米国株、ダウ反発し1ドル高 利上げ観測の後退が支え ナスダック続伸

米国株、ダウ反発し1ドル高 利上げ観測の後退が支え ナスダック続伸

米国・欧州株概況

2023年11月18日 6:26



【NQNニューヨーク=川上純平】17日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に反発し、前日比1ドル81セント高の3万4947ドル28セントで終えた。米連邦準備理事会(FRB)の利上げ局面が終了したとの見方が相場を支えた。半面、前日にかけ大きく上昇した反動で利益確定売りも出た。


サンフランシスコ連銀のデイリー総裁は17日の講演で、経済見通しの不確実性を踏まえてFRBは「待つという大胆さ」が必要だと述べ、追加利上げに慎重な姿勢を示した。金融引き締めが米景気を冷やすとの警戒感が後退し、株買いを誘った。


米債券市場では長期金利が4.4%台前半と、前日終値(4.43%)とほぼ同水準で推移。未明には一時4.37%とおよそ2カ月ぶりの低水準を付けた。今週は10月の米消費者物価指数(CPI)など物価指標がインフレの鈍化を示し、長期金利が低下傾向にある。株式の相対的な割高感が薄れたのも相場を押し上げた。


もっとも、ダウ平均の上値は重かった。今月のダウ平均は前日までに1900ドル弱上昇し、短期的な過熱感が意識された。心理的節目の3万5000ドル近辺では利益確定売りが出た。ボストン連銀のコリンズ総裁が米CNBCのインタビューで「追加利上げは選択肢から外していない」との認識を示したのも相場の重荷だった。


ドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスやクレジットカードのアメリカン・エキスプレス、建機のキャタピラーが上昇した。半面、ソフトウエアのマイクロソフトとスポーツ用品のナイキは下げた。


ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は小幅に4日続伸した。前日比11.808ポイント(0.08%)高の1万4125.481と8月上旬以来の高値で終えた。ネット通販のアマゾン・ドット・コムや交流サイトのメタプラットフォームズが上昇した。

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