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金利・・一番得してるのは・・

 金利とは何か。日本では、失われた30年の間に本来の意味が失われてしまった。恐らくほとんどの人は、借入に対する利息のことだと答え、低ければ低いほど良いと答えるだろう。多くの一般国民は、金利が上がると悪いことが起こると考えている。すっかり洗脳されてしまったのだ。どうすれば、本来の意味を取り戻すことができるのか途方に暮れる。
 金利とは、投資金額に対して支払われる年間の利息のことである。日本がゼロ金利であるということは、投資しても利息はゼロと見做しているということになる。つまり、潜在成長率は限りなくゼロに近いということであり、そのことは過去30年に証明された。
 金利の役割を考えると、預金と借入のバランスをとることにある。シーソーの支点のようなものである。金利が上がれば預金側が有利に、下がれば借入側に有利になる。今は、圧倒的に借入有利である。では、いったい誰が得をしているのか。
 住宅ローンの金利が上がれば困る人はたくさんいる。住宅ローンの借入残高は220兆円を超えている。国債の金利が上がれば政府は困る。国債の残高は1000兆円を超えた。地方自治体の借入残高は間もなく200兆円になる。家計の金融資産のうち現預金は1100兆円。
 つまりどう見ても、一番得しているのは政府である。日銀は本来の役割を放棄して、国債消化、株価維持のための政府機関になってしまった。日銀は政府の言いなりで金融緩和、ゼロ金利を維持している。では、誰が一番損をしているのか。それは、明らかに一般国民、大衆であり、そして、日本国そのものである。


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