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じっくりコトコト……シチューを煮込む“過程”も楽しむ自分を許可できたーーDANRO卒業生インタビュー

人と人とのつながりの中には、”目には見えない温かさ”がある。その温かさが増し、循環する時、きっと、世界は今よりもっと明るくなる。そんな創業者の想いから生まれた『深いつながりを紡ぐ、実践型対話スクールDANRO Autumn』が2024年12月に最終回を迎えました。卒業生へのインタビュー記事を、数回に渡りお届けします。

今回は対話を通じて星読みを行うSatomiさんにDANROとの出会いや参加して変わったことなどを伺いました。

サービス提供の中で感じた“苦しさ”に向き合うために


――DANRO Autumnへ参加することになったきっかけを教えてください。

Satomiさん:DANROのことは2年半前、初期の頃から存在は知っていました。一度、説明会にも参加したことがあるんです。でも、そのときの自分にはあまりピンとこなかったというか「今はタイミングじゃないな」と感じて、見送ることにしました。

――そこから今回Autumnに改めて参加されようと思ったのはなぜですか?

Satomiさん:サービス提供をする中で感じた苦しさ。「原因はどこにあるんだろう?」と考えた結果、もう一度、自分自身と繋がり直すことが今は優先なんじゃないかな、と思うようになったからです。

私はHSP気質があるので、感性が豊かな分、ちょっと疲弊してしまうタイミングが何度かあったんです。進んでは止まって、また進んでは止まって、という繰り返しで、苦しくなる時期がありました。

Satomiさん:そのとき「本当にこれって持続可能なのかな」と感じて。好きで自分のサービスを作って、それを提供しているはずなのに、自分が苦しいままだったら、サービスを提供する意味がないんじゃないかと思ったんですよね。

――そのタイミングがAutumnの募集時期とぴったりだったんですね。

Satomiさん:そうなんです。星読みの観点から見ても、この数年すごく苦しい時期にいて。私自身「私がいきる世界がどうしてないんだろう」とずっと思いながら生きてきたんです。

そんな中で振り返ってみると、DANRO Autumnは、私にとってこの苦しい時期の集大成だったんだな、と強く感じています。

――星読みの視点で見ると、すごく苦しかったんだろうなと想像ができますね。もがいて行き着いたのがAutumn…藁をもつかむ思いで参加されたのかなと感じました。


「今この時間を味わう」と“許可”できた


――実際にDANROに参加して、気づきや救いなどありましたか?

Satomiさん:ありますね。今、この時間を終えてみての第一声としては「ああ、また私の人生の中でこんな豊かな時間が与えられていたんだな」ということ。

それは、自分が「この時間を許可してあげる」ことができるようになったからこそ、得られたものだと思います。

――具体的にはどのような時間ですか?

Satomiさん:たとえばアートの時間もそう。自分の感情をクレヨンや色鉛筆で表現してみたり、自分の感情に名前を付けたり。みんなでアイデアを出し合い、何かを一緒に作り上げていく時間もありました。

その一つひとつが、本当に特別で豊かな時間だったなと感じています。独特な間があって、ゆっくりと流れる人と人との対話の中に、沈黙の時間が含まれているのも印象的でした。

アートセッションなど、非言語からのアプローチや
毎週行われた参加者同士のペアダイアログ
メンターとのセッションまで、いろんな形の対話を通して
立ち止まり自分を深める時間がありました。
(メンターのゆなさんと。左:Satomiさん、右:ゆなさん)

Satomiさん:「今を味わえる時間」がそこにあった、ということなんですよね。それが私のこの30年の人生の中に確かに存在していたんだ、ということに気づけたのが大きな発見で。

そして、本当はそういう時間を過ごしたいって思っていた自分に、許可を出してあげられた。これまではできていなかったんです。

――許可して味わえたことで、Satomiさんにどのような変化が起きたのか気になります。

Satomiさん:「休む」と自分に許可をして、休息の時間を自分に与えられるようになりました。それが今の私にとって変化であり、大事なステップだったと思います。

8月に星読みのサービスを始めたんですが、その際に伴走してくれる方もつけて、二人三脚で進めていく必要があったんです。だから、結構無理していた部分もあった。準備段階からプロモーションまで含めて、どこか自分の中でしっくりきていない部分があった気がします。

ーーしっくりこない部分、とは?

Satomiさん:振り返ってみると、自分の声をちゃんと聞けないまま走り続けてしまっていたのかなと思います。やっていること自体は、自分がやりたいことだったんですが、その過程を少しおざなりにしてしまったところがあったんですよね。

「いかにお客さんに星読みを受けてもらうか」などの数字といった結果に偏りすぎてしまったところがあったと思います。その状態で5ヶ月間ほど走り続けてきたので、やっぱりどこかで疲れてしまったんですよね。


結果主義が自分を苦しめていたことへの気づき


――「やりたいことをやっているはずなのに、なぜかしんどく感じる」……そういった経験を持つ人も少なからずいるのではないかと思います。どんなきっかけで変化していったのでしょうか?

