【恋愛小説】すれ違ってしまった恋 最終話
別れてから何年も経って大切だと気が付いた…
それでも、いつか戻れると思っていた…
でも現実は厳しく、すれ違ってばかり…
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最終話 後悔…
翌年も…
剣から、楓の誕生日メールは来なかった。
そして…
いつのまにか剣のラインは…
「メンバーがいません」
になっていた…
剣の、携帯電話に電話をしてみたけど…
ずっと留守番電話…
何度、電話をしても留守番電話に切り替わった。
剣からの折り返しの電話もなかった…
私、嫌われちゃったのかな…
祥子に連絡して、剣と連絡が取れなくなったことを話した。
「剣は、誰とも連絡取ってなかったからね…一応、他の友達にも聞いてみるね」
と言ってくれた。
でも…
―――誰も、剣と連絡取ってないって…
と返事が来た。
翌年…
中学の同窓会が開かれると連絡が来たから
幹事に、剣と連絡を取って欲しいとお願いしてみた。
でも…
剣の実家にも連絡をしたけど、連絡取れなかったと…
剣のお父さんは、だいぶ前に亡くなった。
でも。お母さんは元気だと言ってたんだけど…
お母さんに、何かあったのかな…
剣が、また再婚とかして
幸せになっているのならいいんだけど…
何かあったのかな…
心配で仕方なかった…
ずっと…誕生日メールだけでも繋がっていたのに…
お爺ちゃんお婆ちゃんになっても友達でいようって言ったのに…
それから…
何年経っても、剣からの連絡は無く…
剣の行方も分からないままだった…
そして月日は流れ…
剣と連絡が取れなくなってから20年以上経った…
楓は、もうすぐ死んでいく…
楓の人生は、辛いこともあったけど
創と出会ってから…穏やかに暮らせた。
子供にも恵まれ、孫も出来て…
本当に幸せな人生だった。
楓は、創のことを心から愛している。
創には感謝しかない。
もう一度、あの頃に戻りたいとは
思わないけど…
でも…
剣は、どうしているのだろう…
もう…死んでしまったのかな…
連絡が途絶える前に、剣に飲みに行こうって誘われたのに
行かなかったのが後悔だった。
もしかしたら、何か伝えたかったのかもしれない…
どうして…あの時に会いに行かなかったのか…
楓は、後悔するしかなかった…
また、いつでも会えると高を括っていた…
いつでも連絡が取れると思い込んでいた…
ずっと、友達で…
歳を取っても、ずっと会えると…
私達は、本当にすれ違いばかりの人生だったね…
でも…
もし、また生まれ変われるとしたら
また、友達として出会いたい…
そして…
楓は、きっとまた剣に恋をするよ。
また、すれ違ってしまう恋だったとしても…
それでも剣に恋をする…
そして、また楓は後悔してしまうのかな…
もう一度、剣に会いたかった…
それが心残り…
剣への想いが何なのか…
最後まで分からなかったけど…
それでも、剣に出会えたことは
決して後悔しない…
また…いつか
何処かで…会えるといいな…
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