浅草「梅と星」のおともみくじ定食でおかわりを。
私はお米が好きだ。ご飯と塩だけでも美味しいが、ご飯のお供と一緒ならもっと美味しい。
今回はInstagramで度々見かけていた浅草の「梅と星」へ向かった。「梅と星」とは、梅干しと羽釜ご飯、そして美味しいご飯のお供が楽しめるお店だ。
訪れたのは平日の13:00過ぎ。平日ではあるものの、浅草寺のすぐそばなので観光客が多い。30分ほど待った。
今回のお目当ては「おともみくじ定食(1,320円)」
おみくじは大きな壺の中に入った大きなしゃもじをガラガラと回し、一本取るシステム。おみくじには七福神が割り当てられ、全部で7種類。
私が引いたのは「大黒天」だった。大黒天は「ちりめんおかか」「すじこ」「とろろ」の3品だ。くじを引いた後に「苦手なものはないですか?」と聞かれたので、「これ、苦手です」と言えばどうにかしてくれるのかもしれない。私はパクチー以外好きなので、なんでもござれ。運を受け入れてありがたくいただくことにした。
その後、梅干しの種類を聞かれた。甘いのやしょっぱいのがあるようだ。聞いたことのないワードを言われてあまり頭に入って来なかった。よく分からなかったので、とりあえずしょっぱいのにしてもらった。
目の前に置かれた大黒天を眺めながら定食が運ばれてくるまでじっと待つ。
おや?おやおや?
「絶品梅干しサワー(660円)」がやってきた。
ちゃっかり昼間から飲酒しようと注文したのだ。お酒って美味しいよね。つい飲んでしまう。
その次にやってきたのは「煎り酒を使った浮浮卵」だ。
キレイな黄色をした卵がふわんと壺の中に入っている。「煎り酒」はお酒ではなく「梅干し」「昆布」「鰹節」「日本酒」を煮詰めてつくる調味料。江戸時代では欠かせなかったらしい。どうして現代ではメジャーではなくなってしまったのだろうか。味を表現したいがどうも難しい。もう一度食べに行ってもう少しじっくり味に向き合いたい。
「煎り酒を使った浮浮卵」を食べ終わるころ、おともみくじ定食が運ばれてきた。
キレイな配置だ。自分の選んだ梅干しが白いご飯の上にちょこんと乗っている。
まずは梅干しから。
これが信じられないぐらいしょっぱかった。こんなにしょっぱい梅干しは久々に食べた。これだけでご飯2杯はいけてしまう。むしろ2杯食べないと食べられないぐらいの塩味パンチだ。「しょっぱい梅干しハーフとかないですかね?」と言いたくなるレベルだ。長期保存できすぎるだろというぐらいの塩味。
しかし「しょっぱ~」と思いながらもついつい箸が進んでしまう。この梅干し1個と日本酒で良い晩酌ができるのでは?と思った。色んな梅干しと日本酒を集めて食べ比べ飲み比べしてみたい。
次にくじで引いた「ちりめんおかか」「すじこ」「とろろ」の3品から「ちりめんおかか」に手を伸ばした。
おかかだけでも美味しいのにちりめんじゃこが追加されている。シンプルな2つではあるものの羽釜ご飯の上に乗れば今にも舞っていきそうなおかかがふわっと動きこちらのテンションも上がる。醤油を少し垂らすとおかかが落ち着く。カツオに風味が鼻を抜ける。幸せだ。
「すじこ」にも手を伸ばした。
ちょうどいい塩味だ。ご飯が進む。私はなんとなく「いくら」より「すじこ」の方が好きである。ほんとなんとなくだ。どちらもそれほど食べる機会がない。
この時点でご飯はもうない。
店員さんにおかわりを頼んだ。「梅と星」に来てご飯1杯で帰れるわけがない。
途中で、豚汁を挟んだ。こんなにご飯のお供があるならシンプルな味噌汁でいいのでは?と思いつつ、私は豚汁が好きなのでほくほくな気分で口へ運ぶ。
味噌汁と豚汁は同じ味付けなのにどうして豚汁だけ別物のように存在するのか不思議だ。「味噌汁の味付けは分かるが、豚汁の味付けが分からない」と頭を抱えている人がいた。ごもっともである。名前が違うのだから同じ味付けだとは思わないだろう。「味付けは一緒で、具が違うんですよ~」というのであれば、「わかめの味噌汁」と「豆腐の味噌汁」は「わかめ汁」「豆腐汁」になってもおかしくない。実際ならないということは豚汁が美味しすぎたのだろうか。革命的なうまさで「豚汁だ~~~!」となったのだろうか。よく分からないが美味しいので頭を使うのはやめた。
3品目「とろろ」をご飯に乗せる。
スルスルとご飯が胃に入ってくる。胃腸が喜ぶ声がする。そのぐらいとろろは身体に良い。そしてご飯のお供として優秀だ。
少しずつ残した「ちりめんおかか」「すじこ」「とろろ」そして梅干しを食べていく。ご飯が足りない。だがそれより足りないのは胃のスペースだ。もう1杯行きたい気持ちを押さえて店を出た。
次は3杯食べたい。いや4杯。
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