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デッサンや鉛筆画の上達法とは?今すぐ実践できる簡単な方法はこちら!

 どうも。プロ鉛筆画家の中山眞治です。
 
 さて、鉛筆デッサンや鉛筆画は、身近な鉛筆を使って取り組めて、準備にもそれほど費用のかからない、コスパ抜群の趣味にもなります。

 今回の、タイトルでは、鉛筆デッサンや鉛筆画を上達させたい人には、必須の情報でしょう。今すぐに実践できる、簡単な方法をご紹介しますので、ぜひお試しください。

 それでは、早速見ていきましょう!

1 基本的な鉛筆デッサンや鉛筆画の練習法


第2回個展出品作品 灯(あかり)の点(とも)る窓辺の静物 2000 F100 鉛筆画 中山眞治

 鉛筆デッサンや鉛筆画を上達させるためには、基本的な練習法を確立することが重要です。本章では、簡単に実践できる基本的な鉛筆デッサンや鉛筆画の練習法を紹介します。

※ 尚、これらの練習では、スケッチブックや専用の紙で行うと、もったいないので、不要な用紙の裏面なども有効活用しましょう。


(1) 観察力を高める


第1回個展出品作品 静物Ⅱ 1997 鉛筆画 中山眞治


 鉛筆デッサンや鉛筆画の基本は観察から始まります。モチーフを細かく観察し、その形や陰影を正確に捉えることが求められます。そこで、観察力を高めるためには、次の方法を試してみてください。

  • 毎日のスケッチ: 日常的に目にする物をスケッチしましょう。これは観察力を鍛える絶好の方法です。あなたの自宅には、調理器具及び食器類や野菜類など、モチーフになるものが何でもあります。

  • 写真を使った練習: 写真を使って細部を観察し、そのまま鉛筆デッサンや鉛筆画に取り入れましょう。


(2) 基本形をマスターする


第1回個展出品作品 野菜 1996 F10 鉛筆画 中山眞治


 鉛筆デッサンや鉛筆画の基本形を理解することは、非常に重要です。すべての複雑な形は、基本形(球体、立方体、円柱、円錐など)から構成されています。次の練習を試してみてください。

  • 基本形の反復練習: まずは、円及び四角や三角などの、基本形を何度も描いてみましょう。形を正確に捉えることができるようになれます。

  • 複雑な形を基本形に分解: 複雑形状のモチーフを基本形に分解し、それをデッサンする練習を行いましょう。例えば、人の腕や足の描き始めでは、円筒形で捉えたり、上体を反りの入った立方体のような形状から描き始めることができます。下の画像を参照してください。


東京武蔵野美術学院・監修 鉛筆デッサン 三澤寛志 氏


(3) 光と影の理解


第2回個展出品作品 ランプのある静物 2000 F50 鉛筆画 中山眞治


 光と影の表現は、鉛筆デッサンや鉛筆画において極めて重要です。光源の位置を確認し、陰影を正確に描くことが作品の質を高めます。

  • シェーディング(陰影技法)の練習: 球体や円柱に光を当て、陰影の変化を観察しながら描いてみましょう。

  • グラデーション(階調)の練習: 濃淡のグラデーションを描く練習を通じて、滑らかな陰影を表現する技術を身につけましょう。


(4) 線の練習


第1回個展出品作品 雷神 1996 F10 鉛筆画 中山眞治


 線の描き方は、鉛筆デッサンや鉛筆画の基礎中の基礎です。正確で美しい線を描くためには、次の練習が効果的です。

  • 直線と曲線の反復練習: 直線や曲線を何度も描いてみましょう。手の動きをコントロールする感覚が身につきます。

  • スピードと精度の練習: ゆっくり描くことから始め、徐々にスピードを上げて練習しましょう。精度を保ちながら、スピードも向上させることができます。


(5) フィードバックを受ける


 自身のデッサンを他の人に見てもらい、フィードバック(批評)を受けることも大切です。客観的な意見を取り入れることで、自身の弱点を知り、改善点を見つけることができます。

