凄いものを作ったのに誰の目にも留まらないようなんです
俺が見えないのか、すぐ傍にいるのに!
どうもどうも、ほとんどの方にははじめまして、仏印(ブツマァク)というオリジナルソフトビニール製玩具製造業者の主人兼職人兼番頭をしております。
先だって、ソフトビニール人形としてはおそらく前例のない、新しく、楽しい製品が完成した為、このご時世ではありますが、即売イベントに出店、販売を行いました。
しかし、結果はなかなか厳しいもので…おかしい、間違いなく良いものを作ったのに。見えていないんだろうか。
なら嫌でも視界に入ってやろう…と、あなたの視界に映り込む為の弾幕の一陣として、こちらにお邪魔することにいたしました。
如何ですか?
70年代に大ヒットした、葛飾区青砥に拠点を構えたあのメーカーの『小さな巨人ミクロマン』と、80年代、アメリカで大ブームを起こした剣と魔法と筋肉(とちょっぴりの科学)のファンタジー玩具"Masters of The Universe"(邦題『魔界伝説ヒーマンの戦い』)、コンセプトとしては水と油とも思える、片や洗練、片ややり過ぎ、この2つを…よりによってマッシュアップしてしまいました。
サイズは1/12スケール、本体が約15センチ、装備込みで約17センチ、昨今のフィギュアのスタンダードサイズです。
多分前例は無い…というか理性があれば避ける選択かもしれません。
「SFと筋肉」、未来が見えない。
ここまで書いて「皆さんにはまらない理由」が分かってしまった気もしますが、走り出した列車は止まらないので爆散するまで走りましょう。
転がり始めた岩の様に。ライクアローリングストーン。how does it feel? how does it feel?
応えて曰く、正直言うと現状辛い、と。
このソフトビニール人形にはソフビ的ではない(かもしれない)ギミックを搭載しています。
装備パーツの着脱ギミック!
しかも、職人(僕)もこだわりました、原型をお渡しした先の皆さんもこだわってくださった様です、装着時のピタッ!パチッ!とした感触、フィット感の手応えの確かさ、手指に伝わる感触の心地よさ、これは現物が上がってくるまで原型を製作した職人(僕)も戦々恐々としておりました。
限りなく無に近い零細ですので、試作を作って確かめるような余裕はありません。
目測と脳内のイメージだけで仕上げました…それでいてこの精度。(と大きな顔をしたくなるくらいには出来てる自負があります)
この前のイベントで素通りしていった皆さん、ご覧になってますか。
では、ディテールもご覧頂きましょうか。
何となくお分かりいただけますでしょうか。
50〜60年代のアメリカ車のイメージを採り入れてみました。
まず前提にあったのは「レトロフューチャー 」という様式でした。
…といっても、特に勉強した経験もありませんので(元々は全くの門外漢です。美大出でもデザイン専門学校出でもありません。法学部卒です。しかも2年留年しました)、それがどういう事なのか…を自分なりに考えて分析する所から始めたのですが、思いがけない所から救援が来ました。
高校時代の自分です。
好きだったんです、昔、ビンテージのアメ車が。
それを不意に思い出して…アレってレトロフューチャー なんじゃない?
そこからは割とまとまるまで早かったです。
腕に銃を嵌めるのとバックパックと銃をパイプで繋いだのは横山宏大先生の『SF3D』(マシーネンクリーガー)の影響です。
これも高校時代の自分の助言。
異素材を混ぜてみたい、という思いもありました。
では次は素体の方を。
意識したのは「良いパンチを打ちそうな身体」でした。
その為、前鋸筋、腹斜筋、背筋群にこだわりました。
上腕三頭筋も何度も作り直して納得のいくところまで作りました。
あとは尻ですね。「ソフトビニール人形=プリッとしたいい尻」のイメージなので。
おそらく、もっとリアルに寄せても作れたとは思うのですが、「オモチャとしての外連味、親しみやすさ、記号的なディフォルメ」にこだわりました。
また、股のクリアランスをとってあるので、1/12スケールのバイクに乗せる事もできます、ハンドルは流石に握れませんが、そこのところはイメージでダイナミックに補完するのもオモチャの楽しさの一つかと…。
さて…如何でしょう。(2度目)
作者…職人(僕)としてはとても楽しいものが作れたのでは、と思っているのですが、ソフビ愛好家層にはまらないのか、或いは、先述の通りなのか…。
イベント出店時等、手にとって頂きたいところです。
他にも直に触れていただける機会を何とか設けられれば、と考えておりますので、SNSで動向を追っていただければ幸甚です。
※一箇所、駄洒落がありますが意図しています。偶々ではありません。言い訳してもしなくても苦しい。
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