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社会学的想像力:グランド・セオリーのダメなところ
第二章「グランド・セオリー」の概要です。ここではパーソンズという人が提唱した「グランド・セオリー」という考え方がいかにダメかを語っています。そういう内輪揉めみたいな文章は興味ないのでサラッと進みます。
グランド・セオリーとは何か
その名のとおり、社会学についての一般的な理論です。社会学の中にも政治、宗教、教育、音楽などさまざまな領域がありますが、そのすべてに当てはまるような一般的な理論です。つまり、極度に抽象化されていて、当たり障りない普通のことしか言ってなかったりします。
グランド・セオリーが大事にする規範
お互いの期待がはっきりし、ゆるぎないものとなった場合、それを基準と呼ぶ。人々はお互いに、自分の行為に対して、他者がどのような反応をするかを予測する。こうした期待される反応をサンクションと呼ぶ。
システムにおける個人は、価値基準、適切な実践の基準を共有しているからである。こうした基準のいくつかを規範と呼ぶことができる。
社会のなかでお互いの役割を認識して、期待に応えようとするのがグランド・セオリーの考え方っぽいです。どんな人間でも、おかれた状況に応じて周囲の期待に応えるべく最大限がんばるでしょう、と。社会システムってそうやってできているよね、と。
世の中の変化を説明できない
世の中が平穏に動いている限りはいいのですが、闘争が起こり、革命が起こるような時代はどうでしょう。人々は期待を裏切り、裏切られ、いったい何を考えて行動しているのでしょうか。そういったことをグランド・セオリーでは全く説明できません。だからダメなんです。
対立する2つの陣営があり、それぞれの掲げる正義がぶつかる。そんな社会構造を1つのシステムで説明できるわけないのです。敵と味方、それぞれ別のシステムで動いていて、秩序と秩序がぶつかりあっています。そうやって社会が変動していくことを考慮すべきだと筆者は主張します。
まぁ、私はグランド・セオリーのことをよく知らないので、筆者が何を不満に思って必死に攻撃しているのかもよく分かりませんが、これはサルトルを批判するレヴィ=ストロースと似たようなものだと思います。学者は、先行する知見を否定したうえで自分の考えを発表しないといけないんです。それが学問を進めるときの公分母なんです。大変だったね。
もっと2章から情報をくみ取れた人がいらっしゃったら、教えてください。よろしくお願いいたします。