  • デッサン教室に参加: 専門家(講師)からのアドバイスを受けるために、デッサン教室に参加してみましょう。

  • オンラインコミュニティ: オンラインのデッサンコミュニティに参加し、作品を共有してフィードバックをもらいましょう。


 これらの基本的な鉛筆デッサンや鉛筆画の練習法を取り入れることで、確実に技術を向上させることができます。日々の練習を続け、観察力、基本形、光と影、線の技術を磨いていきましょう。

2 鉛筆デッサンや鉛筆画における光と影の捉え方


国画会展 入選作品 誕生2001-Ⅰ F80 鉛筆画 中山眞治

 鉛筆デッサンや鉛筆画において、光と影の捉え方は、作品のリアリティ(現実性)と深みに大きく影響を与えます。本章では、光と影を効果的に表現するための方法を紹介します。

(1) 光源の位置を確認する


 光源の位置を確認することは、正確な陰影を描くための第一歩です。光源がどこにあるかを意識し、それに応じた影の位置と形を描きましょう。

  • 自然光と人工光: 自然光は柔らかく、影も柔らかくなる傾向があります。一方、人工光は強い影を作り出すことがあります。異なる光源で練習してみましょう。

  • 光の方向と強さ: 光の方向や強さを変えて観察し、それに応じた陰影の変化を鉛筆デッサンや鉛筆画に取り入れましょう。


(2) 影の種類を理解する


出典画像:イラスト・マンガ描き方ナビ https://www.clipstudio.net/oekaki/archives/164537


 影には、いくつかの種類があります。これらの違いを理解し、それぞれの特性を正確に描くことが重要です。

  • 固い影と柔らかい影: 固い影は輪郭がはっきりしており、光源が近くにある場合に生じます。柔らかい影は輪郭がぼやけており、光源が遠い場合や散乱している場合に見られます。

  • キャストシャドウとコアシャドウ: キャストシャドウは物体が別の面に落とす影です。コアシャドウは物体自体の中で光が当たらない部分を指します。上の画像を参照してください。


(3) トーンの練習


 トーンとは、明暗の段階を指します。トーンの幅を広げることは、デッサンに立体感を与えることに結びつきます。

  • トーンスケールの作成: 白から黒までのグラデーションを描き、異なるトーンの変化を練習しましょう。

  • ハッチングとクロスハッチング: ハッチングとは、線の重ね方によってトーンを作り出す技法です。クロスハッチングとは、縦横斜めなど4種類の方向からの、異なる方向からの線を重ねることで、微妙なトーンも表現できます。


(4) 反射光の描写


 反射光は、影の中に存在する微かな光のことです。これを正確に描くことで、鉛筆デッサンや鉛筆画に、より一層のリアリティ(現実性)を加えることができます。上の球体の画像で確認してください。

  • 反射光の観察: モチーフの下や側面に生じる反射光を観察し、それをデッサンに取り入れましょう。

  • 微細なトーンの調整: 反射光は微細なトーンで表現されるため、細かな描写が求められます。


(5) 実践練習


誕生2020-Ⅱ 2020 F4 鉛筆画 中山眞治


 光と影を理解するためには、実際に描いてみることが一番です。さまざまな物体を使って練習し、光と影の関係を体感しましょう。

  • 静物画の練習: テーブルにモチーフを配置し、異なる光源で観察しながら描いてみましょう。この場合、自宅で行う際には、「白い卵」や「白無地のカップ&ソーサー」などを描くことで、光と影をハッキリと確認して描けます。絵画教室では、「各種石膏モチーフ」があります。

  • 屋外でのスケッチ: 自然光の下でスケッチを行い、太陽光の影響を受けた陰影を描く練習をしましょう。良く晴れた日に、屋外を観察してみましょう。


 これらの方法を取り入れて、光と影の捉え方をマスターすることで、鉛筆デッサンや鉛筆画の表現力を大幅に向上させることができます。観察力を鍛え、実践を重ねていきましょう。

