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007 日本をやり直す/民意

 日本は民主主義国である。したがって、選挙の結果は民意を反映したものでなければならない。民意とは何かは難しい問題である。最も難しいのは、棄権をどう考えるかである。各種世論調査での回答率はほぼ50%未満である。最近の国政選挙でも最大の民意は棄権である。棄権は民意ではなく、民意の放棄と見做すこともできる。だから、無視しても良いと言えるのかどうか。棄権が99%で、投票率1%でも民意と言えるのだろうか。何%までは許されるのか。等々考えると結構厄介な問題である。
 現在の自公政権は民意を反映しているのだろうか。自民党の絶対得票率は、比例区では2割程度、小選挙区でも3割に達していない。棄権層はこのことを黙認していると考えて良いのだろうか。いざとなれば、投票行動を起こすだろうという楽観論もある。インセンティブを持ち込んで投票を促すのはどうだろうか。逆に、棄権に罰金を科すというのもある。
 政党は選挙制度に照らして党益を最大化しようとする。現行の小選挙区比例代表並立制では、政党間の選挙協力が有力だ。選挙の度に恒例行事となっている。結果は民意の反映であろうか。違うだろう!
 野党協力はたとえ野合であっても、互助会的に少数政党を維持しつつ、当選者を少しでも増やそうとする。与党も、政権を維持して権益システムの温存が最優先。かつて目標とされた2大政党制などとは程遠い状況になっている。切磋琢磨は見えてこない。この仕組みは、政党助成金によって保護されているから簡単に変えようということにはなりそうもない。民意とは関係なく政治は続く。政党間の候補者調整は有権者をバカにした話である。本来は、候補者調整ではなく、政党そのものを調整して統合してもらいたいが、難しいことには挑戦すらしない。

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