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20代女性、ADHD診断の備忘録


はじめに

齢、20前半の娘は悩んでおりました。配属されて半年近く経つ職場の定常業務でミスを頻繁に起こすことに。
娘は悩んでおりました。そのミスに対する改善を行っても、今までできていた別の作業でミスを起こしてしまうことに。
そして、娘は思いました。
「仕事のミスが治らないままだと、職場にいずらいよ~」と。
そういうわけで、幼少期から悩んでいたことと、現在の仕事のミスの要因を探った結果、自分はもしかすると最近流行りの
【ADHD/注意欠如、多動症】
を患っているのではないか?と。

私が私自身をADHDと疑った経緯、生活の中で悩んでいたこと、検査の流れ等を備忘録として残します。
できるだけ詳しく書くようにするので少し長くなると思います。

(べ、別に、ADHDに関連する記事の多くが、ADHDの症状の内容を個人レベルに落として詳細に書かれていなかったことに不満を覚えたわけじゃないんだからね!)

受診のきっかけ

・頻発!仕事のミス!

・チェックリストのチェック忘れ
齢20前半になる娘は、学校を卒業した後、工場で働くことになりました。長い研修を終えたのち、今働いている部署に配属されました。
配属先は製品の製造部門で、毎日同じ業務を行い同じ手順で製品を生産する、定常業務を主とした部署でした。
毎日同じ手順で機械を動かし製品を生産します。
そして、作業内容が書かれたチェックリストにチェックを入れながら作業を進めます。

でも、漏れてますチェックが。

機械を動かす手順そのものは覚えています。チェックを適宜入れながら作業を進めています。しかし、チェックし忘れている欄があるのです。
娘はチェック漏れがないように、終業前にリストを見返したり、
チェック忘れが起きやすい欄を重点的に見直すようにしました。
でも、やっぱりチェック漏れがあります。
上長に間違いを指摘され、娘は直します。
(私は書類のひとつも完璧に仕上げられないのか。)
と娘は落ち込みます。
次の日はチェック漏れを無くすことができました。しかし、その次の日にはまたチェック漏れがあるのです。
特に、機械の片付けで忙しい日や、次工程への納期が短いときなどにチェックをし忘れてしまうことが多いです。
娘は思いました。ほかの人も忙しいときなどは、書類の不備をしてしまうだろうと。そして、同僚にこの悩みを相談しました。
同僚は、覚えた仕事ならチェック漏れなどしない。と言っていました。
どうやら娘だけが、配属されて半年経ってもなお、頻繁にチェック漏れをし、リストを見直しても空欄を見逃し、チェック漏れがモグラ叩きのように、あらゆる項目から顔をひょこひょこ出していたのです。

(現在、チェック漏れをする頻度は当時よりも少なくなっています。しかし、完全にゼロというわけではなく、一カ月に2回は忘れてしまいます。)

・致命的!聞き取りがうまくいかない!

工場の製造現場は騒音が酷く、相手の声が聞き取れないことが多々あります。現に娘の職場も80dBほどの轟音が鳴り響いていました。
しかし、どんな轟音が響こうともコミュニケーションをとって仕事を進めなければいけません。
そのような現場では相手の伝達したことが正しく聞き取れたかわからないため、伝達内容を復唱し、聞き取りの確認を行います。
娘も、伝達された内容の重要な部分のみを抜き出し、復唱し、相手に確認を取りました。しかし、娘の復唱する言葉はどこか違うのです。
母音が一緒の別な単語を復唱しているのです。
しかも、娘は語頭の聞き取りが弱く、指示されたことの一部がわからない。という問題に悩んでおりました。
相手によっては聞き返すのに躊躇する人も居り、娘は何となくで指示を受け取ってしまい、間違いをすることもありました。
また、指示を聞いた瞬間には理解できず、頭の中で指示を繰り返し復唱することで聞き取れなかった単語を補完したり、指示内容を的確に理解する。というような癖もあった為、余計に指示内容を誤解して聞き取ることが多かったのです。

(現在は指示を聞いてから返事をするまでの時間を長くとることで症状は改善しています。ただし、3~7秒ほど間隔があくので会話のテンポは悪くなってしまいます。また、現場の騒音は80dBほどありますが、場所によっては静かなところもあります。しかし、静かなところでも上記のような現象は頻繁に起きていました。)

・謎の腹痛!恥を忍んで内視鏡検査を受けるも…

娘は悩んでおりました。仕事でミスを頻繁に起こすので、職場にいるお局様。改め、【鬼】に目をつけられてしまいました。
ミスを起こす娘が悪いのは承知ですが、この鬼は過去に社員いびりで数人を休職に追い込み、退職させているのです。
まさに鬼の所業です。
この鬼に目をつけられたことで、ミスを酷く怒られ、些細なことで文句をつけられ…おびえながら仕事を行う日々が続きました。
娘は夜な夜な家で泣きました。
そして、精神的な負荷が体にかかり、とうとう娘は酷い下痢と原因不明の吐き気を起こすようになりました。あまりにも下痢が酷いので、消化器科の病院にかかり、念のため大腸の内視鏡をしてもらうことになりました。

