ゲームプレイレポート③Fate/SamuraiRemnantで学ぶRPGゲームデザイン
※この記事はただの自主研究のためのレポートでありnoteが使いやすいのでついでに投稿しているだけです。あくまで個人の意見ですので鵜吞みにしないでください。
※当然ながらネタバレあり。ですが当記事は未クリアのまま書いています。あくまでゲーム体験のみでストーリー評価はしません。
どういうゲーム?
「Fate/SamuraiRemnant」
発売日:2023年9月28日
対応プラットフォーム:PS4,PS5,Steam,NintendoSwitch
ジャンル:アクションRPG
私の総プレイ時間:20時間(未クリア)
「Fate/SamuraiRemnant」(以下サムレム)は人気タイトルであるFateシリーズの最新作としてコーエーテクモが制作。1対多数のバトルで無双のようなテクモらしいアクションが楽しめるゲームとなっている。
本ゲームは以下が楽しめる。
・最大5つのタイプ切り替えや味方切り替えを駆使して戦うアクションバトル
・タワーディフェンス型の戦略バトル
・ルート分岐のあるストーリー
はっきり言ってアクションバトル面に関してとくに目新しいことは感じなかったのだが、「霊地争奪」というタワーディフェンスのようなシステムが面白かったと感じた。
ストーリーに関して今回は特に触れないが、五章現在だれるところもなく面白いとは感じている。突然FGOに再熱しアルジュナのエロ顔が見れるという噂を聞いて購入してしまった(そんな噂はない)。
楽しいところ
霊地争奪
前述したとおり「霊地争奪」がとても面白い。味方陣営と敵陣営で基本1ターン1マスというルールのもと進んでいき、踏んだ自陣を増やしていくというシステムである。
簡単に言えばマルバツゲームのようなもので、自陣と新しく踏んだ自陣の間に踏んでないマスがあったらそこも自陣にできるとかいうこともできる。行動回数が限られているため一歩一歩を考えて進まなければいけないというのが、一つの行動すべてが運命に関わるというFateシリーズの作風にマッチしていてとても良いと感じた。
難易度が上がっていくと敵の数が増えていく。しかしこちらの手数も増えていき、経験値も上がっているためなんとか対処できたり楽々対処出来たりというバランスも良い。だんだんとコツを掴んでいくのがゲーム内主人公と重なるためRPGをうまく再現しているといえるだろう。
また結界(※)という設定を組み入れることでプレイヤーに作業感を与えず、必ず通らなければいけないマスを認識させ、苦手な人を誘導しつつ得意な人に新たな道筋を与えているのも上手いなと思った。
※結界:特定のマスを自陣にしないと通れない特別マス
応刀システム
ベヨネッタシリーズからゼルダシリーズ、はたまた近年のスマホゲームにまで見られるよくある回避システム。上手く敵の攻撃を回避することでカウンターができるなんとも気持ちいいシステムである。私はこれが大好きなので、応刀がしたいがために攻撃しないで待ったりなどした。
別にやらなくてもクリアできるため、苦手な人はやらなくても良いという塩梅なのが良い。また、変更可能なアクションタイプのうちの一つでHPが減るほど攻撃力が上がるものがあり、応刀に失敗してもメリットがある行動になるのがイライラを減らす緩衝材になっている。
街の探索
これが案外面白い。江戸時代の街並みと言えば教科書で見るか大河ドラマで見る程度であり、自身の足で見て回るなどまずない。本作が正確な江戸かといわれれば答えはノーではあるが、当時の家屋や町の作り、暮らし方が細かく描かれているのだ。
最近「アサシンクリードシャドウズ」の日本風景が違いすぎて問題になっていたが、これこそが日本を正確に表現し、体験できる正しいゲームなのではないかと思う。
花魁たちのいる場所は長屋がおおいからか碁盤のような地図をしており、対して主人公たちの住む浅草は平屋の小屋が並びながらも商店街のようににぎわう街の部分もある。本作は江戸、つまりは東京を中心として実際の地名に忠実にマップ形成をしており、自身の知っている地名や場所出てくると嬉しくなるという小さなサプライズがある(私は横浜住なので神奈川にアルジュナがいたので少しうれしかったりした)。
