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GP2024.1st.アドバンス調整録「ヴィオラの違和感」

(色々忙しかったのでクッソ雑記事です。ものすごく適当に筆を走らせているので悪しからず。)

・バイクを触ってから自分でGP使用リストを作るまで

実質的な調整開始は、1月末。
とあるデッキとの出会いから始まる。

火闇バイク

3ターン目に盤面0から急なリーサルを作れる奇襲性能、ザヒートやドキンダムのソウルによる墓地リソース、そしてクロックやヴィオラとソウルからの禁断解放もできるカウンター性能。
デッキリストの見た目だけではわからない想像以上のデッキパワーを持つビートデッキである。

自分がオリジナルでクローシスバイクを使っていたということもあり、純粋に「使いたい!」と思ったので実際に組んでみることに。

しかしその時はまだバイクのテンプレと言えるような構築が出回ってなく、尚且つアドバンスの環境がまだ雑多寄りな環境だったためありきたりなリストしかできず、頭を悩ませていた所に知り合いからとあるリストが飛んできた。

2.4倍CS優勝構築

ソウル含めた受けの総数15枚のカウンター軸の構築。バルチュリス全抜きという発想に衝撃を受けた。
この構築を見つけた当日にゼナークハンドを3枚見つけるというほぼ天啓のような事象が起きたのも相まって早急に組んで翌日の風花CSで使った。

1/28


結果は2-3、その時はデッキの練度も浅く、対面自体は初見ではないけど赤黒バイクにおいての初見殺しにあってとにかく練習しようと思った記憶。
予選終えた後に色々回して感じたことは、
・バラドはいらない
・バルチュ2ぐらいあったら詰めが楽になりそう
・ワンチャンゼナーク増やしてそう
・そもそも先手で2コスからのトリッパーの動きが安定しないし2コスメタクリいるか?の顔をしている
というところ

そして色々考えた結果この構築に、

2/17

Pleiadesの結果は3-2、ソウルのバリューを物理的に上げて、本格的に盾で受ける構築。コンセプトそのものは悪くなかったが、トリガー札があまりにもジャムって負ける事案があったため積みすぎ注意ということを身をもって体感した。

そして時が経つにつれアドバンス環境の解像度も上がり、マジック天門環境であることが世間から見ても明確になったためテスタの必要性がとてつもなく上がってきた。
そしてできた構築がこれ。

2/18

Pleiades4-2オポ落ち。本来ならテスタ4積んでいいところを、1枚ゼナークにして単騎盤面をギリギリ受かろうする小癪さが出てる構築。とはいえ使用感自体下バイが少ないこと以外は全然悪くなかった印象。ノンさんとのミラーがめっちゃ楽しかった思い出。

ここ辺りからバルチュリスへの信頼度が微妙になりつつあった気がする。
弱くは無いんだけどさ…みたいな。
自分の中の構築の方向性が定まりきらない状況に、そこで近づいてくるのは殿堂発表。
新殿堂になって環境がわかってから構築を変えることを決めていたので、ラストラン(今の時点では)かつ気休めとして赤青マジックを使うことに。


2/25

Pleiades3位。

いや、今勝つなよ。

このデッキ強すぎるだろ、当たり運良かったとはいえ付け焼き刃ほどの練度しかない自分でもここまで上がれるとは思わんやん。なんなら準決勝のゾージアさえ忘れてなければ優勝ワンチャンあったのは悔しいけど、それ以上に山にキャリーされてる感がすごかった。
(ちなみにCS終わった後、秒でこのデッキを売った。新殿堂のマジックが生きてる保証が何一つ無かったため。)

閑話休題。

殿堂発表によって直接影響したのは、バイクにとって目の上のたん瘤だった青黒魔道具が消滅、そしてマジックからナンバーが消えたことぐらい。
とりあえず新環境が始まるまでは色々構築の可能性を模索し続ける状態になる。
そして俺が目を付けた中で一番クレイジーなカードがこれ。

黒のタマシードも入ってるわけだし、こいつのシビルカウント使えるのでは?
という潮干狩りの終わり際かのような浅い考えでデッキを作成。
(ちなみに丁度このタイミングでのんねむがアドバンス黒緑アビスTier1論を提唱しててマジかよになってた記憶)

Pleiades1-3。
結論、クッッッッソ弱え。
てかなんでブーストもしないデッキで4ターン目にピーハンしなきゃいけないんだよ、色々噛み合ってなさ過ぎだろ。
天門に巨大ギャラチャされてハンデスするカードの択がアケルナルかテイクバックな時点で終わってる、強いと思った瞬間はデイガマゲに詰めでベガスランチャー抜けることだけだった。