娘は恥を忍んでエイやッ!と尻を突き出し、病院の先生に大腸の中身を見てもらいました。すると、驚くほど健康な大腸。
腸壁があれている様子も、出血している様子もなく。ピンクの大腸がうねうねしているだけでした。娘は安心しました。体を壊すにはあまりにも若すぎたからです。
しかし、ほっとしたのも束の間。今回は無事だったからよかったものの、この先仕事を続けていくうえで、同じようなことが起こってしまったら?定常業務だからいいものの、業務内容が変わったり、業務量が増えたら?
起こすミスの量も当然増えます。そして周りに迷惑をかけてしまいます。
怒られるのは嫌です。でも、周りの人達に迷惑をかけてしまい、困らせたり手を煩わせてしまうのも嫌だったのです。

娘は、自分がミスをしてしまう根本的な原因を探ることにしました。

・思い当たること。幼少期から続く行動の傾向

娘は、自身が【ADHD】なのではないか?と疑いました。
最近巷でよく聞くADHD。発達障害の一つであるADHD…
症状は主に以下の通りです。

大人のADHDの特徴
不注意
・集中ができず、ケアレスミスが多い
・モノをなくすことが多い
・スケジュール管理が苦手
・約束を忘れてしまう など
多動性、衝動性
・落ち着きがない
・一方的なおしゃべりをする
・感情が高ぶりやすい
・金銭管理が苦手
・自分の順番を待つのが苦手 など

大人のADHD(注意欠如多動症)の特徴・特性とは?診断や治療方法、支援機関などご紹介【専門家監修】 (litalico.jp)

幼少期の私も鑑みた上で、心あたりがいくつかあります。
ケアレスミスが多い
→チェックシートでミスを頻繁に起こしています。

モノを無くすことが多い
→足の踏み場がないほどに部屋が散らかっているわけではなく、ある程度はきれいにしているのですが、よくモノを無くしてしまいます。
例えば、昔購入した小説とか、集めている漫画の途中の巻とか。
(部屋に雑に積まれている段ボールの中を探せば出てくると思うので、無くした。とは言わないのかもしれません。)
→スマホをどこかに置いた瞬間に無くしてしまう。
無意識でおいてしまうので、スマホどこやったっけ?となる回数が多いです。探せば見つかります。

幼少期は活動的だった
→中学に上がるまでは活動的な方でした。授業中に席を立ったり、勝手に喋りだすことはありませんでしたが、空気が読めない行動を多々起こしたり、女子集団と馴染めなかったり。
同級生とじゃれるつもりで殴ってしまうこともありました。
(当時の同級生、本当にごめんなさい。活発なんて言葉で包括しちゃいけないよね…)

父が父自身のことをADHDかも~と言っていた
私が中学に上がった時に父は、父自身のことを大人の発達障害なのかも~と言っていました。当時私はそんなことを言う父を嫌っていたのですが、いざ自分の立場になると、なんとも言えない気持ちになります。

その他にも、忘れ物が多いために教科書をすべて持ち運んでいたことがあったり、自転車の運転中に注意が運転以外に向いて事故を起こしそうになることが多々ありました。
書き尽くすことはできませんが、思い当る節は沢山あります。

ですが以上を踏まえた上でも、発達障害を患っていない普通の人でも当てはまることが多いように感じます。

正直、検査を受けるか受けないか迷いました。なぜなら、インターネットでよく目にする、ADHDの症状はあるがADHDではない無能な健常者になるののが怖かったからです。ですがADHDと診断されることも怖かったのです。しかし、早いうちに白黒つけておかないと、自身がADHDを患っているかもしれないという不安がこの先大きくなってしまい精神的な負担を抱えることになりますし、仮にADHDだった場合は、症状に合わせた治療、投薬なども望めます。

事態を好転させるためにも、私は行動することにしました。

そして娘は意を決し、心療内科へと足を運びました。

検査の流れ

・聞き取り検査

娘は心療内科に電話しました。無事予約が取れ、病院に向かいました。
そして、先生に仕事で困っていること、幼少期の行動の傾向、肉親の特徴などを尋ねられ、答えました。
先生はやさしく聞いてくれました。そして、ADHDの傾向がみられるので、心理検査を受けましょうと言いました。
娘は検査を受けることにしました。

・検査までに体をフラットな状態にしよう!