なんとな~く空き家のように見せてバトルフィールドを入れているのも面白いなと思う。
また、NPCのプログラムがとても良かった。すべての探索系ゲームに実装してほしい仕組みであるそれは、衝突判定がないということだ。街を歩くNPCにぶつかると思うと突然透明になりすり抜けていくというノンストレスのシステムである。龍が如くなどは人に当たることに現実味がありイベントのきっかけになるのでそのままでいいが、はっきり言ってほとんどのゲームにおいてNPCという存在は非常に邪魔である。3Dゲーム限らず2Dゲームにも同じことが言え、例えばMOTHERシリーズなどで見る、歩き回るNPCのせいでなかなか先に進めないなんてことはゲーム人生において一度は経験するものではなかろうか。そして、それがいかにストレスなのか私たちは十分理解しているのだ。それを解決するのがこの透明化システム。他のゲームでも見たような気はするが、このシステムはぜひ他のゲームにも積極的に取り入れてほしい。
ただ本作の透過システムはNPC全員に適用するのではなく、道の真ん中付近を歩くNPCにのみそれを適用させることでプレイヤーにストレスを与えることなく人だかりで栄える街並みを見せているのが上手い演出だなと思った。
演出と言えば、ストーリー中やけに月がカットインするのだが、時間経過に併せて満ち欠けを変えているのが細かいと思った。
楽しくないところ
無双タイプのアクションが作業になっていて面白くない。タイプチェンジや様々なサーヴァントを駆使して戦うのは確かに面白くはあるが、道を進むたびにただボタンを押すだけのバトルをするというのはあまりにもつまらないしイライラした。
敵のガードシステムも面白くない。隙を見計らってうまく攻撃をしてほしいという意図なのだろうが、前述のような連戦で面白みのないバトル続きでガード状態の敵が出てくると本当にイライラするのだ。せめて通常時は防御が高い程度にして隙が出るとちゃんと攻撃が通るぐらいでよかったのではないだろうか。いちいちキンキンとSEをだしてまったくダメージが通らないというのは面白くないと思う。
これは個人的なイライラなのだが、ミニゲームの彫刻作りが最悪だった。私はXBOXのボタン配置を全く把握していないため時間内に特定のボタンを押すというのができずイライラして若旦那に八つ当たりしたくなった。
まとめ・RPGのゲームデザインの難しさ
本作はゲーム性ではなくストーリーメインだとは思うのでそこまでゲーム性について語ることはないと思ってはいたが、ストーリーを進めたいのにゲーム要素をクリアしないと進めない、ゲーム要素がイライラするというRPGはいかにストレスなのかというのを学んだ。ゲーム内経験値やプレイヤー経験値をプレイヤーと重ね合わせることでより没入感のある体験ができるのがRPGの良さではあるが、私はその経験値の発揮部分、つまりはバトル部分をどううまく調整するかが非常に重要であると考える。はっきり言ってストーリーを楽しみたい人間にとってゲーム部分は非常に邪魔である。人によってはそれが一つの障害となりプレイ欲の減衰やそもそもプレイしないという考えに至るだろう。だからこそ昨今では実況で見て満足するユーザーも増えているのだと思われる。
邪魔にならないゲーム性というのがRPGの永遠の課題ではないかと私は考えている。今後自分が作るゲームでRPGがあるとしたらプレイヤー目線でのゲームデザインを心掛けたいと思う。
余談
アルジュナがうざすぎる。
性格が、とかではなく性能的に、だ。味方だとクソ使いづらいのに敵になった瞬間追尾で高火力遠距離攻撃してくる。ほんとに何?
テラリンの時にも思ったのですが彼は3Dモデルになると顔が浮いてタピオカみたいで本当にたいへんですね。白い服に顔だけ黒ですからいくら肌と髪が別色でも同化します、目立ちます。ちょっとテクスチャ見てみたい。色とかどうなってるんでしょう。髪と肌の画像並べて見分けつかなったらさすがに笑、ゥ。
他作品に出るたび洗脳される彼を思うと涙と出費が止まりません。漫画版のウルク編だけが最後の希望です。ありがとうございました。