3 鉛筆デッサンや鉛筆画を魅力的にするためのポイント


第2回個展出品作品 君の名は? 1999 F30 鉛筆画 中山眞治


 鉛筆デッサンや鉛筆画を魅力的に仕上げるためには、いくつかの重要なポイントを押さえることが必要です。本章では、鉛筆デッサンや鉛筆画の質を高めるための具体的なテクニックを紹介します。

(1) 多様なテクスチャを描く


出典画像:東京武蔵野美術学院・監修 鉛筆デッサン 石原崇 氏
出典画像:東京武蔵野美術学院・監修 鉛筆デッサン 高沢哲明 氏


 テクスチャ(感触や風合い)の描写は、鉛筆デッサンや鉛筆画に深みとリアリティ(現実性)を与えます。異なる表面の質感を、正確に表現することが、作品の魅力を引き立てます。

 そして、光っているところを残して描くというのは、なかなか難しいものですが、逆に、優しい軽いタッチで面を作り、「練り消しゴム」で「光を描く」という方法もあります。下の関連記事から確認してください。

  • スケッチブックや紙の質感を生かす: スケッチブックや紙の種類や質感を意識して描くことで、絵に豊かな表情を加えることができます。中目の紙肌の場合には、その紙肌の質感も加えて描写することが可能です。

  • テクスチャの観察と模写: 木目や布地、金属の光沢など、さまざまなテクスチャを観察し、それを模写する練習を行いましょう。

関連記事:


(2) コントラストを強調する


第1回個展出品作品 夜の屋根 1996 F10 鉛筆画 中山眞治


 コントラスト(明暗差)の強調は、鉛筆デッサンや筆画をよりダイナミックで視覚的に引きつけられる作品に仕上げることができます。明暗の差を効果的に使い分けることが大きなポイントです。

 仕上げの際には、濃いトーンを使っているところをもう一段濃く、ハイライトの部分には再度丹念に「練り消しゴム」で拭き取って、メリハリをしっかりとつけましょう。

  • 明暗のメリハリをつける: 重要な部分を明るく、背景や陰影部分を暗く描くことで、絵に立体感を与えられます。

  • 焦点を定める: 描きたい対象に焦点を当て、その部分のコントラストを強調しましょう。特にあなたが強調したい部分には「ハイライト」が入るはずですが、その背景や隣接部には「特に濃いトーン」を入れることが、ハイライトの強調にもつながることを忘れないようにしましょう。


第1回個展出品作品 ノトートルダム寺院 1996 F10 鉛筆画 中山眞治

(3) ディテールにこだわる


 細部の描写にこだわることで、絵にリアリティ(現実性)と精緻さを加えることができます。細かな部分に注意を払い、精密に描くことが重要です。

  • 微細な部分を観察する: 細かなディテール(詳細)を見逃さずに観察し、それを正確に描写しましょう。

  • ディテールのバランス: 全体のバランスを考慮しながら、細部を描き込みましょう。過度に細部の描写へこだわりすぎると、絵全体のバランスが崩れることがあります。あなたの強調したい部分には細密描写を施し、あなたがそれほど強調しようと思わない部分には、「何となくわかる」程度の描き込みにとどめることによって、あなたの強調したい部分が引き立ちます。


