【ログ用】【CS3位】青緑レクスターズ自由枠の変遷(2023年11月-2024年7月)
Sobo (そうぼう)と申します。週末の大会で遊ぶのが楽しみの、三十路のデュエマプレイヤーです。
私は王来編で登場した「水レクスターズ」という種族が大好きで、彼らを使ったデッキを1年以上握っております。この度、その研鑽の成果と引きがかみ合ってCS にて2回、3位入賞することができました。
(ベスト8は2023年前期から2024年5月に至るまで6回入賞)
本記事は、記事名『青緑レクスターズのススメ』に記載していた、11月-6月の自由枠の変遷部分を取り出して、ログ(保存)用に残したものです。
また、このデッキの立ち回り方につきましては、別の記事がございますので、そちらもご覧ください。
なお、口が裂けても「環境デッキ」などというつもりはございません。暇つぶしの読み物としてお楽しみ頂けますと幸いです。
11月時点の自由枠について
ここでは、11月時点での搭載カードの説明をさせていただきます。
11月20日現在の環境を見渡した際の仮想敵といえば、Tier 1 で『アナカラージャオウガ』『青黒魔導具』『青魔導具』。次点で『赤青マジック』『アビス』『赤緑アポロ』等があげられると思います。(地域や抽出時期によっては、違う場合もあります)
11月のチューニングでは、これらのデッキを念頭に置きました。
フェアリー・ギフト
仮想敵: 特に無し、オールラウンダー
不可能を可能にする1枚です。初手で引いた場合は、ブースト・軽減獣の9枚目としての役割を果たしますが、このデッキの場合『リーフ.Star』で攻撃した次のターン、5マナ圏で真価を発揮します。
2マナで『オニカマス』や『海底研究所』などのメタカードを配置しながら、残りの2ー3マナ(軽減込み)で進化獣を追加で召喚する。1ターンにとれる「手数」を増やせるのが、兎にも角にも強い。【鬼羅.Star】でメタクリーチャーを展開しながら殴るイメージ、というとわかりやすいでしょうか。
竹馬の超人/テイクバック・チャージャー
仮想敵: 【アナカラージャオウガ】【青黒魔導具】【青魔導具】
実質2コストで使える軽量除去です。しかも、マナが増えるので自分の動きも阻害しません。
このデッキにおいては6マナ以降になると、この呪文を使ってメタカードをどかし、残りの3マナ+増えた1マナで進化獣を出す、といった動きをとることができます。『ボン・キゴマイム』は許さない。
『新世壊』を下の呪文ごとまとめてマナ送りにしてしまうのはご愛敬ですが、それでもないよりはあったほうが良い1枚ですね。
D の天災 海底研究所
仮想敵: 【アナカラージャオウガ】【青黒魔導具】【赤緑アポロ】【黒緑アビス】
先述の通り、① 相手の『海底研究所』を張り替える、② 【アナカラージャオウガ】【アポロ】【グラスパー】を止める、③ ブロッカーを無力化するなど、幅広い用途がある1枚です。
このカードを搭載している多くのデッキは、2つ目の効果を使うことが少ないため、多くの人はわざわざテキスト確認をしても、忘れがちです。相手によるこちらの打点計算を狂わせて、進化獣の攻撃を叩き込むと本当に気持ちいいですよ。
龍装者 バルチュリス
仮想敵: 特に無し、オールラウンダー
このカードをどう使うかで、勝率が大きく変わる、そんな1枚です。
受け札の影響を受けづらい、詰めの1枚として使うのはもちろんなのですが、相手のデッキのエンジンがかかる前に早い段階でこのカードを使うのも有効です。1ターンで盾を3-4枚持っていくことで、相手がどんなに上振れても返しきれない、そんな盤面を作ることができます。
このデッキの場合、『亜堕無』が単体で2度目の攻撃の機会を作れることも忘れちゃいけません。 『亜堕無』1点、出しなおした『亜堕無』→(侵略)『アダム.Star』で2点+『バルチュリス』みたいな動きはよくとります。
使い方を学びたいときは、【赤黒邪王門】や【クローシスバイク】等の名手のプレイを見ると良いかも。勉強になります。(実話)