というような構築の紆余曲折があり、結局俺が行き着いた結論構築はこれだった。

3/19

一周回ってバルチュ全抜き。メタ耐性と受け性能、そして天門対面に単騎のサーチ力を底上げするためのアーテル増量。
ほぼフルパワーのような構築で、翌日GPあるならこれで出ると思えるくらいには自信満々の構築だった。
その時考えていた構築の択はブラックゾーンを1枚、元祖上バイクこと"轟く侵略 レッドゾーン"にすることだった。

そういやデュエプレやってねぇ

これは自分の体感でしか無いが、このデッキの多色枚数16枚というのが要所でかなり首を絞めている部分であると常々感じていたことによるアプローチの1つである。そしてこのレッドゾーンは、エモーショナル・ハードコアの"禁断"宣言に対する解答であったり、相手のEXライフシールドを焼いたり、ミラーの禁断を確実に剥がす手段だったりと役割をかなり多めに取れるため、デッキパワーを少しだけ下げてデッキとしての回転率を少しでも上げられる札になると考えたのだ。
(結果的にこの考えは自分の中でピッタリとハマって俺の構築ではほぼ確で採用されることとなる)


という感じのことを考えていたタイミングで、とある知り合いからちょっとしたリストが送られてきた。

「これ今やれるんじゃね?」

俺「(いや嘘やろw)」

3/23.24

俺の過去の相棒の一つ、緑単オービー
ぴーまんどりるで盤面が広がることによってデイガマゲの受けにも物量でケアできるというやつ。
これまた気休めで半信半疑ながらも土日2日間使ってみた。

1日目、3-3。
ちょっとやれてて草。負けたの逆アポロとデイガマゲにオービー欠損と天門に3割通せずみたいな負け方。まあワンチャンあるなら明日も使ってみるかになった。

2日目、1-3。
解散!!!!!!!
当たりが終わってたのと、それに加えてデッキとしての脆弱性が明らかに出てしまっていた。唯一勝てたのマジックなのが本当に謎だった。

まあ冷静に考えれば、そもそも天門に(あって)5割通す要求+マジック避ける要求+デイガマゲにサンライズ置かれない要求をGP本番で全部通すのさすがに無理すぎるだろになってた。
デイガマゲブロッカー多いせいで余裕でスレイヤーブロックされてオービー吹き飛ぶし、天門のテイクバック強すぎるし。
使えば使うほど「今使う理由ある?」って感想しか出てこなかった。
まあぺぺろんにっちの4ドラボコせたのと師匠とのvs万軍投を久しぶりにできたのはめっちゃ楽しかったけど。
(ちなみにその知り合いに「これマジックどう勝つの?」って聞いたら「バウンス当てられたところからサンマビートしよう」って言われてそれバイクで良くね?になった記憶。直接言ったら傷つくと思うからあんま言わなかったけど)

というちょっとした気晴らしを挟みつつ、

気付けば3/31。2023年度全国大会の日となり、「果たしてアドバンスはどういうデッキが出てきたのか」という所を楽しみながら視聴していた。配信で異彩を放っていたのは、セキボンさんが使用していた青黒卍夜やZweiLanceさんのシス入り黒緑アビスぐらいで、「まあそこまで明らかに環境が変わるほどでも無いか〜」と呑気なことを思いつつXを眺めていると、とあるデッキが現れていた。

稲妻入り赤青マジック
(ちなみに対面したことあったので存在自体は知ってた)

この構築の理論としては、マジックが盾を詰める際に横に《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》がいれば、仮にターンが返ったとしてもバイク側が走れずに終わるというギミックである。

まずこれを見た瞬間に、自分はこのバイクに元々微妙だと思っていたバルチュリスを採用する線を完全に消した。(盾のコルフレから稲妻が踏み倒された瞬間にリーサルが消えるため)

そしてこのマジックの存在により俺はさらに頭を悩ませることになったが、考える上で一つの仮説が立った。

"確かに稲妻の存在によってバイクが物理的に走れない状況は作られてしまうが、マジック側の手札管理も難しくなったのではないか"

そもそもマジックの手札管理自体、稲妻採用前の時期においてもXで初手埋め問題がTLで時々流れてくるレベルでピーキーだったのだ。実はこのリストで稲妻を添えながら走りに行けるのはかなり難しいのではないか、というのが当時のマジックにわかな自分の意見だった。

結果的にこの仮説は、半分合ってて半分違うものとなる。なんだかんだCSで流行っていき、稲妻入りリストで入賞することも少なくなかった。

上記の仮説の答えとしては、
"確かに手札が細い時の稲妻は出せないしノイズにもなりやすいが、そもそも手札の枚数を増やせば関係ない"

