1999
世間が騒いでいたその頃
例に漏れず子どもながらに
全部終わってしまえばいいのになぁと
薄ぼんやりと終末説が当たることを願ってた。
終わることについて希望などないけど
終わるかもしれないことに何故かワクワクが止まらなかった。
結果、
何も起きず何も変わらず退屈な日常の延長で
わたしはわたしのままだった。
その数年後だったかに観た映画で
世界の終わりというものを知ることになり、
それはすごく希望的で何となく心の内だけは退屈から逃れた気がした。
たぶんそれ以来、
終わることを夢見て
終わりが始まりであるように願ったりしている。