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まるで玉ねぎの皮を一枚一枚むくように、自分自身を深く知るプロセスだったーーDANRO卒業生インタビュー

人と人とのつながりの中には、”目には見えない温かさ”がある。その温かさが増し、循環する時、きっと、世界は今よりもっと明るくなる。そんな創業者の想いから生まれた『深いつながりを紡ぐ、実践型対話スクールDANRO Autumn』が2024年12月に最終回を迎えました。卒業生へのインタビュー記事を、数回に渡りお届けします。

今回は2児の母でありヨガ瞑想講師ととして活動するAmiさんに、DANROに参加したきっかけやそこで得たものについて詳しく伺いました。


大切な人に“愛を持って”向き合うことの難しさ


――DANRO Children クラウドファンディングのリターンでDANROを知ったそうですね。なぜ今回Autumnに参加されようと思ったのですか?

Amiさん:和花さんとHiroさんのお人柄がとても大きかったです。お二人のような人になりたいな、こういう人たちとこれから関わっていきたいな、という気持ちが強かったですね。

私自身、誰かに何かを伝え、心を通わせることをとても大切にしているつもりでした。でも、近しい人、たとえば子どもとの会話になると、急に鬼のような顔になって丁寧さを欠いてしまったりすることがあって。

今こうして麻衣さんやHiroさん、和花さんと話しているときには、愛を持って接することができるのに、一番大切な人に対してそれができない自分ってどうなんだろう、と。

「みんなそうだよ」と言えばそれまでかもしれませんが、私はそこにすごくモヤモヤを感じていました。だからこそ、対話というものを本当に自分の中に落とし込んで、一番愛したい人にこそ、ちゃんと向き合いたい、愛を持って話したいと思ったんです。

娘さんとの3ショット
DANROのワークショップに参加した時のもの。
親子で対話を楽しむ時間につながっています。

――その気持ち、とても共感します……!実際に参加してみて感じた、一番の変化を教えてください。

Amiさん:私がDANROで体験していることを「良い雰囲気だな」と子どもたちが感じ取ってくれて、良い循環が生まれたことですね。私がDANROに参加する時間が本当に楽しみだったので、その気持ちを子どもたちも敏感に感じ取ってくれていたんですね。

「Amiちゃん、本持っていかなきゃ!」とか「今日はお茶いいの?」なんて声をかけてくれて。いつも私のことを応援してくれている子どもたちですが、その形がまた一つ増えたように感じて、それがすごくうれしかったです。

アートワークの時はいつも次女のクレヨンを借りて参加。
いつも通り「今週も貸してね」と言ったら「楽しんでね♪」のメッセージと一緒に
彼女のアートも一緒に渡されていました(写真右上)。

――DANROでの経験が、ご自身だけでなく周りの大切な方々とのつながりにも影響を与えているのだと思うと、とても感慨深いです。

Amiさん:そうですね。それから、ちょうどその頃、パートナーとの関係を見直すタイミングでもあったのですが……。参加者のみんながそれぞれ何かに挑戦して、翌週にその成果や気づきをシェアしてくれるんですよね。

「こんなことがあった」「あんなことをやってみた」と話を聞くたびに、みんなが自分の人生に真剣に向き合っていて、学んだことを自分なりに噛み砕いて行動に移している姿を間近で見られたのが本当に刺激的でした。

最初は興味から参加したんですが、それだけでは失礼だとすぐに気づいて。「じゃあ私は自分の人生において何を改善したり、より良くしたりできるだろう?」と考え、実際に取り組んでみると、自分自身にも面白い変化が見られました。

DANRO AutumnのみんなとDANROポーズ

ーーどんな変化が起きたのか、気になります!

