親権放棄

(本文)

1回目の審問が終わり、あまりの時間の短さや別居親への対応の冷たさ、そして嫁が本気で僕の精神的な部分を破壊しようとしている覚悟を知る事ができた。

「なんかもう疲れたな…」

まるで勝てる未来が想像出来なかったので子の引渡し審判そのものが茶番を演じているかの様に思えて何もかも投げ出してしまいたくなる。

娘達が居なくなってからというもの平日はまだ仕事で気を紛らわす事ができるが土日祝は本当に地獄だった…  

何もヤル気が起こらず布団に横たわるだけ、命を絶ってしまおうかとすら思った事もある。

「のんとゆいに会いたい…」(子の仮名)

既に会えなくなって1ヶ月以上経っていたので精神的に限界がきてしまい僕の中で1つの決断を下した。

親権を放棄しようかな…


親権は諦めると嫁に伝え、その代わりに面会交流を充実する事を提案したら希望通りに叶えてくれるだろうか?

娘にすぐにでも会いたいが故にもうこの戦いを諦め、すぐにでも娘に会わせてもらいたいと思うほど僕は弱っていました。

僕と同じ境遇の人はきっと心が弱ってしまい裁判自体を投げてしまいたくなる気持ちはわかると思う。子に会えないという事は本当に辛いのだ。

僕は嫁にLINEで親権を渡すから子供の面会交流を細かく叶えてほしい事を打った。

するとそれまでLINEも無視していた嫁が急に返事を返してくるようになった、どうやら早く諦めてほしいと考えていた様だった。

僕は子を盾にされているのでなるべく嫁の事を刺激せずに下から下から丁寧に文章を打っていった。

会話の流れ的には手応えが全くなかったわけじゃなく寧ろ会える流れになってきたかの様に感じた。1日で話は纏まらなかったが次の日に僕は調査官に電話をした。

「子供の心もきっと疲れているだろうし、子供にもすぐにでも会いたいので親権を嫁に渡そうかと思ってます」

調査官は僕の意外な提案に驚いた様子だった。

しかし嫁の事を全く信用していなかったのであくまで会える回数次第で親権を諦めるという事を付け加えた。

嫁とLINEを再開して2日後、子供に会いたくて会いたくて限界が近づいている僕に嫁が送ってきたやりとりが…

嫁「3ヶ月に1回会わせる」

僕「あのさ親権欲しいと言ってるのにさすがに3ヶ月に1回とか舐めすぎでしょ」

嫁「イヤイヤ普通だし。むしろ最初は会わせたくなかったし」

ダメだ…これは全く話にならない…

愛する娘に3ヶ月に1回しか会えない…

理由を聞けば職場のシングルマザーがそうだからだそうであまりにも身勝手な理由で打ち震えた。

僕はこんな母親の為に親権を放棄する事をやめた。

娘達は今どんな気持ちで何をしてるだろう…

            つづく  








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