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誰も傷つかない漫画が好きだ


息をするように漫画をよんでいる。

もう20年以上漫画をよんできた。
大学生になった時に、もう子供じゃないんだからと持っていた漫画を売った。少女漫画はもう卒業だと思っていたのに、いまになっても変わらず読み続けている。

最近は、ネットで試し読みをして面白かったものを借りて読んだり、漫画喫茶に行ったりして読む。ネットで3巻まで読めるものもあったりして、毎日更新される試し読みできる漫画をチェックしている。

雑食で、結構なんでも読む。特に最近は絵もストーリーも完成度が高くて大抵の漫画が面白い。もちろん合うあわないがあるから、途中で読まなくなるのもあるけれど、昔に比べて質があがってると思う。

流行のファッションをチェックするかのごとく、今人気のある作品は大抵目を通している。わたしの世代に人気があった、『あなたのことはそれほど』や、『東京タラレバ娘』も全部読んだ。面白かった。

でも、良い気持ちにはならなかった。

「巧いなぁ、さすがだなぁ、続きが気になる!」って思う作品は多いけれど、「これ好きだなぁ。何回も読み返したい。買って手元に置きたい」と思う作品は少ない。

ここ数年だと、森下suuの『日々蝶々』と、一井かずみの『どうせもう逃げられない』を買った。今年は、あなしんの『春待つ僕ら』がわたしの中でのヒット作品だ。

結婚してから、前以上に男性向けの漫画も読むようになった。男性向けの漫画は長いものが多いから、買うとなると大変で気に入ってものは、繰り返し借りて読んだりしている。


結局のところわたしは誰も傷つかない漫画が好きだ。
現実世界では、誰かを傷つけずに生きるなんて不可能なのかもしれない。

でも、物語の中でだけはそういうことがあってもいいと思う。
いろんな人の気持ちが丁寧に拾われて、誰もなおざりにされないようなものを読むと心が救われる。

偽善的で嘘っぽく綺麗ごとに思われるかもしれないけれど、時にはそういうものにどっぷりと使って心を洗い流したいなぁと思う。




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