もうこいつ色々ダメだろ

ただ、結局この構築に対しても使い手の性格によって分かれていた印象がある。
自分の身内でドカドカ言いながら赤青マジック専業していたやつの結論は"稲妻は入れない派"だった。
(まあ実際、稲妻で遅延するより先に五郎丸から単騎持ってきてそのまま出されてぶん殴られたらほぼ死だもんな…)


ここら辺から1週間は何か形容しがたい違和感はあれど、謎に思考がロックされており変に構築を変えられず、天門とマジックにどこか勝ちきれない状況が続く。
そこで、とある知り合いの1人に構築相談を投げさせてもらった。

そして言われた一言。

「それ、ヴィオラである必要ある?」


「えっ」


この一言が、俺の中の違和感にメスを入れた。

「………それな。」

そもそもヴィオラの役割は、どれだけ大きなロッククリーチャーが現れても詰みにならないというのが強みなのである。
では、一番強いデッキとされているマジック対面においてはどうだろうか。

・3tバーシ1点で踏むorメイジンブレイクでヴィオラだけ踏む→墓地が無いからただのデモハン。

・墓地に何かはあるが、相手が同期を立てながら踏む→ただただ無効化されて終わり。

・単騎がいる状況で踏む→テスタしか出ないため結局もう1枚トリガー要求。

あれ、実はめっちゃケアされるくね?


実はヴィオラの黒像、詰みはしないけど受かりもしないカードなのだ。

そしてこのデッキの理想は、トリガーを踏ませて受かった返しのターンに逆リーサルを作ることである。

採用するにはまさに矛盾してると言えよう。

そもそもこの環境を振り返ってみると、マジックや天門が最大母数とは言わずともかなりの母数で存在することが予想されていただろう。
その環境でドラゴン系統のデッキは存在すれど、勝ち山になれるデッキだとは言いづらい(と自分は思っていた)。

すると本格的にヴィオラを採用する理由が、ミラーの受け札+雑リーサルに対して踏ませてクロックで返す、くらいしか無い。
(そもそもヴィオラ+クロックの要求値がアホほど高いという話もある。)
というような事をなんとなくは感じていたのだろうが、この感覚が合っているのかも何に変えるべきなのかも、何もかも自信が無かったがために思考放棄していたのかもしれない。
こう言ってくれた知り合いには本当に感謝しなければならないなと思った。

そしてその役割を簡単に担える、墓地が無い状況でもワンチャンを作れる上に打点にもなりつつおまけにブロッカーまで持つクリーチャーが存在したという…。

デッキのハザードレベルを一気に上げたカード

《忍蛇の聖沌 cObr4》
実はこのデッキにおいて一番噛み合っていたカードである。なんなら気付くのが遅かったのでは?となるレベルで強過ぎる。
墓地を肥やしながら5コス以下蘇生、ブロッカー、パワー5000、全てが強い。
アーテルまで蘇生できるのが本当にただのバグ。
しかも展開次第では全然6マナ帯までゲームが伸びるため思ったよりも腐りづらいしなんなら非常に強い。
これによってバイクに足りなかったトリガー単体での受け性能やデッキの柔軟性の底上げにつながり、単騎やミラダンテのクリーチャーロックには弱くなったものの、それ以外にはめっぽう強くなった。
(ついでにそのアドバイスを貰った彼からアゲブロム入りバイクの構築を考えて貰ったが、この基盤のバイクと絶妙に噛み合わずそのまま没となった)

これにより、メインデッキが禁断含めて39枚まで埋まった。
そして俺が、40枚目のラストピースとして選んだカードは……



ゴスペルに対してこのフレテキ言ってみたい

《奇天烈 シャッフ》
正直この枠だけはめちゃくちゃに悩んでいたが、呪文軸デッキ(ゴスペル・卍夜・フィオナ等)のメタカード+マジックのメタカード+天門対面においては擬似的な単騎のような使い方(33〜44%の戦い)ができるため、GPという雑多環境で使いこなせれば非常に強力なカードとなる。
青マナ自体はクロックが錬成してくれたり、無くてもアーテルやコブラから蘇生もできるため想像以上に使いやすい。
(着想はアナジャのミクセルから引用)

40枚目はアーテルの3枚目やユキメやルピア炎鬼やゼナークハンドなど色々候補はあったが、
一番広く使えてかつ初見殺し要素として予測しづらいカードを入れたかったため、今回はシャッフを採用。
(このシャッフが予選で世界を変えた話はまた後日…)

というわけで、完成したリストがこちら

異質なのにどこか整っている変なリスト

正直、赤青ギャラクシーのリペアを0から組んだ時よりもとてつもなく満足度は高かった。自分は本当に強いデッキだと思いながらこのリストを回していた。
ただ、周りのバイクに対する評価が明らかに低かったせいでどこか自分に自信を持てなかった。