空間型無限収納ストラトバッグ
仮想敵: 【赤青マジック】【黒緑アビス】【5C コントロール】
主な採用理由は『飛翔龍 5000VT』の影響を受けずに革命チェンジを咎められる、という点。【赤青マジック】に対してこのカードを出すと、相手は手打ちの『♪ オレの歌 聞けよ 聞かなきゃ 殴り合い』でしか対処できなくなります。置換効果が連鎖しない裁定を活用して、相手の耐性持ちクリーチャーをマナに叩き込むのも強力です。
異端流し オニカマス
仮想敵: 【アナカラージャオウガ】【赤緑アポロ】【クローシスバイク】【赤青マジック】
この枠は『飛ベル津バサ「曲通風」』と競合する枠となります。これらのカードの特性は表裏一体でして、
『オニカマス』にできて『曲通風』にできないこと
・革命チェンジ・侵略を止める
・『母なる星域』や『瞬閃と疾駆と双撃の決断』などによる踏み倒しを止める
・永続的なアンタッチャブル
『曲通風』にできて『オニカマス』にできないこと
・『デドダム』『進化設計図』などの出力を下げる
・メクレイドギミックを弱体化させる
・出たターンに進化してジャストダイバーを引き継ぐ
となります。ガード・ストライクの有無は、このデッキの受け札の枚数的に、もはや誤差なのであまり重視してません。
両方とも使ってみて、今は『オニカマス』の方が総合的に優秀、と感じたので、こちらを採用しております。
デスマッチ・ビートル
仮想敵: 【アナカラージャオウガ】【赤青マジック】【黒緑アビス】
3枚目の『オニカマス』枠で、『5000VT』に引っかからない踏み倒しメタでもあります。メクレイドギミックも咎めることができますね。デッキ全体としての自然の枚数を考えて、この子を採用しています。
進化元にならず、攻撃にも参加できない点は注意。
斬隠蒼頭龍バイケン
仮想敵: 【アナカラージャオウガ】【黒緑アビス】【青黒魔導具】
もともとはこの枠は『貝獣 パウアー』でした。【5Cコントロール】の『ロスト・Re:ソウル』を受けても立て直せるのは『パウアー』ならではの強みです。また、このデッキは手札が増やしやすく、『ジャオウガ』のハンデスなどでシノビを落とされにくいので、『バイケン』が生きにくいという事情もありました。
それをわざわざ交換した理由としては、【5C】の母数の減少、『ビクトリーBEST』と『魔覇革命』での【ジャオウガ】の大幅強化、【青黒魔導具】の隆興です。ここは、まだ自分の中でも結論が出ていないので、使いこんで決めようと思っております。
光牙忍ハヤブサマル、裏斬隠 カクシ・レシピ
仮想敵: 【赤緑アポロ】【アナカラージャオウガ】【赤青マジック】【黒緑アビス】
現在の構築では、受け札はこの2枚だけです。このデッキはバウンスで盤面を蹴散らしながら攻め続けられるため、シールド・トリガーで逆転を狙うよりも、殴り切ることにオールインしています。
そんな中、シノビは手札に予め加えておける受け札なので採用しております。
『ハヤブサマル』は相手に最も刺さるタイミングで『オニカマス』などを守るのにも有用です。 (革命チェンジせずに突っ込んできたマッハファイター持ちクリーチャーなど)
超球の超人/父なるタッチダウン
仮想敵: 特に無し、比較的オールラウンダー
このデッキは、クリーチャーの出た時の効果を主体に戦うデッキなので、『オービーメイカー』など、「出されたら詰む」天敵がいくつかいます。それらの対策札としてこのカードを搭載しています。ぶっちゃけると、対策など抜きで相手の大型クリーチャーを除去しつつ進化クリーチャーを出すだけでも十分強いです。
上面も『スロットンの心絵』『Dの博才 サイバーダイス・ベガス』等、ケアしづらいシールド・トリガーを封殺できるのが強みです。『フェアリー・ギフト』で早出しができるのもナイスですね。
1月時点の自由枠について
『竜皇神爆照』の発売に伴い、環境は一気に混沌と化しました。