(4) 線の多様性を活用する


 線の描き方や太さ、方向性を変えることで、作品に動きやリズムを与えることができます。線の多様性を意識して描きましょう。

  • 細い線と太い線の使い分け: モチーフの輪郭を太く、内部のディテール(詳細)を細く描くことで、メリハリをつけることができます。

  • 線の方向性: モチーフの形状に沿った線を描くことで、立体感を強調できます。


(5) 作品全体の構成を考える


 作品全体のバランスや構成及び構図(※)を考えることも重要です。視覚的に魅力的なレイアウトを意識し、作品を仕上げましょう。

  • 黄金比や三分割法などの構図の導入: レイアウトの基本法則を学び、それを作品に取り入れることで、視覚的にバランスの取れた絵を描くことができます。

  • 視線の誘導: 観てくださる人の視線を誘導するための構図を考えましょう。焦点を中心に据え、それを引き立てる構成を意識しましょう。


 これらのポイントを意識して描くことで、鉛筆デッサンや鉛筆画の魅力を一層引き立てることができます。日々の練習を通じてこれらのテクニックを磨き、魅力的な作品を創り出していきましょう。

※ 構図については、あなたが初心者の場合には、まず最初は「描くことに慣れる」ことが重要なので、面倒なことは一切考えずに「楽しんで」5作品ほど描いて慣れることに集中しましょう。

 そして、5作品ほど描いて少し慣れて来ましたら、構図や構想を練ることも考えましょう。それは、より魅力的な作品に仕上げられるからです。

 歴史上の名作と呼ばれる作品は、必ず「しっかりとした構図」の裏付けがあります。日本でも、葛飾北斎の冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏は、緻密な構図の裏付けがなされていることは有名です。

出典画像:アートスケープ 葛飾北斎《冨嶽三十六景「神奈川沖浪裏」》──線を引きたくなる絵「大久保純一」:アート・アーカイブ探求|美術館・アート情報 artscape     

