2020年のアレ
2020。
この文は2020年の アレ の12月18日のためのアーティクルとして書かれています。
コロナについて触れずに書き上げようと思ったけど。 無理っ!
アドベント自体が日替わりリレー日記みたいなものだけれども。章立てをして途中まで書いてみたらなんとなく7項目くらいで落ち着いたので、思いつきで一週間日記を書いてみようと思う。
(まとめる努力を放棄します。ドヤ)
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12月11日。
誰とも合わない日が増えたせいか、最近は知り合いが夢に出てくることが増えた
コロナ雑感
昨年の今頃は「武漢で原因不明の病気が流行し始めたらしい」というニュースがもたらされてても注意を払うヒトはほとんどいなかった。原因が未知のウィルスであることもまだ究明されておらず、SARSを海外で経験した一部の方が警鐘を鳴らしている程度で、まさしく「海の向こうの出来事」だったと言ってよいだろう。それが今やこの有様である。
その頃はまだ俺も
[BREXIT成立を受けてこの先どうなっていくんだろう]
などと考えていたが。 蓋を開けてみたら2020年はそんなどころの話ではなかった。
いまのところ近しい人がこの病気で亡くなったわけでもないし、重篤な症状を呈して入院した人もいない。とはいえ、多くの無症状感染者がいるであろうと想定され、俺自身もその一人に当然含まれる。
それを確認する検査さえ受けることができない。医者に相談したが 「抗原検査ならすることができる」 とのことだった。自費検査で費用は一万円だそうだ。特に肺炎症状などの「疑い例」に該当しない患者にはあまり積極的に勧めていないようだった。
都市型の経済社会に参与して暮らしているヒトは、程度の差こそあれ、なにがしかの形で人と接して仕事をし、そこで得た糧を食んで生きている。この病気はそれを阻害する。つまり「都市を阻害」する。
むやみに出歩けば感染を広げるリスクが高く、政府は「感染を広げないために家にいてください」という。しかし引きこもってばかりいては稼ぎが立たず、飢えることになる。
COVID-19 そのものが直接俺の生命を脅かすよりも、バイクでコケてあぼーんする確率のほうがよほど大きいけれども、安定した暮らしの前提となる社会状況は破壊 ...というかリセットされてしまったなぁと。
再起動のブートストラップは未だ見えず
諸行無常。 ...からの、禍福は糾える縄の如し。になればよいが
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12月12日。
時計がたくさんある2階建ての家に引っ越す夢を見た。
窓縁に文机があり座卓の高さの 柱時計や置き時計の古びたものがたくさんあった
時たま見る「土蔵のような大きな古い家」の夢の亜種だろう。周囲の風景は出てこなかったが、大体は駒込に住んでいた頃の借家のあたりか、あるいは母方の祖父の屋敷あたりの風景がベースになっている
風邪様症状と関節痛 先週から喉のいがらっぽさが取れず念のために外部との接触を絶っていたのだが、ここに来てほぼ快方を得ているので明日くらいから外の活動を入れてみるか。 抗原検査は町医者でもできるそうだけれどおそらく「陽性」が出るとして(東京でフツーに活動している大人のほとんどはすでに何回かウィルスに暴露されているはずだと盲信しています)その先に「では現在は感染力のあるウィルスを保持しているの?」はPCR検査でないとわからないようで。
夕方、至近に10月に開店したドラッグストアで関節痛を伴う風邪薬(売薬)と コンドロイチン錠剤を購入。ポンコツ化する身体にドーピングを採用。
今年始めたこと
金魚の屋内飼育 ベランダの改修工事が入ると聞いたので金魚を屋内に退避させ、気がつけばそのまま屋内飼育を始めていた
今まではビオトープ気取りですべて樽で飼育していたために、上見でしか見たことがなかったけれど。横見も意外と楽しいものだなと思う。
最初は和金を二匹入れたのだが、三ツ尾赤金のほうがポックス症その他と環境変化のストレスのせいか他界。 その後、ろくに服喪もせずに朱文金を二匹スカウトしてきた。 しかしその二匹の成長がものすごく早く、立ち上げて間もない水槽の生物浄化能力を超えてアンモニア障害がくりかえし発生。やむなく二匹をベランダの樽に隔離。その間に三ツ尾和金の病気や朱文金のポックス症発症やらなんやかんやあり、ネットの情報と喰いっ引きで独習治療に成功。現在は屋内水槽に二匹、ベランダの無加温の瓶に一匹の体制で冬越し中。
一匹死なせてしまったけれども、その後一念発起して病魚の治療にあたり、二匹をほぼ完治させたので佳しとする。一つレベルアップした。
写真屋稼業再開 もともと45歳で写真屋としての営業は打ち切るつもりだったので。それから10年経って「もうよかろう」と思い、2019年の末に1台だけ残してその他のカメラボディをすべて手放した。
しかし不思議なもので、その後いくつか頼まれ仕事を請けることになり、ボディ3台を買い戻しちょこちょこ撮影している。(レンズは手放さずに置物としてほぼ残しておいたのであまり混乱はなく)
コロナの影響で機材メーカーやプロショップは何処も営業は苦しかろうなということもあり、エッセンシャルな部分については特に必要はなくとも予算を工面して買い支えようと考えている。自分ではカメラやレンズは作れないしソフトウェアの開発もできないからね。
とりあえずはCapture one 20/21のライセンス購入。K-1をK-1IIに入れ替えるか? あるいはK-3IIIを買うか?
