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第3回 毒親ラジオ

毎週火曜日22時から40分間、ZOOMを使って皆さんと毒親について語るラジオ番組も第3回目を迎えました。今日も3人の方からお話をいただき、大感謝でした。匿名で、簡単に内容を振り返ります。

一人目:人の目を気にしない親

高校受験の合格発表を親と見に行ったとき、無事合格していたので嬉しかったのですが、親があまりにも大声で大喜びするからやめて欲しかったとのこと。周りには落ちた子もいる中で、そんな目立つような喜び方はしてほしくないのに、どうしてこうなってしまうのか。

私も、絶対気恥ずかしいからやめて欲しいと思うし、そうなるの目に見えてたから自分の合格発表は一人で見に行ったような気がする。でも逆に、自分が娘の合格発表を見に行ったら、舞い上がって大喜びしてしまうんじゃないか、という気もする。私からすれば、その他の受験生なんてどうでもよくて、ただ自分の娘の結果だけが全てですからね(過激派)。

相手の立場で考えるのって難しい。だって、私は、私の感情すら抑えることができないのに、どうして他人の気持ちをおもんぱかれようか? なんて開き直っちゃいけませんね。ちょっと心に留めておきましょう。

二人目:良い母親にならなければ、という呪い

次の方は、自分が毒親になってしまうのではないかという母親の立場からのコメントでした。もっと子供の面倒を見てあげないといけない、もっと優しいお母さんであるべきなのに、そんな気持ちになれない。すぐ放ったらかしにしてしまう、というお話でした。

この「良い母親」という空想の生き物の呪いは非常に強力ですね。私の妻も、常に「母親のイデア(理想像)」に苦しめられていて、こんなダメなお母さんで本当にゴメンね、が口癖です。そのたびに娘が「そんなことないよ!お母さん大好きだよ!」と励ましてくれるので、そんなことを言わせてしまう自分に自己嫌悪するスパイラル。

隣の芝は青く見えるというか、よその家庭ではお母さんが立派に子育てしてるように思えて、自分はダメなお母さんだと思いがちではないかと思います。でも、きっとどのお母さんだって欠陥はあって、面倒見のいいお母さんは得てして過干渉になりすぎたり、見えてないだけで、誰だって完ぺきではないと思います。そして、別に子供からしても、お母さんが完ぺきである必要はないんです。不完全でも、一緒に話し合って成長していけば大丈夫。一番大事なのはコミュニケーションを取ること、お互いの気持ちを伝えあうことだと思います。一人で抱え込まずに、家族でも、友達でも、誰でもいいからまずは話すことが大事だと思います。

三人目:2歳児の妹の世話をする姉

次の方は、里親制度でやってきた2歳児の妹の面倒を見ることになったお姉さん。元の家庭ではネグレクトされて、2歳半になっても歩けない、しゃべれない、と成長が遅れている状態でやってきたそうです。そんな妹の面倒を見ていたら、やっぱり言うことを聞かないし、つい叩いたりキツいこと言ったりしてしまった、とのこと。

今は成長の遅れも取り戻し、ラブラブの仲良しになっているということで良かったですが、まぁ2歳児の育児なんて面倒の塊ですからね、無理もないです。自分の実の娘だってすごく大変で、ギリギリな感じがありますから、まして自分が希望したわけでもない2歳児を育てるなんて想像できません。

でも、里親制度ってのはとてもいい制度だから、もっと普及してほしい、とのことでした。自分の子供は自分で育てるべきだ、他人に育てられるなんて子供がかわいそうだ、みたいな風潮が世の中にはまだありますが、そんなきれいごとを並べて一番困っているのは当の子供たちです。

今の核家族化した子育て環境は非常に歪んでいて、一人で子供の世話をするお母さんに多大な負荷がかかっています。24時間365日子供と一緒にいたら、そりゃノイローゼにもなります。里親とか、保育園とか、とにかく子供から少し距離を置く時間を作って、そのあと子供としっかり向き合う時間を短くてもいいから作る。生活の中に、距離感に、メリハリをつけることが大事だろうと思いました。

そんな里親について描かれた映画で、ジブリ作品の「思い出のマーニー」というのがあるそうですのでご紹介しておきます。

おわりに

今回のキーワードは「距離感」だったと思います。乳幼児のころは、それこそ親はべったり子供にくっついているべきだ、3歳まではお母さんと一緒にいることが子供の幸せだ、みたいな呪いがまことしやかに叫ばれていますが、そんなことはありません。まずは親が幸せであること、そのためにも、子供との距離感にメリハリをつけることは大事です。

そして、子供が大きくなってきたら、親が離れること。現代では、親の子離れができていない方が問題になりがちなので、いつまでも乳幼児の気分を引きずってないで、子供の成長と自立を見守るフェーズへ移行することが大事だな、と思いました。

また来週もよろしくお願いいたします。


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