Amiさん:最終的にパートナーとはお別れする道を選びましたが、別れた後も「これからどんな関係でいたいのか」を考えられたんです。「別れたから終わり」ではなく、愛を持って接するにはどうしたらいいか、と真剣に向き合いました。

パートナー以外のことでも、触れたくなかった過去の記憶が呼び起こされることがありましたが、それも含めてどう愛を持って接するか、という挑戦をしていたと思います。

ーーAmiさんの中で「愛」がテーマとして大きな変化をもたらしたのですね。一人では得られないメンバーとのつながりや対話の中での気づきが、より深い変化を生み出したのかなと感じました。

Amiさん:本当にそう。年齢はあまり気にしない方なのですが、DANROに集まっている方々はおそらく私より若い方が多かったと思います。それでも、みんなが話している内容や向き合っているものが本当にピュアで。

なんというか……決して上から目線ではなく、一人の人間として一緒に時間を過ごせることが、とても豊かだなと感じたんです。

そう感じられるのもDANROの独特な空気感があってこそ。あの場って、ただオープンになるだけじゃなくて「じゃあ、もう一歩踏み出してみよう」とチャレンジしたくなるような後押しをしてくれる空気感なんですよね。

みんなが「大丈夫、どんなあなたでもいいよ」と背中もプッシュしてくれるし、「OK!Welcome!」と受け入れてくれる。その温かさがすごいなと感じました。

――DANROは毎回変わるファシリテーターによって内容や雰囲気も変わると思いますが、自分や他人に対してオープンになれるという部分はどの回でも一緒なんだなと、改めてお話を聞いて実感しました。

Amiさん:面白いですよね。実は私、第一回目のメンターシップのときや、DANRO SCHOOL中も涙しちゃったんですよ。溢れてきてしまって「なんてこった」っと。でも、その「なんてこった」な気持ちは回を重ねるごとに少しずつ薄れていきました。

むしろ、自分の中に抱えていたものを開放していくことが、私の成長の鍵になると感じるようになったんです。

これまで講座と聞くと、少し構えて周りを気にする部分もあったんですが、DANROではそういう余裕もなく、いい意味で心が開かれてしまう感覚でした。今回はもう、構えるどころか、自然と自分をさらけ出していましたね。

メンターの梅田智也さんと対話した「わたしを旅するDANRO Radio」
#61「感情が溢れ、無防備な姿が出せてしまった」
#62「人の性格も起きる出来事も、陰もあれば陽もある」

これまでの自分に白旗をあげーー“純度100%”の私へ


――DANROで一番印象に残っていることを教えてください。

Amiさん:最後のレッスンで「純度100%」という言葉が私の中に湧き上がってきたことです。私たちはいろんな方にインスパイアされながら生きていて、誰かの言葉や生き方を少し真似してみたり、その要素を取り入れてみたりしますよね。

でも、いつの間にか「そうなることが正解」だと思い込んだり、そうなれない自分を否定したり。気づけば、自分ではない自分を演じていたのが、私の人生の前半だったとも思います。

でもDANROでの時間を重ねていった最後のレッスンで「純度100%」という言葉がドッカーンと現れて。まるで何かに「嫌な自分、かっこ悪い自分、よく見せたがる自分……それら全部が、純度100%のあなたを構成する大切な要素で取りこぼしてはいけない。それを受け入れなさい。」と言われたように感じました。

家からすぐの海。自然とつながる時間を大事にしているAmiさん。

ーーその言葉に対し、 Amiさんはどう向き合いましたか?

Amiさん:「ここまで自分の内側を知ってしまったのなら、もう隠す必要も、取り繕う必要もない。大きく見せたり、小さく見せたりする必要もない。私が私を一番知っているんだから、そのまま出しなさいよ」と気づきましたね。

DANROでの時間は、まるで玉ねぎの皮を一枚一枚むくように、自分自身を深く知るプロセスだったのかもしれません。そして最後に、核心に触れたような、そんな爆発的な気づきがあったんです。

――とっても素敵な例えです!玉ねぎは皮の状態ではカサカサしていますが、剥いたら綺麗ですものね。白くてつるつるで。辛味とか苦味とかもあるけど甘みもあって……。純度100%の自分を今は受け入れられていますか?

Amiさん:「楽しみ始めたな」くらいの感覚ですね。でも、白旗を上げる方がいいと気づいたというのはある。抵抗し続けるのって本当にものすごいエネルギーを使うんですよね。

それよりも「OK!これも私。こんなのも私」と受け入れて「じゃあ、そこからどう生きたい?どんなふうにありたい?」と自分に問いかける方が、何倍も優しいエネルギーの使い方だと実感できています。

またそんな自分が出てきても「本当Amiちゃん、またやってる〜」みたいな、楽しみ方ができるようになってきたかもしれないですね(笑)。

――認める過程には、つらさや難しさもありますよね。それでも、少しずつそれを楽しめるようになってきた、というお話を聞いて素敵だなと思います。そのプロセスそのものが、とても意味のあるものに感じられました。


DANROがあるから、カオスにも飛び込める


――AmiさんにとってDANROとはどんな場所でしょうか?