娘は心理検査を受けるために、体をフラットな状態にしよう!と思いました。フラットな状態というのは、ADHDの特徴に影響を与える別な要因を消した状態のことです。
例えば、ADHDの人でなくても、寝不足の状態であれば、注意散漫になりケアレスミスを多く起こしてしまうでしょう。
なので、夜はしっかり眠り、ごはんを3食食べ、脳疲労の原因となるスマホはあまりいじらないようにしました。
(心療内科受診前も行っていましたが、検査前は特に気を付けました。)

なんならこのルーティンを厳守するために鬼との関わりを徹底的に避けたり、自分のペースで仕事を行うようにしました。

そして、とうとう検査の日がやってきました。

・心理検査実施
娘は検査を行うにあたって、CAARSというADHDの症状を自分自身でチェックするシートを先生からもらっていました。娘は、記入するのを忘れないようにシートをもらった次の日に書き込み、決して無くさないように診察券とともにクリアファイルにしまい、部屋の中にしまっておきました。
しかし検査当日、クリアファイルが見つかりません!
部屋中を探し回っても見つかりません。部屋はさほど散らかっているわけではないですし、クローゼットの中も、本棚の中も探し回りましたが全く見つかりません!
仕方がないので、シートと診察券を持たずに病院へと向かいました。
(ちなみに今も見つかっていません。)

娘はWAIS-IV (ウェクスラー式知能検査成人版)という検査を受けました。
詳細をかくと検査の結果に影響を及ぼすので省きます。
そして、無くしたCARRSのシートは新しくもらい、記入を行いました。

検査の結果

結果告知の日になりました。娘は病院へ向かいました。診察券はありませんが、無事到着時間は守れました。
しかし、検査の結果をまとめられて無い。
1週間後にまた来て欲しい。と病院の先生に言われます。
(そんなことがあってたまるか!?)
(荒療治の可能性すらある!?)
と娘は思いましたが、今まで自分のしてきた迷惑が回り回って帰って来たのだと理解しました。
その日は泣く泣く帰り、次の週に無事検査結果を受け取ることができました。

全検査(FSIQ):120

言語理解(VCI):126
知覚推理(PRI):107
ワーキングメモリー(WMI):106
処理速度(PSI):127

CAARS 衝動性、自己概念を除き概ね80未満のスコア
しかしスコアが高すぎても結果の信憑性が薄れるため、よくわからなかった。

娘は驚きました、上位スコアと下位スコアで20くらいの差が見られます。そう、ADHDは各分野のIQの値の差の大きさで見分けるらしいのです。
そして、医師によりますが、この分野ごとの数値が15以上離れていると発達障害の傾向があると。知っていたからです。
加えてテストの評価コメントでも
注意力を必要とする問題で、簡単な問題を間違い、難しい問題に正解するなど。注意力が散漫になったことによるミスが多い
と書いてあるのです。
やばい、このままではADHD の診断が下るかも〜娘はどぎまぎしました。
しかし、先生曰く、テストの結果からADHDかどうかの診断はできず、結果からADHDNO傾向が見られるものの、聞き取り調査が足りない。とのことでした。もし、仕事のミスが辛いのであれば診断を下して薬を処方することもできるよ。と言われましたが、精神系に作用する薬に対し抵抗感があったため断りました。

要するに娘はADHD の可能性が高いけれど、ADHDと決まったわけでは無かったのです。(グレーゾーンだね。的なことも言われなかったです。)

まとめ

ADHDがどうかは分かりませんでした。

心療内科の受診は一旦中止しようと思います。もう少し心療内科に通えば、結果が出ますが、仕事に慣れてきこと、環境が少し変わったことがあり、ミスをしても前ほど深刻に悩む回数が減ったからです。

それに最近気付いたことがあります。
肌荒れの改善目的で飲み始めた、
ビタミンA,B,C,D系のサプリと亜鉛のサプリメントを飲むと頗る調子がいいのです。
肌に対する効果はあまり感じなかったのですが、精神に効きます。
飲み始めたのは心療内科へ聞き取り検査を受けた次の月からだったのですが、仕事を終えたあとの疲労感が軽く感じられましたし、朝の目覚めも良いです。心なしか、集中しやすくなった気もします。
インターネットで調べてみたところ、どうやら効果があるらしいのです。

あくまで私が感じた効果ですし、サプリメントをにも副作用があるので、飲む場合は個人の判断に任せます。
私はADHDの症状改善に効果があったと思います。

・心療内科受診のハードルが高い
・精神系に作用する薬が怖い

という方は、一度飲み続けてみることをおすすめします。
(もうやってるよ!という方はすみません😢)

以上が私のADHD診療記録でした。
読んでくださりありがとうございました!!

後日談


土日はサプリを飲まない日があります。しかし、飲まないと次の日の目覚めが悪いし、集中も続きません。
そんな時は急いでサプリを飲んでしばらくぐうたらすると、手がつけられなかったことができるようになります。
(プラシーボ効果かもしれないですが。)

人間はミネラルやビタミンを材料にして脳内で電気信号を発し、生理現象を起こしていると言われています。所詮私一人の意思も思想も脳器官の副産物であるかもしれませんが、私の場合は単純な構造をしていたおかげで、必須栄養素の摂取により症状が寛解しました。
しかし、これには個人差が大きく関わるので、誰しもが良くなるわけではないです。
人には人の症状へのアプローチがあるのみです。


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