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AZKiメジャー1stアルバム「Route If」各曲感想
Note初投稿です。YOMIと申します。
音楽特化型VTuber(VSinger)
AZKiさんのファン(開拓者)です。
「仮想世界の伴走する歌姫」
AZKiさんは、VTuberグループ「ホロライブ」に所属。
心に直接響くような感情表現や
幅広いジャンルを歌いこなす技量が武器のアーティスト。
彼女のオリジナル曲はなんと数十曲にも上ります。
前を向ける美しい世界観の曲や
VSingerとしての在り方・葛藤に向き合う曲、
心を揺さぶるようなエモ―ショナルな曲の印象が強いです。
そんなAZKiさんが、
2024年7月24日にリリースしたメジャー1stアルバム「Route If」は
多彩な表現力を活かし、ジャンルも「声の温度」も違う新規11曲を収録。
まさに素敵な短編集、といったアルバムですが、
しかし一曲一曲はとても味わい深い、ボリューミーなものでした。
本記事は、その各曲感想です。
なお、一部曲は初回限定版にのみアコースティック版が収録されており
そちらの内容にもふれています。
それでは、よろしくお願いします。
01.Lazy
Lazy:のんびり、リラックス
プロローグ。
ポエトリー曲は馴染みがないのですが、表現に自由があっていいですね…
開幕のセリフに合わせたピアノに引き込まれました。
リズムがよく聴こえるのも好き。弾けるようなキック楽しかったです。
語る口調、AZKiさんらしいお茶目
安心感を与える要素が全体に感じられました。
特に桶屋が儲かるくだりは、思わず力が抜けてしまいました笑
包まれるような雰囲気で、大切なメッセージがスッと入ってきました。
焦らずにいこう。旅は長い。
02.エントロピー
まるで自己紹介。
歌うことのよろこび、誰かを照らしたいという願いを真っすぐに表現した
アルバム世界の入り口に相応しい曲。
暗闇を晴らし、一緒に走っていけるような爽快な曲調でした。
「悔やむことさえなかったら、心に眠った衝動に気づくこともない」
特に寄り添うような、アコースティック版の歌唱で
この歌詞は泣きそうになりました…
新しい事を始める事に、遅すぎるなんて事は無い。
ありのままを受け入れ、前に進む勇気が湧いてきます。
生きることと一体となった、
歌への気持ちにいつも照らしていただいています。
どうかこれからも、歌を愛して下さい…
03.まいすとらてじー
闘いの軌跡。
「つぎ!」
レトロゲームのような雰囲気が楽しく、短さで何度も聴けてしまう曲。
ただ、その淡々と続けた道が如何に険しかったか
ぎっしり詰まった歌詞から伺えます…
歌を本業に、元々配信をほとんどされていなかったAZKiさんが
事務所を移籍したことで、手探りで開拓してきた配信業…
ご活動の苦労をあまり話される印象がないので
こうして歌にしてくださるのがとても嬉しいです。
AZKiさんが頑張っていることは、開拓者(ファン)も頑張ろうと思えます!
コメントや感想も読んで下さってるのかな?と感じる部分があって
嬉しくもなったり…
04.Operation_Z
テクノだ!ポップだ!大好きな曲調きました!
サッと終わるサイズもあり、つい何度もリピートしてしまう中毒性
流されるようなハイテンポはテーマにもピッタリですね。
歌詞は現代消費者として共感たっぷり…
せっかちで誘惑に弱い身にとても刺さります。
終わりに向けて進むようなタイトルは
どう生きるかまでも考えさせられます。
向き合う作品は、
クリエーターが命を削って生み出したもの。
自分が限りある時間を割くことを選んだもの。
人生は一期一会、ひとつひとつとしっかり向き合っていきたいです。
05.Chaotic_inner_world
全開のイントロ!
地響きのようなキック(是非生で聴きたい)に誘われ
美しく荒々しい、音数の激流に身を任せたくなります。
歌唱や楽器のパターンも無数にあり、まさにChaoticな曲調。
でもそのカオスの中を、心のままに駆けて行こうという歌詞は真っすぐ。
透き通った、しかし絞り出すような歌唱に、強く前へ引かれます。
自分に嘘がつけないなら、何度でもよみがえりがむしゃらにやるしかない。
鋭利な感謝を差し出せるよう、成長していきたいです。
06.☆明けない夜があったなら
最推し!!
クロスフェードを聴いた時から、この曲が一番好きです!
