米国株、ダウ3日続落し110ドル安 米企業業績や景気の悪化を懸念

米国株、ダウ3日続落し110ドル安 米企業業績や景気の悪化を懸念

米国・欧州株概況

2023年4月21日 5:21



【NQNニューヨーク=横内理恵】20日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落し、前日比110ドル39セント(0.3%)安の3万3786ドル62セントで終えた。電気自動車のテスラなど主要企業が減益決算を発表し、企業業績への不透明感が強まった。米連邦準備理事会(FRB)の利上げが続き、米景気を冷やすとの観測も投資家心理の重荷だった。

ダウ平均の構成銘柄では、朝方発表した四半期決算で1株利益が市場予想に届かなかったクレジットカードのアメリカン・エキスプレスが下落。通信のベライゾン・コミュニケーションズも大幅安だった。決算を受けて業績不透明感が強まった同業のAT&Tの急落につれた。ダウ銘柄ではないがテスラは11%下げる場面があった。1~3月期決算で売上高や利益率が市場予想を下回り、24%減益となったことが嫌気された。

FRBの利上げが長期化し、米景気悪化を招くとの見方から景気敏感株や消費関連株が売られた。20日発表の4月のフィラデルフィア連銀の製造業景況指数が市場予想以上に悪化した。一方、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は19日夜の講演で高インフレを抑制するための利上げ継続を支持した。クリーブランド連銀のメスター総裁も20日、インフレ目標達成のために一段の金融引き締めが必要との見方を示した。

「市場が6月以降も米利上げが続く可能性を織り込み始めた」(ケース・キャピタル・アドバイザーズのケニー・ポルカリ氏)との声があった。ダウ平均は220ドル近く下げる場面があった。

売り一巡後は下げ幅を縮小する場面もあった。ハイテク大手を含め、来週にかけても主要企業の決算発表が続く。実績や見通しを見極めたい投資家が多かった。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は反落し、前日比97.668ポイント(0.8%)安の1万2059.558で終えた。

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