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仕事ができない人に、ありがとう

我ながら性格の悪いことを書き連ねております。
あと、生産性が全く無いです。
閲覧は自己判断でどうぞ。


「仕事ができる人」「仕事ができない人」
私は常に、自分がどちらの人間であるのかを判定しようとしている。

だけど、自分がどちらの人間なのか、自分にはよくわからない。
「今日はすべてがめちゃくちゃうまくいった!」っていう日もあるが「あぁなんか今日全然だめだったわ」という日もザラにあるし、「コリャ盛大にやらかしたわ」っていう日もごくまれにある。

それでは、他の人から見た私はどうだろう?

支社長からは「あなたは本当に支社に貢献してくれている。ぜひ正職員試験を受けてほしい」と言われた。
…まぁ、これについては支社長にも自分の支社で正職員試験を受けさせないといけない人数のノルマみたいなモンがあるだろうから私以外の人にも同じことを言っているのだろう。

とはいえ全くトンチンカンな人間を推薦することは流石にないだろうから、きっと『コイツなら面接を受けさせても恥ずかしくないし、推薦文も書いてやっても良いかな』くらいには思ってくれているはずだと解釈した。

同僚たちからの評価は「お子さん小さいのによくこんなに働くよね!」だ。
…まぁ、そりゃ子どもが小さくても大きくても仕事中は1人の社会人なのだから頑張るのが普通である。
とはいえ、目の前にある仕事にひたむきに取り組んではいるので、そういう点は評価してもらえているのだろうと思う。

『小さい子を育てながら仕事も頑張っているワーママ』は私の課には今のところ私しかいない。

それ以上でもそれ以下でもないこのポジションの人間として、日々懸命に働き成長していけばいいだけの話なのだ。

だから、「なんで私はこんなに仕事ができないの!」とか「私は○○さんと比べたらこの点は勝ってる!」とか言って嫉妬したり比較する必要なんてないのだ。

それなのに。
私ったら……。



現在契約社員の私。
同じ契約社員である同僚たちは、みんな十~二十歳程度年上の人たちばかりだ。

人生経験や、社会人経験の年数が倍以上違う人たちと仕事をして、仕事術を学ばせてもらっていると言っても良い。

彼女たちを見ていると、どっしりかまえ、すごいスピードで手際よく業務をこなし、お客さんには苦労を悟られないようニッコリ優しい笑顔で対応している。本当に尊敬しかない。

「あなたの課って、あなたをはじめ他の社員さんたちもできる人たちばかりだよね。」
前述の面談で支社長が漏らした一言に、『めっちゃワカル~!禿同』と思いながら首がもげるほど頷いた。

しかし、支社長の話に首がもげそうになるほど頷く一方で、私は例外の人物のことを思い浮かべていたのだ。
(はい、ここからとっても性格悪い話しますよ)




私の部署には、3ヶ月前に別の部署から異動してきた契約社員がいる。

物静かな人で、自分が与えられている仕事しかしない。
「今日からこの業務は〇〇さんが担当です」と言われたことしかしないのだ。

担当している業務は割とすぐ終わるものばかりだ。
だがその与えられた業務を完ぺきにこなすわけでもない。ミスがあまりにも多いのである。

それなのに、彼女は担当している業務が終わったら、あとの時間はボーっとマニュアルを読んでいたり、関係者やお客さんからかかってきた電話にたまに出ることくらいしかしない。

お客様対応を1人でできるようになってもらうために窓口対応の練習もしているところだが、結構危なっかしくて一人立ちにはまだ時間がかかりそうである。

他の人たちが自分の担当業務の傍らヒィヒィ言いながら電話対応をしたり窓口対応をこなしている一方、彼女はわりとずーっとボーっとしている。

逆に、なんでそこまで周りに無関心でいられてずーっとボーっとできるのか、そのメンタル術を教えてほしいくらいだ。

私は、そんな彼女を「仕事ができない人」に位置づけている。


先日、定時になり早々ロッカールームに駆け込んだところ、すでに帰宅準備を始めていた同じ課の2人と居合わせた。2人は雑談していた。

「なんか、最近忙しすぎて頭おかしくなりそうですよね」
「もう頭おかしくなってるよ、私」
「今うちの部署って定員からマイナス3人でしょ?意味わかんないですよね」
「いやいやいや、私はもう実質マイナス4人だと思ってるよ(笑)」

キャハハという笑い声の中に、冷たいモノを感じてぞくっとした。

うちの課はいま大変深刻な人手不足で、定員からマイナス3人なのだが、彼女が言う実質マイナス4人というのはつまりいてもいなくても変わらない人が1人いるという意味なのだ。

私のことを言ってたらヤダなぁと思ったが、彼女たちは本人を目の前に悪口を言うような頭の悪いことはしない。
なので、絶対私のことではない。となると、もう例の契約社員のことしかありえない。

「お先に失礼しまぁ~す♡」とスタコラサッサと帰ったがサブイボが止まらなかった。




私は仕事ができないしやる気もない彼女が好きではない。大きなあくびをしている姿に、めちゃくちゃイライラする。

だけど、私には彼女が必要だ。

仕事ができない人(仕事をしようとしない人)がいることで、私のようなとりわけ仕事ができるような人間でなくても、いてもらわなきゃ困る存在として格上げしてもらえるから。

「あやさんがフルタイムで復帰してくれて本当に助かった!」
「あやさんが正職員受かったら他の支社に行くんでしょ?受かったら嬉しいけど…いや、複雑だわ…」

そんな風に大切にしてもらえるのは、例の契約社員のような人のおかげなのだ。

仕事ができる同年代が来たら私は嫉妬で頭がめちゃくちゃおかしくなると思う。笑
だったら、今はこのままでいい。

マイナス4人になっているなら、じゃあ、私がもう1人分埋められるくらい頑張ればいいだけなのだから。

我ながら性格悪いなーと思うけど、これが本音。





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