K-1はいいカメラだけれども、営業用の機材として考える場合には、TS-Eやスーパーワイド系レンズがアダプターで使える点で、フルフレーム35mm・ミラーレスに軍配が上がる。フルフレーム・ミラーレスの中から今選ぶなら画質ではS1Rだと思うけれどもPanasonicはCaptureoneテザーがサポート外。悩ましい。
今後あまり手広くやるつもりはないけれども、他にあてがない案件があれば、どうぞご相談ください(謎)
旅行して写真撮るようなやつがやりたいなぁ。 まぁこのご時世では「旅行」こそが一番の贅沢だけれども
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12月13日。
朝起きて頓服を呑み・諸々片付け洗濯をして一息ついたらもう昼である。
師走だけあって忙しく働いている方も多いはずだが stay home の掛け声が通奏低音としてあるせいか、休日は家で過ごす方が多そうだ。昨日あたりからワクチンの治験のはなしや基礎免疫に関する発見などのやや確度の低い情報が流れ始めたのも、休日で暇なヒトが多いせいかなと思う。
煙草 禁煙をするつもりはないけれども、コロナが呼吸器系の症状を呈するようなので、予想される感染を早期に看取するためには呼吸器系の負担を減らしておくほうが良いだろうと考え、ここ二週間ほどタバコを断っている。
今までは半ば習慣的に半ばカッコつけてタバコを吸っていたけれども、もうその時期は過ぎても良いかなと。
まぁ「やめる」つもりではないので、一山越えたらまた再開するでしょう。ただ現実に今の「状態」としてはヤメているし、再開する時には少し違うスタイルになると思う
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12月14日。
白馬号10万キロ走破。 そんな白馬号ですが。昨年の春に10万キロを突破しました。うちに来たのは 2000年の夏の終わり頃でオドメーターは54000キロくらいだったので、そこから20年で5万キロ少々を走ったことになります。おつかれ俺(謎)
**この件。昨年のコレでも10万キロ走破!と書いていましたが、昨年はオドメーター故障が頻発したために「みなし」で10万キロ走破と書きましたが、その後修理をして、今年の3月の末あたりに物理的にオドメーターが99999kmを過ぎて00000kmに戻るというイベントを発生させることができ、公式に10万キロを通過したという話でございます。自分でも去年書いたのを忘れていてさっき気がついたので補足しておく(謎)
いまを去ること20年前に諸事情(横浜トリエンナーレ2000のウェルカムパーティで踊りすぎて転んで足を捻って半年びっこ引いていた)あって日頃の足として買った白馬号。昨年は積み替え用の予備エンジンも買い、この年末年始でステムのOHをやるつもりなので、春くらいには新車に遜色ないレベルまでかっちりとした走りができるようになると思う
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12月15日。
昨日発表された日曜日の東京の新規感染者が大きく下振れして300人台に。それまでの600人台よりもアレだけど検査・集計が休日は減るというだけの話と思われ。
案の定今日は460人。土曜日とほぼ同じレベルに戻す。
「アフターコロナ」という話もあまり聞かれなくなったが、それを語っていた人たちの頭にあるアフターコロナというのは、2022年? それとも2023年?
