AIがぴったりの日本酒を教えてくれる!?(未来日本酒店:YUMMY SAKE)
和食ブームなどを背景に世界中で人気が高まる日本酒。農林水産省によると、輸出量はこの10年で倍増しています。一方、国内出荷量は減少を続け、ピーク時には170万キロリットルを超えていましたが、近年は60万キロリットルを割り込んでいます。
こうした中、自分に合った日本酒を知ってもらい、お酒をもっと楽しんでもらおうと、ユニークなサービスを提供している酒屋があります。東京・代官山の「未来日本酒店」が提供する「YUMMY SAKE(ヤミーサケ)」は、人工知能を活用して、「自分の舌にマッチする味わい」を教えてくれるといいます。いったいどのようなサービスなのでしょうか。(三好尚紀)
※この記事は2018年6月29日、ひとりを楽しむメディア「DANRO」で公開されました。
全国各地の豊富なお酒
代官山駅から徒歩3分。落ち着いた雰囲気の通りに未来日本酒店はあります。店内に入ってまず目に入るのは、所狭しと並べられた冷蔵ショーケース内の日本酒の数々。都内ではあまり流通していないお酒を中心に、全国各地の地酒、約150種類があるといいます。飲食店として日本酒を飲むこともできますが、物販も行っており、日本酒のセレクトショップでもあります。
テーマは「地酒の中でも小さい蔵元さんのお酒を伝える」。お店を立ち上げた山本祐也さん(32)は、「問屋経由で市場に流通している日本酒のほとんどは、生産量で上位10%の蔵元のブランド。しかし、残りの90%の中にも、おいしい日本酒を作る蔵元さんが数多くいる。そういったがんばっている蔵元さん、若手の蔵元さんのお酒を伝えていきたい」と話します。
「おひとり様は大歓迎」
お酒は一杯400~500円で飲めます。飲み放題は2時間制で3780円(税込み)。酒の肴(さかな)を持ち込むこともできます。全国の日本酒が楽しめるということで、お酒の飲み比べを楽しみに来る人だけではなく、利き酒師(ききざけし)などの資格を取るために通う人もいるということです。
店長の寺田祐貴さん(32)は、もっと多くの人に日本酒を楽しんでほしいと訴えます。
「お酒のマーケットでは、日本酒は6.4%しか消費されていません。悪酔いするとか、太りやすいといったネガティブなイメージがまだまだあるようですが、実際にはそんなことはないんです。全国にはクラフトマンシップ(職人魂)を持っている蔵元のいいお酒がたくさんある。そういう日本酒を知ってほしいです」
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