見出し画像

【韓国軍の現役将校が軍機密を流出、北ハッカーの指令で】サイバー脅威と政策に関する重要ニュース

こんにちは。S2W NOTE編集です。
今回の記事では、グローバルニュースを元にサイバー脅威や関連政策に関して重要なニュースを抜粋してお届けします。

以下、2025年1月17日『連合ニュース』の記事を翻訳・編集した内容になります。

韓国軍の現役将校が軍機密を流出、北ハッカーの指令で

ソウル中央地裁刑事合意の24部(チェ・ギョンソ部長判事)は17日、北のハッカーと見られる人物の指令を受け、現役将校に接触し軍事機密を流出した容疑(国家保安法違反)で拘束起訴された暗号資産取引所を運営する李氏(42)に懲役4年と資格停止4年を宣告しました。

裁判過程で保釈された同氏は宣告により保釈が取り消され再び拘束されました。

裁判部は同氏が活動の対価として受け取ったビットコインの出所などを確認した結果、ハッカーが北朝鮮の工作員で、指令内容を見ると李氏も当該人物が北朝鮮の工作員であることを認識していたと判断しました。

裁判部は同氏に対して「極めて個人的で経済的な利益を追求するために、韓国全体を危険に陥らせた犯行を犯した点などを考慮すると、厳しい処罰は当然だ」とした一方で、「被告人が提供した装備では軍事機密が確認できなかったため、試みた全ての行為で当初の目的を果たしたわけではなかった」としました。

李氏は2021年7月、北朝鮮のハッカー(Telegram活動名「ボリス」)から軍事機密の検出に必要な現役将校と接触するよう指令を受け、翌月当時現役将校だった金大尉(33)に暗号資産を餌にTelegramで接触し軍の機密を流出した容疑で法廷に引き渡されました。

調査の結果、李氏はボリスの指令を受け金大尉に時計型隠しカメラを送り、軍部隊の中に持ち込めるようにし、USB型のハッキング装備部品をノートパソコンに接続してボリスがリモートでプログラミングできるようにしたとされます。

このように金氏はボリスと李氏に韓国軍合同指揮統制体系(KJCCS)のログイン資料などを提供した事実が確認されました。

ですが、実際のハッキングには成功せず、李氏は別の現役将校と接触し、軍の組織図などを提供すれば金銭を与えると誘った疑いもありますが、この将校は提案を拒否しました。

このような犯行を通じて李氏は7億ウォン(日本円で約7,500万円)相当の暗号資産を、キム氏は4,800万ウォン(日本円で約520万円)相当のビットコインを受け取ったことが明らかになりました。

先に軍事機密保護法違反などの疑いで起訴された金氏は、最高裁で懲役10年と罰金5,000万ウォン(日本円で約540万円)が確定し、現在服役中です。