バイク便 ここ四年弱になるか、撮影や書き物が暇な時にはバイク便のようなことをやっている。一番最初に始めたのは uber Eatsだったけど、現在はいろいろなサービスをつまみ食いするような形で、バイク便2社、フードデリバリーを4社くらい か... とはいえ、最近は交通事故のリスクに加えて感染リスクも高いから出動を渋って自宅にいることが多いので、そろそろ戦力外通知を受ける頃かもしれない(と書いている隣の部屋でひっきりなしに出動要請が届いているのだが)
若い頃から、バイク便の仕事って自由そうでいいなぁと思っていた。もう少し若かったら...というよりも、もしも自分が若い頃にこういう仕事があったらおそらくこういう方向に進んでいただろうなという
自分は副業という意味の他に、街を見て歩く時間を捻出する手段として利用している感じかな。 似たような関わり方をしている同僚は「修行」と呼んでいて、おそらく未経験の方には通じない喩えだと思うけれども、自分の感覚もそう言えなくもない。ポケモンGOやingressにも少し似ている。(やってない人間には面白みが通じないという意味でも)
2017年から2019年にかけての稼働中にeTrex30で記録したルートログを一括表示。ほぼ埼玉に近いところまで行っているのがシビレル
流石にここまで拡大してしまうとどこだかわからんな。大崎郵便局のところだろう。
一番秀逸な例えは「漁師と新聞配達を合わせたようなカンジ」という奴か
こんな予想もしない風景に出会うのも、AIに無茶振りで行き先を支持されて走る「電脳パシリ屋」ならではの体験だと思う(謎)
当たり前だけれども、バイクで走る仕事は頭や体の使い方が撮影や物書きの仕事とは全く違うので、それらの仕事で煮詰まったときの気分転換にはちょうどいい。最初から決めて出る日もあれば、一日家で撮影をやった後に、自宅にいる状態でオンラインして、近場の仕事がコールされればそれを請けて出発し、1件だけやっておしまいにし、あとはテキトーにナイトツーリングをしながら帰ってきたり。
一人暮らしなので、うっかりすると一週間以上も誰とも会話せず、ひどく煮詰まることがある。そんな時にバイク便でお客さんや荷主さんと二言三言会話することで心が救われたりもする。不思議と夜遅めの時間にコールされる案件はお客さんの方でもそんな気分が多いようにも思う。 もっとも、コロナになってからはドロップの方は置き配が増えて、対面の機会も少なくなったけれども。
写真の仕事をしていなかったとしたら、スーザン・ソンタグと握手するような機会は人生の中で絶対に訪れなかっただろうし、磯崎先生と一緒に御殿山で回転ドアにはさまるという失態も経験しなかっただろう。(その節は失礼いたしました) 一方、フードデリバリーの仕事をしないままであれば、錦糸町の怪しげなマッサージ店の裏手のタコ部屋みたいな控室で理解不能な外国語で喚き立てる嬢達にタピオカドリンクを届けてクチャクチャの1000円札と10円玉で代金をもらう経験も決して得られなかったし(彼女たちはクレジットカードを持てないので現金決済でタピオカが注文できるようになったことを大変喜んでいるようだった) また別のある晩には、恵比寿のラウンジのVIPルームでけばけばしいスーツの男たちが同じように派手なドレスを着飾 った若い女たちの胸元に万札をねじ込みながらカラオケに興じているところにタピオカをお届けしたり… (2019年のタピオカブームを皆さんはまだ覚えていますか?)
