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一生荒野で事故ってる【マッドマックス2】午前10時の映画祭♯116



マッドマックス2  1981年/オーストラリア


【ストーリー】



資源が枯れ果てた近未来。マックスは果てしなく続く荒野で、ガソリンを求めて襲ってくる暴走族と戦う。
ガソリンが無ければ逃げる事も戦う事もできない世界だからだ。


【解説というか、レヴューというか、】 


何でこんなにも面白いのかな。カーアクションや爆破などが派手だから、だけじゃない。暴走族が昔のモンゴル帝国みたいに、資源を求めて民族移動してるんだ。この独特な世界観があるから面白い。車がおもちゃみたいにガチャガチャ壊れていくチープ感さえ(一作目程じゃないけど)かえって魅了する要素。


物語は前作から続いていて、社会秩序が崩壊した未来を描いている。絶望した人間たちは、暴走するのか夢を持つのか、二つの選択を強いられる。

しかし主人公のマックスはそのどちらでもない。生きる目的を見つけられないまま荒野を駆け抜ける。だから暴走族とは違う。壊れた世界で人間の尊厳を守るために、ただ生き抜く。どこにも属さない孤独なマックスは、極限の状態で何の為に生きればいいのか模索してるのだ。

よく見るとマックス以外の集団生活している人達は、ルールがない世界で自由を欲している。ここが奥深い。本当に自由になってしまったらカオス化して不自由にもなるものだとほのめかしている。本質として自由なんて無い、あるのは支配である。だからこの映画は怒り、それが原動力となって皆を暴走させている。


究極の現実逃避をしている、そういう作品なのでした。

【シネマメモ】



若い頃のメル・ギブソン。なんて荒野が似合うんだ。リマスターされた映像のおかげで人が車で轢かれるシーンとか、ちゃんと人形使ってますからねってのがよく分かる。安心して見られるけどちょっと笑えます。カーチェイスの早回しは良しとして、CGを使っていない爆破シーンは本当クレイジー。この時代に製作された特有さもいいエッセンスになっていると思う。


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