遅めの修学旅行 Part.1(11月エッセイ④)
こんばんは、土曜の夜ダノです。今テンションが低いので楽しい話を、ということで、今週のダノの表裏noteのタイトルは『初めての九州 Part.1』です。三田祭に合わして、休みを取って九州に行ってきました。
1.今回はむじなと
今回は高校の同期と2人で行くことにした。気の合う二人。前に岡山県にはない「バーガーキング」を食べに行った際に、「どっか行きたいね」って話になってじゃあ行くかと決まった。行き先は二人とも行ったことのない長崎。相方が軍艦島を見てみたいとのことなので、最初の目的地を設定した。スケジュールを細かく組んでしまうと、うまくいかなかった時に不安になってイライラしてしまうタイプなので、ふんわりとしか決めなかった。効率主義の権化である東京で生きていく上で、この性分は合わないと思う。まあ、なんとか生きているけど。
期間は11/23〜11/25の2泊3日。三田祭期間で大学が閉まり、三田祭実行委員会の選抜に落ちた身分としては、休みでありがたい1週間であるので、東京をまた離れようと思った。東京ワクチンを毎日打っていると、副作用で東京から自由になりたくなってしまうのもある。困ったちゃんだ。新幹線よりも飛行機の方が全然安かったので飛行機で行くことにした。前の京都旅行の時にも書いたが、東京から離れていくのが実感できるので好きだ。長崎で3日も過ごす自信がなかったので(決して長崎県をディスっているわけでない)、福岡県も最終日に行くことにした。それに伴って、帰りは福岡空港から予約した。
飛行機の予約の際にトラブルが起こった。一人旅に慣れすぎたせいで、2人分予約するという概念がなく、一人ずつ予約をしてしまったのだ。相方から、「人数1のところを2にすればいいじゃん」という指摘でやっと気がついた。限界大学生の成れの果てである。こんな簡単なことも想像できなくなってしまう。とにかく予約を取り直し、次はホテルの予約。”安さ一番お値打ち一番”のディオで買い物をして育った民なので、安いホテルを予約する。ただ、トイレと風呂はセパレートがいいという、安いけど国産肉が食べたいみたいなワガママちゃんでもあるので、それで検索をかけた。そうするといい感じのホテルが見つかった。安いツインルーム。フリーター学生にはありがたい。そんなこんなで交通手段と宿が決まったので、無敵だ。旅行はこの二つさえあればなんとでもなる。
2.前日は例に倣ってシフトイン
学べよって人も多いと思う。どうせ電車とかバスの中で寝るんだろ?景色見ないんだろ?って意見が聞こえる。まあ、いいじゃん。ネタになるじゃん。
ちょっとしたトラブルはあったものの、難なくクローズ作業を終わらせる。
「(明日から旅行に行くから)今日あんまり寝れないんですよね〜」
「(振られたショックで)寝れないのはいつもでしょ?」
「いじりすぎでしょ笑」
みたいなクソ漫才をかまして東京テレポート駅に向かう。おつビールの付き合いで買った桃ジュースを片手に。今回は前回の京都よりも1時間遅いフライトなので、ゆとりを持って出発できる。いつもは精神的及び肉体的疲労で席でぐったりとしているのだが、今日は元気だ。逃避行は偉大。ちゃんと遅れずに乗り換えて1時過ぎに元住吉駅の改札を通過する。降るマークしか点灯していないエスカレーターを嬉々として降りる。家まで小走りで帰り、シャワーを浴びて寝る。目覚ましを4時30分にセット。着替えも入れた。洗面用品も入れた。パソコンも充電器も入れた。九州はもうすぐだ。
3.出発当日
いつもの目覚まし音で目が覚める。時計を見たら4時40分。少し寝坊した。けたたましい音楽でご近所迷惑になりかける。ごめんなさい206号室の方。着替えてぬいぐるみの飼い犬であるイチちゃんにバイバイをしてから家に出る。正直、連れて行きたかったが、空港で保安検査場を通る際にリュックの中身を全部出す時のことを考えてやめた。岡山空港もそうだったが、老けて見える男が可愛い柴犬のぬいぐるみをリュックから大事に取り出しているのを見ると変な人認定される。それは控えたい。イチちゃんごめんね。お留守番よろしくね。
元住吉駅までも小走りで行く。焦りとかじゃない。初めての九州への期待と東京から離れられる希望だ。飛行機が空から私の足を引っ張ってくれる。日吉駅で今回の旅の相方と合流して電車に乗る。旅行の日を前日と間違えて、前日の5時半にLINEを送ってきたのは笑い話。電車を乗り継ぎ羽田空港第2ターミナルに到着。もう何回も来ているので、悠々と搭乗手続きをこなす。相方は飛行機が初めてらしい。飛行機好きの私からしたら良い思い出にしてほしいので、窓際の席に座ってもらう。私も始めて飛行機に乗った11才の冬のことはよく覚えている。一般の公立小学校に在籍していたこともあって、まだ当時、周りのみんなは飛行機に乗ったことある人ばかりではなかった。飛行機に乗ることは特別な感じがしたし、それだけウキウキしていた。飛ぶって感覚になれるのはいつまでも楽しい。特別な時間を過ごせる。
いよいよ離陸。機内モードで東京から自由になり、イヤホンをつけて音楽を聴く。いつもの滑走路だけど、今回は相方と。誰かと行く初めての旅行に向けて、機首は首を持ち上げ、地面を大きく蹴り上げた。大きな横揺れと縦揺れに酔いそうになる。長い長いジェットコースターが発車した。