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Webクリップの運用フローが定まったので晒す

みなさんはWeb上で良い記事を見つけた時どのように管理されているでしょうか。Pocketはてなブックマークなど様々なアプリでストックすることが可能だと思います。最近だとNotionがイケているなんて話もよく聞くようになりました。

最近、紆余曲折ありWebクリップをRaindrop.ioというアプリに集約する意思決定をしました。そこでせっかくなのでこれまでの自分のWebクリップ / ブックマークまわりの失敗や改善を振り返っておきたいと思います。

これまでの失敗

まず前提として私はこれまではてなブックマークをメイン使いしてきました。10年ほど運用してきたのでブックマーク数は8000近くあります。Web上で見つけたありとあらゆる良さげな記事を片っ端から保存していました。

この時点で勘の良い方はお気づきだと思います。8000もある記事を読み返すなんて到底不可能だと...

そもそも「なぜWebクリップをするのか」という目的に立ち返ってみると、自分の中で大きく2つありました。

  • 良さげな記事、他人にオススメされた記事を「あとで読む」のを忘れないようにするため

  • 自分にとって有益だと思った記事をストックし、何度も読み返すため

しかし若かりし頃の自分は少しでも良さげな記事は念の為ストックしておかないと気がすまない衝動に駆られていました。読んだ / 読んでないに関わらず手当たり次第、記事をはてなブックマークに保存していました。そして一応タグの運用もしていたのですが、事前に十分なルール決めを行わず脳死でタグをつけまくっていたため、タグが数百以上生成され、しかも大量の表記ゆれ (ReactとReact.jsが混在しているなど)がある、カオスな状況でした。

そこで重い腰を上げ、運用改善に取り組みました。どうせ読み返せないので一旦8000近くあるブックマークのことは忘れて、ゼロベースで考えます。

運用改善

改めてWebクリップの目的は以下です。

  • 良さげな記事、他人にオススメされた記事を「あとで読む」のを忘れないようにするため

  • 自分にとって有益だと思った記事をストックし、何度も読み返すため

そこで以下のような運用イメージを持ちました。これは利用するアプリの選定軸にもなります。

  • 「あとで読む」記事を特定の場所で一元管理できる

  • あとで読んで良かった記事を「何度も読み返したい」記事をストックする場所にシュッと移行できる

  • 「何度も読み返したい」記事はカテゴリーを分けてストックできる

  • 各クリップにタグが付与できる

    • カテゴライズされた場所でさらに特定の記事を検索する目的で

まずこれまでの反省を活かして「あとで読む」記事と「何度も読み返したい」記事をごっちゃにしてストックしないのが重要だと考えました。これがクリップ数がとてつもなく増えた要因の一つだと思います。

そして開発、ビジネス、ライフハックなど、様々なジャンルの記事をクリップしたかったので、まず大枠のカテゴリーごとに記事をストックできる状態を目指しました。1つの空間にすべて詰め込んでタグだけで管理しようとすると、例えば「CTOがエンジニア兼経営者としてどう開発や組織づくりと向き合っているか」みたいな記事と「CEOが経営する上で大切にしている考え方」記事があった場合、おそらくどちらも「#経営」みたいなタグをつけて運用することになります。それでは前者のようなエンジニア寄りのカテゴリーの記事を探す際にノイズが増えて検索コストが上がることになるので、まず大カテゴリー的なものを用意して、クリップする際にカテゴライズできることを条件に入れました。

あとはマインド的な話ですが、「本当に何度も読み返したい記事か?」という観点はより意識するようにしました。例えばRails5.xのTips (今はRails7.xが最新です)みたいな記事がとても参考になったとしても1年後に読み返したくなるでしょうか。このような移り変わりの激しそうなフロー記事は「あとで読む」リストには残しても良いが、カテゴライズしてストックしないようにしました。

設計、物事の考え方、コンピュータサイエンス系など、なるべく不変で再利用可能な情報に絞って記事をストックしていくようにします。

どのアプリを使っていくか

どのアプリを使うかに関しては、まず前提として前述の運用が可能であること。

  • 「あとで読む」記事を特定の場所で一元管理できる

  • あとで読んで良かった記事を「何度も読み返したい」記事をストックする場所にシュッと移行できる

  • 「何度も読み返したい」記事はカテゴリーを分けてストックできる

  • 検索カテゴライズされた場所でさらに特定の記事を検索する目的で、各クリップにタグが付与できる

そして以下もマストです。ここの体験が悪すぎると普段使いが厳しくなります。

  • Chrome拡張でPCブラウザからストックできる

  • ネイティブアプリがあり、スマホからもストックできる

  • ストック時、既存のタグをベースにサジェストしてくれる

    • これがないと表記ゆれ地獄になる

カテゴリー別に保存できるみたいな部分から、まずNotionが候補に上がりました。上記で挙げたすべての項目を満たせるし、見た目もリストやテーブル、ギャラリーなど自由に選べてかっこいい。良さげな記事を見つけたら、「なんとなく文を一回舐めてどのカテゴリーかだけは決めてストック -> 読んだ後、タグ付けする」という運用でしばらく使ってみました。

Notionの運用イメージ

カテゴリーは試行錯誤中なのであまり気にしないでください。

「これは来たわ」と思っていたのですが、ひとつ大きな不満がありました。クリップの精度がとにかく悪い。Speaker Deckみたいなリンクはまともにクリップできないし、ページネーションがあるとかなら分かりますが、シンプルな記事でも情報の欠損だらけのクリップが生成される...あと元記事開こうにもなぜかアプリでリンクが開かない問題が多発する...

Notionは多機能提供しているので、Webクリップまわりの改善にリソースをあまり投下していないんですかね。そんな不満を抱きながら最低限の条件は満たしているのでNotionを使っていたのですが、最近Raindrop.ioというサービスがあることを知り、早速使ってみました。これやん...

Raindrop.ioの運用イメージ

見た目はNotionの時とほぼ同等レベル、そして生成されるクリップの質も歴代最高レベルです (もちろん100%というわけにはいかないですが)。アプリのクオリティも不満なく使えます。デフォルトで「Unsorted / 未整理」という所に記事をストックしていけるので、そちらでまず記事を読んで「何度も読み返したい」と思ったらカテゴリー別のコレクションにタグ付きでストックするという運用で今の所、特に不満なく利用できています。ストックを無闇矢鱈に増やさないよう気をつけます。

ちなみに現在無料で使っていますが、月400円程度でバックアップやネストしたコレクション作成、全文検索なども追加で使えるみたいです。支援の意も込めて課金してもいいなと思っています。

まとめ

Raindrop.ioオススメです。あとは強い気持ちを持って本当に読み返したい記事に絞ってストックしていくようにします。

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