『北斎漫画』にある「三ツワリの法」という北斎独自の3分割構図法や、西洋の透視図法(遠近法)を活用し、富士を中心にした求心的な構図を生み出している。

出典:アートスケープ 葛飾北斎《冨嶽三十六景「神奈川沖浪裏」》──線を引きたくなる絵「大久保純一」:アート・アーカイブ探求|美術館・アート情報 artscape   


 構図に興味のある人は、この記事の最終部分に関連2記事を掲載してありますので参照してください。
 

4 線の表現を磨くための練習法


第1回個展出品作品 反射 1997 F10 鉛筆画 中山眞治


 線の表現は、鉛筆デッサンや鉛筆画の基本です。本章では、正確で美しい線を描くための練習法を紹介します。

※ 尚、これらの練習では、スケッチブックや専用の紙で行うと、もったいないので、不要な用紙の裏面などを有効活用しましょう。

(1) 基本的な線の練習


 まずは基本的な線を描く練習から始めましょう。直線や曲線を繰り返し描くことで、手のコントロールが向上します。

  • 直線の練習: 紙の端から端まで、直線を描く練習を繰り返しましょう。最初はゆっくりと、徐々にスピードを上げていくと効果的です。

  • 曲線の練習: 円や波線を描くことで、手首や肘の動きをスムーズにする練習になります。


(2) 線の強弱をコントロールする


 線の強弱を使い分けることで、絵に深みと立体感を加えることができます。力の入れ具合を調整する練習を行いましょう。

  • 強い線と弱い線: 強い線はしっかりと力を入れて、弱い線は軽く描くようにしましょう。異なる強さの線を描き分けることで、表現の幅が広がります。

  • グラデーションの練習: 一つの線を徐々に強くしたり弱くしたりする練習を繰り返しましょう。これはグラデーションを作る技術にもつながります。


(3) 線の方向とリズム


 線の方向やリズムを意識することで、動きや流れを表現できます。これらの要素を取り入れた練習を行いましょう。

  • 方向を変える練習: 線をさまざまな方向に描く練習を行いましょう。例えば、放射状や渦巻き状に線を描いてみます。

  • リズムを意識する: 線の間隔や長さを変えることでリズムを作り出します。一定のリズムで描く練習を行いましょう。


(4) クロスハッチングの技法


 クロスハッチングは、縦横斜めの4種類の方向からの線を重ねて、トーンを表現する技法です。この技法を使いこなすことで、作品に奥行きと立体感を加えることができます。

 この場合、描きにくい方向の線は、スケッチブックや紙の方を動かすことで、問題なく描くことができます。

  • 基本的なクロスハッチング: 交差する方向に線を描くことで、陰影を表現します。まずは基本的な十字状のハッチングから練習を始めましょう。

  • 複雑なハッチング: 線の間隔や角度を変えて複雑なトーンを作り出す練習を行いましょう。これにより、より細かな陰影を表現できます。


(5) 実際の対象を描く


第2回個展出品作品 休日 1998 F10 鉛筆画 中山眞治


 練習の集大成として、実際のモチーフを描くことで、線の表現を実践的に磨くことができます。

  • 静物画の練習: 身の回りの品々を観察し、それを線のみで表現してみましょう。さまざまな質感や形を、線で描き分ける練習が重要です。

  • 肖像画の練習: 人物を描く際には、線の使い方に注意を払いましょう。髪の毛や肌の質感を線で表現することで、よりリアルな作品が描けます。


 これらの練習法を取り入れて、線の表現力を磨きましょう。継続的な練習が、鉛筆デッサンや鉛筆画のスキルの向上につながります。

 

第1回個展出品作品 人物Ⅵ F10 鉛筆画 中山眞治

5 モノトーンの奥深さを理解する


第1回個展出品作品 昼下がりの桟橋 1996 F10 鉛筆画 中山眞治


 モノトーンの世界は、そのシンプルさの中に無限の表現力を秘めています。本章では、モノトーンの奥深さを理解し、その魅力を引き出すための方法を紹介します。

(1) モノトーンの基本を知る


 モノトーンとは、白と黒、そしてその間に存在するさまざまなグレーのトーンで構成された表現です。色を使わずに、光と影、形状のみによって物体を描き出します。

  • トーンの重要性: トーンの使い方がモノトーンアートの鍵です。明暗の幅を広く取ることで、立体感や深みを出すことができます。

  • シンプルさと複雑さのバランス: シンプルな色使いだからこそ、複雑なディテール(詳細)や微細なトーンの違いが際立ちます。


(2) モノトーンでの表現技法


 モノトーンの魅力を最大限に引き出すためには、いくつかの技法を理解し、それを実践することが重要です。

  • グラデーションの表現: グラデーション(階調)は、モノトーンの世界で非常に重要です。滑らかなトーンの遷移を練習し、リアリティ(現実性)を高めましょう。

  • クロスハッチング: 異なる方向の線を重ねることで、微妙なトーンを表現する技法です。これにより、複雑な陰影や質感を描き出すことができます。この技法は特に、濃度を濃くする作業で効果を発揮してくれます。


(3) モチーフの観察と解釈


第2回個展出品作品 ランプの点る静物 F30 2000 鉛筆画 中山眞治


 モノトーンでの描写は、モチーフを深く観察し、光と影の関係を理解することから始まります。そして、仕上がりにおいては、光と影の劇的な対比によって、作品の完成度を高めることができます。

  • 光の方向と影の形成: 光源の位置によって影の形や濃さが変わります。これを正確に捉え、描写することが重要です。

  • 反射光とハイライト: モノトーンの中でも、反射光やハイライトは重要な要素です。これらを適切に描き加えることで、絵に立体感とリアリティ(現実性)を与えられます。


(4) コンポジションとバランス


 モノトーンアートでは、コンポジション(構図)とバランスが特に重要です。色がない分、配置やバランスが作品全体の印象を大きく左右します。

  • 三分割法や黄金比の利用: これらの基本的な構図の法則を用いて、視覚的にバランスの取れた作品を作りましょう。

  • 視線の誘導: 観てくださる人の視線を、作品内で誘導するための要素を配置し、物語性を持たせることができます。


 これらのことの詳細についても、前述していますが、記事最終部分の関連2記事を参照してください。

(5) 実際の作品で練習


第2回個展出品作品 潮騒 2001 F100 鉛筆画 中山眞治

 理論を学んだ後は、実際の作品を通じてモノトーンの奥深さを体験しましょう。日々の練習が技術を向上させてくれます。

  • 静物画の描写: 身の回りの物をモノトーンで描くことで、光と影の関係を実感できます。

  • 風景画への挑戦: 自然の風景をモノトーンで描くことで、遠近感や空間の広がりを表現する練習になります。


 モノトーンの奥深さを理解し、これらの技法を活用することで、あなたのアートに新たな次元を加えることができます。モノトーンの魅力を追求し、作品に独自の深みとリアリティー(現実性)をもたらしましょう。

