#36 ジェットストリームLite touch inkの実力はどれほどのもの?(凝り性のハマったら沼編Part④)
以前に「凝り性のハマったら沼編のPart①」でお届けした「一番書きやすいボールペンインクはどれ?」が、僕のnoteの中でも非常に人気が高いらしく、ず〜っとアクセス数が伸び続けているので、今回は、その続編的なやつを書いてみることに。
凝り性ネタの記事が好評だったら、次があるかもと匂わせておいたのだが、本人が思ってた以上に好評みたいなので、調子に乗って続きを書かざるを得なくなった次第という訳だ(笑)
Part①では、主にゲルインクの性能や書き味を比較してみたが、普段からゲルインク使いの僕にとっても、三菱uniのジェットストリームはその中に割って入る(前回2位)ほどの実力を持った油性インク界のトップリーダーである。
今回は、そのジェットストリームインクの兄弟分?として2024.3に新登場したジェットストリーム Lite touch ink(ライトタッチインク)の実力とやらを検証してみることに。
↓ 前回の記事Part①はこちらから
ジェットストリーム Lite touch inkとは?
さて、三菱uniから新登場したジェットストリーム Lite touch ink(ライトタッチインク)とは、メーカーの解説によると、従来のジェットストリームインクより、さらに筆記抵抗を減らし、より”かろやか”な書き心地を実現した新インクだそうだ。
今までのジェットストリームインクをこの新インクに切り替えていくのではなく、あくまで新しいラインのインクということらしいので、これまでのジェットストリームファンもご安心を。
↓ こちら、Lite touch inkの公式HP
この新インク、メーカーの開発者インタビューによると、従来のジェットストリームのヌルヌル感を保ちつつ、ゲルインクのようなサラサラ感に近づけ、それでいてJETSTREAMから離れ過ぎないことにトライしたとのこと。
何とも僕の凝り性ポイントになりそうなところを、痒いところまで掻いてくれるような開発コンセプトである(笑)
これは僕がボールペンインクに求めている機能を全てを満たしてくれんんじゃないかと、期待は高まるばかり。
↓ 開発メンバーの苦労話が伝わるインタビュー記事がとても面白い!
ということで、この新インクの実力を検証してみたい。
今回、試したのは次のインクたち
さて、今回試したのも多機能ボールペンのインクなのだが、前回のゲルインク中心ではなく油性インクを中心にラインナップ。
前回1位としたZEBRAのbLenのみエマルジョンインクであるが、他は油性インクで、太さも色々揃えてみた。
従来型ジェットストリームからは、普段よく使う0.5㎜に加え、ちょっと太めの0.7㎜と超極細の0.28㎜も試してみることに。
この0.28㎜のみペン先はコーンチップではなくポイントチップと呼ばれる特殊な形状をしている。
その昔、学生時代に使っていた製図用ペン「ロットリング」の0.1㎜を彷彿とさせるような極細ぶりである。(こいつはペン先がよく詰まっていたけどw)
ZEBRAのbLen(ブレン)からは0.5㎜と0.7㎜の2種をエントリー。
こちらは僕が普段愛用している前回1位となった大好きなエマルジョンインクである。(今回、油性以外はこのbLenだけ)
その他、PILOTとペンてるの低粘度油性インクの代表格であるアクロインキ(Dr.GRIP 4+1 に装着の0.3㎜)とピクーニャ(0.5㎜)を揃えて、全8種類で比較してみた。
緑インクがあったり無かったりと中途半端な感じがするかもしれないが、僕は基本的に緑インクを使わず、別途ゲルインクのブルーブラック色を装着(換装)して使うので、あくまで緑インクはおまけ位のものとして試してみた。(ただ、何故かどのインクも緑インクはかすれ気味だったのが気になるところ・・・)
それぞれのインクの実力は?
