｢ラジオ聴く百物語｣から｢ダレハナ夏祭り｣へ。

それは先週日曜夜、TOKYOFMにて放送した番組の中にこんな一幕があった。

TOKYOFMサンデースペシャル｢ラジオ聴く百物語｣

それは、最後のオンエア曲あみんの｢待つわ｣が
終わった時だった。

誰か入ってきた。スタッフかと思いきゃ…

わたしだった。

ヤッホー！ビックリした？
まぁ～ビックリするよねぇ～（笑）
誰かに言ってもムダだよ。

どこからともなく現れた｢偽れなち｣

スタジオの向こうには見えてないらしく、それを本物(山崎怜奈本人)は冷静に見つめてる。

本物に囁きかける｢偽れなち｣

お疲れ様！
今日からワタシがあなたの代わりになるのよ。

私って…他の人からしたらこんな顔してるんだ。
ここでも冷静な山崎怜奈本人。

すると｢偽れなち｣は言った。

あなたは番組開始からもうすぐ3年。
3年経ったら、誰かと入れ替わらなきゃいけないの！知らなかったの？

3年というのが、妙にリアルだった。

更に｢偽れなち｣は畳みかける！

3年経ったらどうなるか…
①番組打ち切り
②｢ラジオの悪魔｣と契約して“もう一人の山崎怜奈”(即ち｢偽れなち｣)と入れ代わる。

その場合、見た目は今まで通りの山崎怜奈なのでリスナーが気付く事無く続いていく。

目の前で凄いことが起きているのに、何故か冷静だった。だが…両手が急に震え出した。

じゃー番組打ち切りか？入れ代わって続けるか？どっちにするぅ～？

ラジオが好きな人ほど、後を選ぶんだよね～（笑）

で、あなたの場合もそっちを選んだってわけ。その結果ワタシが生まれたって訳！もうホント迷惑！！

本人｢で、どこから来たの？｣

わかんないよぅ～！

ラジオへの愛と執着がワタシを生み出したんじゃないの？

本人｢嫌だ！絶対に嫌だ！！ラジオはやっと見つけた私の居場所なの！｣

あなた…他の人に座ってほしくないんでしょ？ワタシが代わってあげるって言ったじゃん！！

｢偽れなち｣は本人に笑顔でこう囁きかけます。

ワタシは“やまざきれな”だよ！“山崎怜奈”！！

本人｢イヤなの！！｣

ハイ！タイムオーバー！！そこどいて～！

偽れなちは強引に本人を椅子から引きづり降ろし、
鏡の中にしまい込んでしまいます。

そして…

偽れなちは…

宇宙獣士ミラルカ(電撃戦隊チェンジマンに出た怪人)の正体を一旦現し…

再び…

山崎怜奈となり…

収録を終えて…

実際｢聴く百物語｣収録後に有りました。

ダレハナ夏祭りを皆さんと一緒に楽しむのでありました。

注・この物語はラジオ本編を元にアレンジしたフィクションです。

編集後記

｢山崎怜奈を怪人化する｣をテーマにした話。
ホントはこの物語、実は別の怪人をモデルに考えていた。

バトルフィーバーJに出てきた
エゴス怪人｢口裂け怪人｣

この話(第29話｢見たか！？口裂け女｣)に出てくる怪人がなりすますのが、実はラジオパーソナリティだったりするのだ。

小説現代8・9月号

怪談よりも最後にあった、このパートが自分の好きな入れ代わりネタでありなりすましネタだったので、やってみました。いずれ何かの形で｢口裂け女｣編も出せたらいいなと思います。