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6 まとめ


第1回個展出品作品 マリリン・モンロー F10 鉛筆画 中山眞治


 鉛筆デッサンや鉛筆画の技術を向上させるためには、いくつかの基本的な要素を押さえることが重要です。以下では、光と影、線の表現、モノトーンの奥深さを理解するためのポイントをまとめます。

(1) 光と影の捉え方


 光と影は鉛筆デッサンや鉛筆画において立体感とリアリティ(現実性)を生み出します。正確に描くための基本は以下の通りです。

  • 光源の位置を理解: 自然光と人工光の違いを観察し、影の形成を学ぶ。

  • 影の種類を把握: 固い影と柔らかい影、キャストシャドウとコアシャドウを理解し、使い分ける。

  • トーンの練習: 白から黒までのグラデーションを描き、滑らかな陰影を表現する。

  • 反射光の描写: 物体に反射する微かな光を描くことで、リアリティ(現実性)を高める。

  • 実践練習: 静物画や屋外スケッチを通じて、光と影の関係を実際に描く。


(2) 鉛筆デッサンや鉛筆画を魅力的にするためのポイント


 鉛筆デッサンや鉛筆画の魅力を引き出すためには、以下のポイントを意識して描くことが重要です。

  • 多様なテクスチャ(感触や風合い)を描く: 木目や布地、金属の質感を観察し、正確に描写する。

  • コントラスト(明暗差)を強調: 明暗の差を使い分け、立体感を強調する。

  • ディテール(詳細)にこだわる: 細部を精密に描写し、全体のバランスを保つ。

  • 線の多様性を活用: 太い線と細い線、直線と曲線を使い分ける。

  • 作品全体の構成を考える: 黄金比や三分割法を用いてバランスの取れた構図を作る。


(3) 線の表現を磨くための練習法


 線の描き方や表現力を磨くためには、以下の練習法を取り入れましょう。

  • 基本的な線の練習: 直線や曲線を反復して描き、手のコントロールを向上させる。

  • 線の強弱をコントロール: 強い線と弱い線を描き分け、グラデーション(階調)を作り出す。

  • 線の方向とリズムを意識: 異なる方向に線を引く練習や、リズムを持たせた線を描く練習を行う。

  • クロスハッチングの技法: 線を重ねてトーンを表現する技法を練習し、複雑な陰影を描き出す。

  • 実際の対象を描く: 静物や肖像画を描き、線のみで表現する技術を磨く。


(4) モノトーンの奥深さを理解する


 モノトーンアートの魅力を引き出すためには、以下のポイントを理解し、実践しましょう。

  • トーンの重要性: 明暗の幅を広く取ることで、立体感と深みを出す。

  • グラデーションの表現: 滑らかなトーンの移行を練習し、リアリティを高める。

  • 対象の観察と解釈: 光源の位置や反射光を正確に捉え、描写する。

  • 構図とバランス: 基本的な構図の法則を用いてバランスの取れた作品を作る。

  • 実際の作品で練習: 静物画や風景画をモノトーンで描き、実践的に技術を磨く。


 これらのポイントを押さえて日々の練習を続けることで、鉛筆デッサンや鉛筆画の技術を確実に向上させることができます。モノトーンの世界の奥深さを理解し、あなたのアートに新たな次元を加えましょう。

 ではまた!あなたの未来を応援しています。


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中山眞治
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