実はこのデッキ以外に、GP使用候補となる山が一つ存在していた。
時は、全国大会の前日にまで遡る。
この日は、はっちのチーム戦にいつもアドバンスの調整をしていたいだしゅんさんと、その日はたまたま空いていたすずの音氏と一緒に出ていた。
予選でタコ負けした俺たちは、アドバンスの調整を行っていた。
そしてすずの音がある程度の対面練習を終えた後、とあるデッキを取り出した。
プロキシ入りのラッカライオネルである。
そのプロキシこそが、《獲銀月 ペトローバ》である。

そのライオネルに対していだしゅんさんから借りた4Cドラグナーをぶつけてみることになった。
そしてとんでもないレベルでボコボコにされた。
理由は明確だった、ペトローバが強過ぎる。
ペトローバが盤面にいる状況でイザナギTTTでリソースを増やした直後にペトローバがハイパー化、攻撃時にエヴォライオネルスロットン鬼羅から始まる意味がわからないほどの大展開を見せ、並大抵のトリガーでは止まらない盤面になったのだ。
そしてそのデッキの存在を知った数日後、とある現象が起きる。

気付けば外堀を埋められていた

ライオネルとブランドMAXとペトローバ以外のパーツがほぼほぼ揃っていたのである。
これをすずの音氏に話すと、すぐにラカネルの調整鯖に入れてくれた。
そして、俺は初めてラッカライオネルを組むことになった。

ラカネル神が作ったリスト

超CS新潟の時にラッカ鬼羅を使っていた自分にとってはそのプレイの延長だと思っていた。
しかし、組んで回した瞬間にわかる。このデッキは強いが、手札管理が異常なまでに難しい。ラカネルの基礎知識がそもそも無いというのもあるが、展開できる手札とそうじゃない手札の落差が凄まじいのだ。

とは言いつつも、ある程度練習を積んでGP1週間前の風花で使用。結果は3-3、どうしようもない負け3回被弾だったためちょっとやれそうだなとは思った。

一番調整して構築とプレイ共に自信のあるバイクか、プレイは難しいものの広い対面に戦えるラカネルか。GP当日のギリギリまで悩もうとした。実際この2択にはまあまあ悩んだ。

ただ悩み抜いた結果GP2日前になって、
せっかくのGPだし、付け焼き刃なデッキよりも今一番使いたいデッキで行こう
と思い、当日はバイクを使用する方向になった。

そしてその話に便乗していた鍵瑠那という友達とリスト共有したという話になったところで、この調整録に一度ピリオドを付けさせていただく。

・GPの結果、その後の話

ありがとう、俺のデッキ

7-2オポ上がりからのベスト64!!!!やったぜ!!!

戦績の詳細は後日また別の記事にするが、結果的にはバイクが謎に多くてミラーが3回発生し、何故かそれら全て後手で捲るという意味わからんくらい持ってた日だった。
予選9回戦の天門にテスタ欠損で負けた時は「終わった…」と思ったが、123位上がりでどうにか捲った。

最後はゴスペルにボコボコにされてベスト64フィニッシュ。
予選上がりを目標にしていたため個人的にはとても嬉しい結果だった。しかも一没せずに優先受付まで貰えた。
ぶっちゃけまだ実感が追いついてないw
リスト共有していた鍵瑠那が当たり運最悪で0-3していたため、このデッキが強かったかの証明は出来なかった。多分強かったと思う。

これは後日談だが、2日目はご存じの通りカバレージライターをしていた。

そして朝の集会でKさんに、

「GPベスト64のswordくんです!!」

という紹介をされた時に実力を認められた感じがしてめちゃくちゃ嬉しかったけど、同時に謎のプレッシャーがかかったため落ち着いてやろうとしてた自分に緊張が走ったのも含めて本当に良い思い出だったw

総じて、最高のGPだった。

・後書き

ここまでお読みいただきありがとうございました。こんな自分がGPでそれなりの実績を出せて本当に嬉しかったです。

相談によって様々なリストやご意見をいただいた方々、
CS会場含めて様々な場所で調整に付き合ってくれた方々、
特にリモートの調整に本当によく付き合わせてもらったいだしゅんさん、
リスト共有をする際に色々な相談をしつつ練習させてもらった鍵瑠那、

本当にありがとうございました!!!
出来の悪い人間ではございますが、これからもよろしくお願い致します!!!

p.s.
GPレポートの方は鋭意制作中です。そして、これからどこかしらのタイミングで自分名義で書いたGPのカバレージ記事も出てくると思いますので、拙い文ではございますがそちらも併せてよろしくお願い致します。

ではまたお会いしましょう!!

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