米国株15時、ダウ6日続伸 過去最高値圏で推移、利下げ観測支え
米国株15時、ダウ6日続伸 過去最高値圏で推移、利下げ観測支え
米国・欧州株概況
2023年12月15日 5:03
【NQNニューヨーク=横内理恵】14日の米株式市場でダウ工業株30種平均は6日続伸し、15時時点では前日比102ドル55セント高の3万7192ドル79セントと前日に付けた過去最高値(3万7090ドル)を上回って推移している。13日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けて2024年の利下げ観測が強まった。朝方発表の11月の米小売売上高が市場予想に反して増加したのも、米景気に対する楽観につながった。
米連邦準備理事会(FRB)は13日まで開いたFOMCで政策金利を3会合連続で据え置いた。併せて発表した参加者の政策金利見通しは24年に現在の水準から0.25%の利下げ3回を見込んでいることを示し、パウエルFRB議長は記者会見で利下げ時期についての議論を始めたことを明らかにした。金融引き締めの長期化が米景気を冷やすとの懸念が後退し、買い安心感につながった。
小売売上高は前月比0.3%増と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(0.1%減)を上回った。年末商戦が好調な滑り出しとなり、米消費の底堅さを示したと受け止められた。
24年の米利下げ観測を背景に米長期金利は一時前日比0.14%低い(価格は高い)3.88%と7月以来の水準に下がった。米国債利回りの低下で株式の相対的な割高感が薄れているのも相場の支えだった。
ダウ平均は200ドル近く上昇する場面があったが、午後には一時下げに転じた。上昇基調が続き、前日もFOMCを受けて大幅高となっていた。高値警戒感や相場の過熱感が意識され、利益確定や持ち高調整の売りが出た。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は一進一退となっている。