『氷柱と炎弧の決断』を得て、より前のめりな動きをする【赤青マジック】が首位を奪いつつ、【赤黒COMPLEX】や【青黒COMPLEX】のような新しいアーキタイプも浮上してきています。
正直なところ、【赤青マジック】は明確に不利な対面なのですが、その中でもできることを探し続けています。
超奇天烈 ガチダイオー
仮想敵:【アナカラージャオウガ】【赤青マジック】【黒緑アビス】【赤黒COMPLEX】【青黒COMPLEX】
リーサルに貢献するフィニッシャーです。『アダム.Star』とこいつで同時に侵略を行うことで、1体の代わりに3体まで選んでバウンスが可能。これは置換効果なので、置換効果が連鎖しない裁定を活用して、『CRYMAXジャオウガ』や『アーテル・ゴルギーニ』、EXライフ持ちなどを吹き飛ばせます。
また、相手の場に『同期の妖精』がいる場合も、「3体バウンスします」と宣言すれば、『同期の妖精』を含む3体を選べるので、誘導する効果の影響を最小限に留められます。(裁定はこちら)
その場合は『ド浮きの動悸』で除去されないように、『アダム.Star』を上に重ねることを忘れずに。
トテントン<ベア子.Star>
仮想敵:【赤青マジック】【黒単アビス】【赤単我我我】
コモン・アンコモンレギュレーションの最強カードが、ついに、オリジナル環境にも降臨。アグロデッキに対して、この子でビートダウンを仕掛けると、大型クリーチャーでしか突破できない壁と化すため、打点を大きく削ぐことができます。『ハヤブサマル』との相性も良いですね。
また、アビスラッシュによって出てきたクリーチャーを棒立ちさせることができます。最近のアビスは除去も豊富なので、信頼度は低めですが。
若き大長老 アプル
仮想敵:【赤青マジック】【黒単アビス】【黒緑アビス】【フィオナアカシック3】【青黒魔導具】【青黒COMPLEX】
【フィオナアカシック】対策をどう入れるか、を考えて採用した1枚。基本的には『亜堕無』で呪文をロックしてビートダウンを仕掛ける方が強いのですが、他のデッキに対してもある程度刺さるので『デスマッチ』と入れ替えてみました。
このデッキにおいて『アプル』を使う利点として、相手にこのカードの存在を気取られないままサーチできることが挙げられます。
相手の除去の切れ目など、一番刺さるタイミングでこのカードをぶつけましょう。ちなみに、『パーリ騎士』とはアンチシナジーなので、注意。(墓地リセットができなくなる)
……【サガ】環境を思い出しますね。
飛翔龍 5000VT
仮想敵:【赤青マジック】【アナカラージャオウガ】
言わずと知れた最強カード。搭載しているクリーチャーのパワーラインが低いデッキ相手に出せば、確実に1ターンを稼ぐことができます。『フェアリー・ギフト』と合わせて持ってこれるのも、このデッキの強みの1つです。
新たに採用した理由としては2つ。1つは【アナカラージャオウガ】相手の負け筋になる『同期の妖精』+『ボン・キゴマイム』を合わせて出されたときの逆転札になること。2つ目は【赤青マジック】が『氷柱と炎弧の決断』によって2コスト獣をばらまくケースがあるため、そこに刺さるためです。
このカード、自前でトリプル・ブレイカーを持っていることも強く、『リーフ.Star』で2点切った次のターンに、『5000VT』で蓋をして、残ったシールドをちょうど叩き割れるため、リーサルにも大いに貢献します。『ガチダイオー』に侵略できるのも地味ながらありがたいですね。
New - 4月時点の自由枠について
新殿堂、発表。王道編、突入。
【黒緑アビス】がパワーカードの『超霊淵 ヤバーダン=ロウ』を得て躍進しつつ、【赤青マジック】も『ラッキーナンバー』を失いながらも、引き続き跋扈しています。強すぎる。
さらに【青黒COMPLEX】や【5C蒼龍】というトリガー多めのデッキも Tier 2-3に入ってきて、【青緑レクスターズ】には逆風が吹きまくっております。
そんな中でも、何とか入賞することができましたので、最新の自由枠について解説します。
ボン・キゴマイム
仮想敵:【赤青マジック】【黒緑アビス】【青黒COMPLEX】等多数