今回、油性を中心に書き比べてみたが、流石に筆記具大手4社の代表製品ばかりと言うことで、やはりどれも実力の高いインクばかりである。
油性と言っても、かつてのようなドロドロボテボテの重さはなく、どれも低粘度インクなのでヌルヌル系ばっかりだ。
ただ、ペン先の太さの違いもあって、それぞれに滑りやすさや書き心地の硬さに違いはあった。
流石に0.28㎜のジェットストリームと0.3㎜のアクロインキは、極細系のペン先特有のカリカリ感が強めの書き味で、細かい文字を書くには打って付けなのだが、低粘度インクのヌルヌル感の良さを相殺しているように感じた。
筆圧がかなり高めの僕にはちょっと疲れやすく、この選択肢はなさそうだ。
(好みの問題でもあるが、僕的には、この硬さだと字も綺麗に書けそうな気がしない・・・ちょっと紙の摩擦抵抗に引っ張られる感じ。文字よりは図形とか建築図面やスケッチを書くのに向いてるかも)
反対に0.7㎜のジェットストリームとbLen(ブレン)のヌルヌル感は相当に気持ち良く(引っかかり無く)書ける。
ただ、夏の暑い時期ということもあって、若干ボテ気味に感じることも。
冬になるとちょうど良い具合になる可能性もあるが、あくまで個人的な感想として、暑い時期には0.5㎜の方がしっくりくる気がする。
ぺんてるのピクーニャは初めて試してみたが、なかなか良くできたインクである。
かなりヌルヌル感もあるが、ジェットストリームと比べてしまうと、若干硬めな書き心地である。(カリカリ感が好きなら、こっちの方が好きな人もいそう)
ただ、個人的に残念だったのは、青の色味が僕の好みでは無かった。
ちなみに青の色味で言うと、ピクーニャは若干緑寄り、アクロインキは少し赤味寄り、ジェットストリームはその中間、bLenの青は鮮やかなコバルト系の発色である。
(僕の好みは、bLen > ジェットストリーム > アクロインキ > ピクーニャという順番かな)
では、今回の主役であるジェットストリーム Lite touch ink(ライトタッチインク)の実力やいかに?
いや〜、これはビックリのレベル。
メーカーが謳っている、軽やかさと、滑らかさと、サラサラ感が完璧に同居していて、なおかつジェットストリームらしさもあるといった、完璧な設計具合で、書き心地はマジ最高レベルだ。
インクボテやかすれも全く感じることなく、本当にストレスフリーなインクで、インクマニアな僕的には感動すら味わえる完成度の高さである。
もうこれはしばらく他の選択肢はないかもなレベルかもしれない。
と言うことで、今回の8種類のインクに勝手に順位を付けるならば、以下の並びとなる。(夏Version)
1位:三菱uni「ジェットストリーム Lite touch ink」0.5㎜
2位:ZEBRA「bLen(ブレン)」0.5㎜
3位:三菱uni「ジェットストリーム(従来インク)」0.5㎜
新登場の「ジェットストリーム Lite touch ink」
いやぁその実力たるや想像以上で、Lite touch inkを開発してくれた三菱uniの担当者の皆さん、素晴らしいインクを本当にありがとう!!
ちなみに余談ではあるが、BEBRAのbLenリフィルには大きな文字で刻印がなされてる。
リフィルの換装が常態化している僕にとっては、この刻印は非常にありがたい心配りで、ぜひ三菱uniもこういう配慮をしてもらいたいところである。(リフィルの入れ替えが状態化すると、どのインクか分からなくなるんだよねww)
今回も恒例の、ちょっとした魔改造(笑)
さて、今回主役となったジェットストリーム Lite touch inkであるが、こちらのリフィルは従来型のリフィルと全く同じサイズ(φ3.0×87.7㎜)であるため、これまでのジェットストリームのペン軸も使うことが可能だ。
今回の換装は、そのリフィルではなく、ペングリップの方(笑)
今回の記事用にとサードパーティ製ではあるが、ジェットストリームの4in1とフリクションボール4or3に対応した、アルミ製のローレットタイプのペングリップ(ペン先のアタッチメント:SMART-GRIP)をAmazonで購入してみた。
これ、なかなか面白くて、ジェットストリームとフリクションで着せ替えができるというもの。
今回NO.1に輝いたジェットストリーム Lite touch ink用のペン軸は少し全長が短い(上の写真を参照)ため装着不可能であるが、従来型のジェットストリームでは使用可能だ。
メーカーの標準ラインナップにはない組み合わせを試してみたく、夏Version向けにネイビーを買ってみたが、これは色々試せて面白い。
僕はジェットストリーム4in1のピュアモルトシリーズ(限定色アキイロアジサイ)を常用しているのだが、夏にはこのネイビーグリップの換装がクールでしっくりくる。
ということで、この夏のチョイスはこれに決定だな。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?