それらいずれの経験も、俺にとっては等価なもので。 俺は、自分でやってみたこととして、伝聞ではなく経験からそれらについて語ることができる。 もちろん、知っていても語ることができないことも山のようにできる
何かをやってみることの意味は、「それをやってみたことがある者になれる」ということである。
「やって成功した者」になるか「やってみたが失敗した者」になるかの差は結果的に生じるが、やったことのない者には決してわからないことを理解できる。その理解が正しいとは限らない。 しかしその理解は間違いなく自分にとっての「リアル」だ。
郵便配達夫。タクシー・ドライバー。デリバリーライダー。都市の透明人間
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12月16日。
昨日は幼馴染が出てくるムフフな夢を見たが... 今日は談志の臨終に立ち会った。
というか眼の前であれこれやっていた談志が突然消えたと思ったら電話で「談志が死んだ」と聞かされ、そしたらまた談志がひょっこり現れたので「もういいからおとなしく成仏してください」と言って肩を抱いて引導を渡した。 はっきりと「談志」として認識していたが、成りはまぎれもない春風亭小朝師匠であった(謎)
買ったもの
エアコンプレッサー エアコンプレッサーなんて機械は一般家庭ではまずお目にかからないだろう。
昨年うちで導入したのは900wモーターの常圧型(最大0.9kPa)で0.6kPa設定時の吐出量が80L/minという仕様で、ホビー用としてはまぁまぁハイスペックなものだ
エアコンプレッサーとはつまり「圧縮空気を作る」機械だ。その「圧縮空気」を「噴射」したり「動力」「圧力」として利用する。とりあえずうちではバイクのシリンダーにDLCコーティングを掛ける際の下処理作業などに使っている。当然ながらタイヤのメンテナンスなどにも使う。朝になると意味もなくコンプレッサーを起動して空気を充填し、晩の終業時に減圧する。町工場プレイである
家電受難の年 その他の買い物といえば。 今年は何故か家電の故障が相次いだ。まず年始に冷蔵庫が壊れた。25年前に買ったもの。 それから先月の頭に洗濯機が壊れた。これも25年前に買ったもの。
今回冷蔵庫を買った際に電話のオペレーターから「普通のお客様はだいたい7-8 年でお買い替えになるものです」と言われた。異常な客で申し訳ない。
まぁ要するに実家を出て所帯を構えてから25年が経ち、無頓着に使い続けていたモノたちが相次いで壊れたわけで。これらを更新することになったのも、いままでの流れは今年までで終わりだよという啓示なのかなぁという気もする。
この出来事が新しい良い流れにつながるといいなぁ(大袈裟)
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12月17日 。
ついに夢の中でまでバイク便をやっていて我ながら苦笑い。
映像が収録されたSSDを複数台、魔集合させたような怪しいブツをゴロっと渡されて「コレ念の為に伺いますがバックアップはとってあります?」と確認したところ荷主がニヤッと笑っている間にそのブツが崩壊し始めてどんどん巨大化してゴーレムのような怪しいメカになっていった。 その場所はガレージで (ロケーションとしては生家の近くのむかし火事になってしまった米屋と本屋の間の用水の上を暗渠にして下った一角のようだった) ブツが変態している間に、周りにあった十数台の 600 multipura のようなクルマがいつの間にか船舶用H型ディーゼルを1/20スケールにしたような奇っ怪なエンジンやら何やらの怪しい機械に次々とメタモルフォーゼしていき。結局バックアップがあるのかどうかの答えは得られずに終わるという、夢らしい夢であった(謎)
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12月18日。
今日は特に夢は見なかったように思う。起きてすぐに作業を始めてしまったので忘れた
我々は不完全な動物として進化したので忘れやすい。タピオカブームのこともそうだが、19年の冬の台風の水害のこともすっかり忘れてしまう。
今このテキストを書いている最中にも数日来の大雪で東北道で立ち往生した1000台余りの車の中にはまだ凍えているヒトがいる。当事者たちは忘れないはずだが、たぶん我々はころっと忘れてしまって、このコロナのことしか覚えていないだろう。 これが落ち着いた頃には、津波の事も原発事故のこともきれいサッパリと忘れてしまうかもしれない。
トイレットペーパーを買うことさえできなかったことすらみなさんもう忘れてますよね(謎)
来年
どんとこい2021。
すること。
花見をする 昨年の桜を見送る時に「来年の桜を見るまで生き延びる」と決めたので、今年は春の桜を楽しみたいと思う。鬼が笑うかもしれないが
白馬号黄色ナンバー化 花見と前後して白馬号を黄色ナンバー登録にするつもり。諸条件を整えて。「泳げる頃までに」
執筆 手が止まっているやつを少しづつでも書いて出す。
展示 46seconds の展示を実施する。
足場に杭を打つ年
2020年は Great reset の年だったそうだ。さて来年2021年は、リセットされたまっさらの場所に礎を築くための杭を打っていこうと思う。2020年の年頭には隠遁生活の「庵」を結ぶ...と決意してそのように過ごすつもりでいたが、正直なところ新コロのせいでそれどころではなく、具体的な進捗はなかった。 ましかし、ここ一週間のあいだこの日記を書きつつ、他にも手帳にいろいろと書き込んで少し頭の整理はできたかなと思う
Season's Greeting
皆様にとって、来たる2021年が今年よりもだいぶマシな年になりますことを祈っております。
生き残ろう(謎)
Wishing all of you a Merry Christmas and a Happy New Year with good health, peace and joy. wishing get better and.
Do get survived.
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この(ほぼ)一週間日記は 2020年のアレ の18日目のアーティクルとして書かれたものです。
昨日12月17日の登板は xKxAxKx さんで、明日12月19日は mactkg
さんの出番になります。