『オニカマス』や『曲通風』の枠になります。
今回の投入理由としては、より幅広い対面に対して効果を発揮するという点、並びに環境の若干の低速化が挙げられます。
【赤青マジック】対面では『ヒメカット』にバウンスされる一方『俺の歌』で焼かれない、【黒緑アビス】対面では、『オニカマス』と違って『ヤバーダンロウ』に処理されるが、ハンデスプランに強い、と差別化できます。
かつ、下面を手打ちすることで攻めにも使えるのが非常に強力な1枚です。
晴舞龍 ズンドコ・モモキング
仮想敵:特になし
2コスト初動の10枚目として採用しています。
(9枚目は『フェアリー・ギフト』)
自由枠の説明でも書きましたが、進化獣であること、自然単色、というのが偉い。『ヘルコプ太』が絡まないと初動として機能しないにも関わらず『Re: 奪取 マイパッド』や『機生幻獣 ケラパッド』、『アクア・エボリューター』などの競合を押しのけて採用しているのは、そんな理由です。
試合の中盤から終盤にかけて、タマシードが場にある限り、実質1コストのスピードアタッカーとして運用できるのも忘れてはいけません。ぎりぎりのリーサルプランに貢献します。
貝獣 パウアー
仮想敵:【黒緑アビス】
『バイケン』を押しのけて復権! 【黒緑アビス】のハンデスプランに抗えるのは彼だけです。(『バイケン』は『謀遠 テレスコ=テレス』に無力なため)
正直、この枠はもっといいカードがあるんじゃないか、と思っています。ただ、別のカードと差し替えると、なぜかその後の大会で、ハンデスで手札を枯らされてしまい、『パウアー』だったらよかったのに、となってしまい、戻す、という不毛な抜き差しをずっと繰り返しています。
相手の練度にもよりますが、あえてマナに「魅せ札」として置いて、ハンデスを抑制するのもありです。
New - 6月時点の自由枠
残念ながら『デーモン・オブ・ハイパームーン』では、めぼしい強化札はありませんでした。『カクラリコ』は良い候補カードだったのですが、どちらかというと【青単フミビロム』(CS優勝実績あり)のように、『バイケン』とセットで複数枚積むことに意義があるように感じました。
そんな中、『カイザー・オブ・ハイパードラゴン』で、凄まじい強化パーツが登場しました。
蒼神龍アナザー・ワールド
仮想敵:【黒緑アビス】【アナカラージャオウガ】
ビートダウンデッキとしては、ハンデスを喰らった際に打点形成しつつ、手札回復ができるカードが欲しいなぁ、とずっと思っていました。願わくば、さらに、『CRYMAXジャオウガ』を受けられるとベスト。
『バイケン』と『パウアー』でハンデス対策の枠を争ってきたのも、まさにそれが理由で、両者は一長一短ありました。
なので、このカードが公開された時は最初コラかな?と自分の目を疑いました。今触れた全ての要素を満たしています。
相手の手札を回復してしまうデメリットこそありますが、そもそもこのデッキはビートダウンデッキ。ハンデスを喰らった際に相手の手札が4枚以上あることはざらにあります。文句なしの1枚です。
自由枠の解説としては以上です!
新弾が出るたびに、環境が変わるたびに、これらのカードを見直すことで対応できるデッキなので、試行錯誤の甲斐があると思います。
遊びましょう!
終わりに
ここまでお読みいただきありがとうございました。
このデッキの好きなところはいろいろあるのですが、特にお気に入りな点は、先述の通り【マルコ・ラムダ・ガネージャビート】といった、往年の「ドローしながら殴る」中速ビートダウンのノウハウが受け継がれているところです。
背景ストーリーでも現実でも歴史の継承者たるカードたちが織り成すデッキ、是非とも楽しんでいただけますと幸いです。
最後に、いつも調整に付き合ってくれる仲間、大会の対戦相手ならびに運営の皆様に感謝を述べて、終わりとさせて頂ければと存じます。
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