歌詞もメロディも、聴いていて涙が出る程に美しいです。
それぞれを深く味わえる、アコースティックとの2ver.仕様も嬉しすぎる…
まさに「素敵に生きるための歌」。
メッセージを簡潔に、しかし様々な角度から励まし
寄り添ってくれる歌詞のワードセンス。
メロディは世界を美しく色付け、
特に間奏の盛り上げは、希望の世界が広がっていくようでした。
何度でも立ち上がろう、等身大で生きていこう。
そう素直に前を向くことができる曲でした。
美しい世界を示し、未来に向けて進む勇気をもらえるところ
とてもAZKiさんらしくて大好きです。
07.エトランゼ
エトランゼ:見知らぬ人
この曲、開拓者(ファン)のことを歌っているのでは!?と思ったとき
歌が包容力で満ち溢れました…
展開がとにかく美しかったです!
開幕、澄み切った大好きな世界観からドンドン音を足して
一気に歌唱のギア全開!盛り上がりが爆発的でした。
そして2番で一気に物語的に…!場面展開で、感じる色も一変。
間奏でエモさを溜めた2サビは歌詞がより暖かく、聴こえ方の違いに驚き。
ひたすら美しい曲でした。余韻もたっぷり…
アコースティック版はより顕著に愛情を感じられ、
こんなに思っていただいていいのかとジーンときました。
08.☆午後8時のコーラスソング
やっぱりこの曲が好き!二推し!
素敵な世界に連れ出していただき、ありがとうございます。
歌声のご案内、安心感たっぷりでした。
随所に施された工夫が、人の暖かさで包んでくれました。
厚みのあるコーラス、クラップ、太鼓などのアナログ感
跳ねるようなリズム、うねるようなメロディにも、優しい温度を感じます。
ドレスやダンスの嗜み、「誰かを照らそう」という積極的な想い
そこにあるのは、成熟した大人の暖かさでした。
中心で歌うAZKiさんは、改めてたくさんの人を照らしているんだと
自分も誰かを照せるようにならなきゃ…と思える曲でした。
09.夜の輪郭
AZKiさんの真骨頂、感情表現のバラード…!
痛々しい程に伝わってくる、表現力が流石の一言です。
ズシリと染み込んでくる重さは
歌詞のリアルさ、あまりに綿密な描写も勿論ですが、
少ない音数の中、かすれるようなトーンでしっかり聴かせ、
心を直接ゆさぶるような歌の力が大きく感じました。
まるで、その表情まで見えるようでした…
AZKiさんの周りへの優しさ、気遣いとリスペクトは本当に尊敬するところ。
その痛みをこうして歌っていただくことで、
開拓者(ファン)も自身を省み、その姿勢を見習っていかねばと思えます。
10.map in the cap
繰り返しながら、少しずつ変わっていく
そんな日常に寄り添ってくれる素敵な曲。
一日をなぞりながら、遠くに想いを馳せる構成が素敵です。
心を温めるような歌声に、精神が澄むようなメロディと雫の音
忙しなく流れる日常を一旦止め、自分の素直な気持ちに向き合い
次の旅へ思いを馳せることができました。
休息の取り方というのは意外と難しいもの。
この曲は、特別なひとときをもたらしてくれます。
久しぶりに、丁寧にカプチーノとケーキを準備してみたり…
11.いのち(2024.ver.)
今回のアルバムの総まとめ曲。
この曲はAZKiさんの代表作「いのち」のリアレンジ版。
アルバムで様々なAZKiさんにふれたからこそ、
改めて特別な曲だと感じられます。
考えや感情を、直接心に伝えてくるような歌唱。
どこまでも真っすぐな、AZKiさんらしい曲。
いつまでも推すことができるのか?
真に迫る、しかし相手を尊重するような問い。
アコースティック版のギターやピアノは、
元気を出し、前向きに回答をする助けをしてくれます。
いつまでも推すことはできないかもしれないし、
あるいは、形が変わるのかもしれない。
それでも、あなたの歌は特別だから。
あなたとの一瞬一瞬を、真剣に自分に刻んでいきます。
おわりに
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
11の世界はいずれも違う表情を持ち、
様々な角度から、AZKiさんの想いを伝えてくれました。
作風や表現力の広さに驚くとともに、
どれだけ真剣にご活動と向き合ってきたか、
音楽に込められた真摯なメッセージから
改めて感じることができました。
字数制限のない楽曲感想は今回が初めてでしたが、
より深い作品のレビューを通じて歌のメッセージと向き合い、
自身と向き合う素敵なきっかけにもなりました。
たくさんの問いかけを与え、
世界をまた一つ拡げてくれたこのアルバムは、
まさにアーティストの芸術作品。
どうかこれからも、AZKiさんの創る音楽を、
世界を凛々しく開拓するお姿を、たくさん見せて下さい。
心身ご健康に、永くご活動ができることをお祈りしています…
YOMI