Satomiさん:全体を振り返ってみて、どこが具体的なターニングポイントだったのかはっきりと思い出すのは難しいんですけど、やっぱり全体を通して見たときには変化しているんですよね。

自分が思っている以上に、結果そのものよりも、過程を味わうことが私にとってはすごく大事なんだなと感じたんです。

――(Satomiさんの星を聞いて)やはり結果重視という部分はこれまでにあったのですね。

Satomiさん:結果主義に苦しめられたところはありましたね。計画などに縛られたっていう節はすごくあって。

でもよくよく(星を)覗いてみると割と時間がかかるタイプだと思うんです。だからこそ、周りの人と一緒にじっくりじっくり、シチューを作るみたいにコトコト煮込んでいく、その過程がすごく大切で。

目標に目標に向かっていくということは変わらないけど、じっくり煮込んでいきたいんだよなと思いました。

――シチューの例えわかりやすいです!おいしいシチューをただ作るだけじゃなくて、煮込む時間も楽しめたら人生が豊かになると気づいたんですね。

Satomiさん:そうなんです。私は結構0か100かの思考に苦しめられることもあって。でも「どちらでもいい」というか「そこに漂う」みたいな心地の良さを感じられるためには、DANROの時間がすごく大事だったんだろうなと思います。

キャリアスクールの中にはたくさんの人がいて、これが正解なのかなとか色々考えられてありがたい話ではあるんですが……。でもやっぱりある程度、そのコミュニティの色っていうのは色濃く出ると思うんですよ。

そんな中、自分がどういう仕事の仕方だったりビジネスをしていきたいかって思ったときに、やっぱりDANROの世界観が私の中ではピンときた。

全員にはわかってほしいわけじゃないし、全員に届いてほしいなんてことは思ってないし、そもそもわかりやすさも求めていないなって(笑)。

――そう考えるとSatomiさんの星には、DANROのような世界観がありますね。すごくマッチしたんだろうなと思います。


“間”すら心地よいDANROの空間


――DANROの時間の中で、一番印象に残っていることはなんですか?

Satomiさん:私が一番印象に残っているのは「空間」ですね。ましてやZoomでの開催だったのに、最初に瞑想から始まって、対話の中で「間」がときどき訪れる。その感覚が、とても新鮮でした。

Satomiさん:これまでの私は、とにかく前に進むことが当たり前で「立ち止まらない」がデフォルトだったんです。でもDANROの場では、ファシリテーターの久美子さんをはじめ、Hiroさんや和花さんが見守っている中で、みんなが自分の大切な感情を涙しながら話せる空間があった。

そのおかげで、私は自分に「ちょっと休もうか」という選択肢を許可してあげられるようになったんです。もしあの場がなかったら、きっとその選択肢を自分に与えることはできなかったと思います。

DANRO Autumnのみんなと

――さまざまな講座がある中で、DANROって本当に異質というか。通常の講座は前へ進むことを目的にしているものが多いですよね。でもDANROは私自身も「立ち止まる時間」だと感じました。だから、Satomiさんのように、今までずっと前を向いて頑張ってきた人にこそ、ぜひ入ってほしいなと感じます。

Satomiさん:あともう一つ、やっぱり「対話」だなと感じたのが、今回の大きな気づきでもありました。DANROが「対話」をテーマにしていることは知っていましたが、正直、ピンときていなかったんです。

でもAutumnのメンバーとの対話を実際にしてみて「いや、これはすごいな」と強く感じました。日常生活の中で、相手の持つエッセンスを汲み取ろうとするかどうかで、その人が心の奥深くに抱えているものを話せるかどうかが、全然違ってくるんだなと実感したんです。

ーー詳しく教えてください!

Satomiさん:お互いが「相手の大切なものを知りたい」という気持ちで向き合うことで、自分たちも想像もしなかったような新しい視点や答えに到達できる。対話を通じて、それを目の当たりにした気がします。

Satomiさん:ファシリテーターの久美子さんがおっしゃっていた「こういう対話の場がもっと広がればいいね」という言葉が、本当にその通りだなと思いました。相手の大切なものを知りたいという気持ちがコミュニケーションの根底にあれば、もっと優しい社会に近づいていけるんじゃないかなと、心から感じました。

DANROは“子どもに戻れる場所”


――SatomiさんにとってDANROとは?

Satomiさん:私は、このDANROノートの最後に「DANRO is 子どもに戻れる場所」と書きました。大人になると、感情を素直に表現するのをどうしても躊躇しちゃうことがありますよね。本当は悲しいと思っていても「今は言えないな」と思ってしまう。

でもDANROでは、どんな感情であってもそのまま言えるし、それを色や音などで表現することもできる。そんなふうに伝えられる場があるから、素の自分でいられるなと感じました。大人の仮面を外して、本当に自分らしくいられる場所だなと思います。

――たしかに、大人になると色や音で表現することはほとんどないですよね。子どもに戻れる場所、すごくしっくりきました。今後は星読みのサービスを再開するご予定はありますか?

Satomiさん:3月くらいにまた活動を再開しようかなと思っています。来年は星読みを中心に動く年になる予感がしています。

2月中旬にはDANROのみなさんと場を開いたり、3月には和花さんからもお誘いいただいて、みんなで星を読むワークショップを開催する機会をいただきました。5月には鎌倉の古民家でリトリートを予定していて、そこでも星読みワークを取り入れる予定なんです。

「対話と五感」2月にDANROメンバーと共に開くリアルイベント

――素敵!Satomiさんのワークショップは心に染みるものになりそうですね。

Satomiさん:うれしいです!せっかく好きなことならエネルギーが乗るじゃないですか。だからこそ、もっとその「好き」にちゃんと目を向けてあげようって思っています。

――Satomiさんと話して私もすごく心が洗われたような気がします。Satomiさんの葛藤や、そこから抜けたすがすがしさのようなものが感じられました。ありがとうございました!

Satomiさんについて

西洋占星術と対話をベースに「自分の個性を愛し、発揮するきっかけ」を届けている。星読み個人セッションは2025年3月に再開予定。
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DANROについて

「日常に対話を、対話を文化に。」をスローガンに掲げるダイアログカンパニー。私たちがともにこの世界に生きていくために、人、自然、社会など全体性を探求しながら、循環し合える空間を創造しています。
実践型オンライン対話スクール、DANRO CHILDREN、自己を探究するダイアログコミュニティの運営、法人向け対話型組織開発などを行う。その他対話を軸とした事業を展開。
HP / Instagram

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