Amiさん:たとえるなら、ものすごい嵐や台風の日に家の中にいる、あの感覚です。外では沿道がカオスになっていて、寒くて冷たくて、風が吹き荒れている。でも、私はDANROがあって仲間と繋がっていることで、いつでも絶対に安心で安全な空間にいられる

だからこそ、自分の選択でそのカオスの中に飛び込んでいくこともできるし、その場に留まる選択もできる。DANROという存在があることで、どちらの選択肢も安心して取れる、そんな感覚があるんです。

――外が大変な状況でも、家の中にいると、その音や雰囲気を穏やかに感じられるというか。安心できる場所があるからこそ、嵐さえも楽しむ余裕が生まれるんだなと感じました。

Amiさん:そうなんですよね!DANROではいろいろなことがあって、本当に面白かったです。人と対話するってこういうことなんだ、というのが回を重ねるごとにどんどん実感として深まっていきました。

最初にある方とお話ししたときの印象と、数回後にまたその方とお話ししたときの印象が全然違うんです。「え、何そのオープンな感じ!?なんでそんなに可愛くなってるの!」って思わず笑っちゃうくらい(笑)。

きっとみんな、どんどん純度100%の自分に近づいていったんですよね。それがすごく愛おしくて。「私はやっぱり、こうして人と対話しながら生きていきたい」と強く感じた瞬間でもありました。

ーーDANROを終えて、今感じていることを教えてください。

Amiさん:DANROの時間になると、話し方やしぐさ、態度、すべてが自然とDANROモードになれた。でも、それができるなら、DANROの時間じゃなくてもそうありたいと思うんです。

子どもに対しても、パートナーに対しても、家族に対しても、同じように接することができるはずだって。もちろん、それが一番難しいことだとわかっている。でも、自分の心の中にある「DANROの領域」を、少しずつ自分の日常に広げていけたらいいな、と今思っています。

あの時間だけで「終わってよかった。またイベントがあったらDANROな自分になろう」ではなくて、DANROでの経験を通して変わった自分でい続けたい。そして、私と対話した人、私に触れた人、私と関わったすべての人が「この人、なんかいいかも」って思ってくれたらいいなと。

特に、私の子どもたちにとって、そんな存在でありたい。それが、今私が一番大切に思っていることです。

――今のお話を伺って、私自身もすごく考えさせられました。講座などが「よかったね」で終わってしまうというのは、もしかすると意外とあることかもしれないなと。

卒業後にこの記事を読んでくれる方が、Amiさんのお話で改めて初心に立ち返ることができたり、DANROで過ごした時間や、その中で得た気づきがどれほど大切だったか、あの頃の気持ちを思い出すきっかけになったりしたらいいなと思います。

Amiさんについて

1988年、静岡県生まれ。二人の娘を育てるシングルマザー。ヨガ・瞑想講師、ウェルネスメンターとして活動する傍ら、自身の経験を生かして心のケアや気づきの場を提供している。高校時代のいじめをきっかけに「心」に興味を持ち、国際結婚、離婚、中絶、パートナーとの心の断絶を経験。ボディワークやヨガ、瞑想に出会い「心と体が緩むことで人生が豊かになる」という信念に辿り着く。深呼吸やヨガ、瞑想などシンプルなアプローチがもたらす恩恵を広めたいとの思いから活動を開始。現在は、メンタルヘルスやウェルビーイングをテーマに、親世代や若い世代へ向けて、気づきと癒しを促すメッセージを発信している。
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DANROについて

「日常に対話を、対話を文化に。」をスローガンに掲げるダイアログカンパニー。私たちがともにこの世界に生きていくために、人、自然、社会など全体性を探求しながら、循環し合える空間を創造しています。
実践型オンライン対話スクール、DANRO CHILDREN、自己を探究するダイアログコミュニティの運営、法人向け対話型組織開発などを行う。その他対話を軸とした事業を展開。
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