見出し画像

第7章 組織における計画と革新(後半)

オーガニゼーションズ第7章の後半、P240~260のまとめです。前半はクッソ面白かったのに後半は普通だったのでテンションが下がっています。これまでのまとめは以下を参照。

組織の階層構造

7章前半では、いかにして組織の中で新しい革新的なことを始めるか、といったことを議論してきました。後半では、組織の階層ごとの違いについて見ていきます。

組織構造を簡単なピラミッド構造で考えると、3層に分けられます。
・組織(経営者)
・部門(部長)
・課(課長)
この階層の違いで、革新に対してどのような違いが生じるでしょう。

組織の目的と活動手段についても、3層に分けて考えます。
(1) 上層の目的は操作的ではない(直接操作できない)
(2) 下層の目的はある程度操作的である
(3) さらに下層の目的は操作的であり、他の活動と独立して行える

たとえば
(1) 「適切な行政サービスを提供する」は操作的ではない
(2) 「火災損失率を低く抑える」は多少とも操作的である
(3) 「防火住宅検査プログラム」は独立して操作的な活動である

また、組織の形態も2つに分類します。
・部門間の横のつながりが薄く、独立した部門がたくさんある組織を「連邦的」と呼ぶ
・部門間の横のつながりが強く、部門間で協力することで1つの商売を為している組織を「合成的」と呼ぶ

階層による革新的機能

第2章の仕事の割り当て問題の中でも出てきたのですが、部門間の調整が多く必要な場合は、プログラムを変更するのも一苦労なので革新はなかなか起きません。

だから革新が起こるのは、横のつながりが強い合成的組織であればトップ層、独立性の強い連邦的組織であれば下位の部門で起きやすくなります。それは言い換えると、重い業務責任がなくて、計画責任がある層です。

目の前に重い現業を抱えている既存事業部門からは革新は起きなくて、企画とか戦略立案しているような部門から革新は提案されます。だから、現場の人は「事件は会議室で起こってるんじゃねぇ!」って怒るんですね。

人間の認知の限界

最後に突然、著者が最近の経営理論みたいなのをたくさん列挙して、いい点とか悪い点とかコメントし始めるのですが、これは時代背景とか他の人の理論内容とかいろいろな知識がないと理解できない気がします。アダム・スミスの「神の見えざる手」はここが良くてここがダメとか、ちょっと何を言ってるのか分からなかった。

とりあえず今までの議論の延長線上でモノの価格も決まってくるよ、みたいな感じかな? 値段も、全ての情報をもって合理的に決めることは人間にはできなくて、ある程度の認知の範囲内で満足のいく価格に落ち着くよね、みたいな話じゃないかな? 違うかな?

課題

・目的-手段連鎖の3階層モデルと組織の3階層モデルを重ねて、一元組織と合成組織を表現してみよう。
・計画を立て、それにしたがって行動することの長所・短所を挙げてみよう。

次回予告

本編は以上で終了です。あとは、読み残している「第2版への序文の後半 P269~288」をまとめて終わろうと思います。それでは。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?