米国株、ダウ続伸し440ドル高 最高値更新 次期財務長官指名受け ナスダックも続伸
米国株、ダウ続伸し440ドル高 最高値更新 次期財務長官指名受け ナスダックも続伸
2024年11月26日 6:40
【NQNニューヨーク=稲場三奈】25日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸し、前週末比440ドル06セント(0.99%)高の4万4736ドル57セントで終えた。前週末に続き連日で最高値を更新した。トランプ次期米大統領が新政権の財務長官を指名し、米経済が堅調さを保ちつつ債務膨張を抑えられると期待した買いが入った。米長期金利が大幅に低下し、株式の相対的な割高感が薄れたとの見方も支えとなった。
トランプ氏は22日夜、投資家のスコット・ベッセント氏を財務長官に指名した。ベッセント氏はヘッジファンドのキー・スクエア・グループを率いており、減税や関税などの税財政を中心に、経済成長を促す政策に前向きとみられている。市場では、「経済に精通している人物の起用で、投資家の自信を高めた」(Bライリーのアート・ホーガン氏)との声が聞かれた。
市場では「ベッセント氏が次期政権の他のメンバーよりも貿易政策に対してより穏やか(な対応)になることは確か」(エバコアISIのクリシュナ・グーハ氏)との見方がある。トランプ氏が主張してきた減税や関税などの政策が財政悪化や高インフレにつながるとの懸念があったため、ベッセント氏の起用で不安感が和らいだのも相場の支えとなった。
25日の米債券市場では長期金利が前週末比0.14%低い(債券価格は高い)4.26%を付ける場面があった。国内経済が底堅く推移するとの見方から景気敏感株や内需株の買いも膨らみ、内需の中小型株で構成するラッセル2000株価指数は1.4%上昇し、3年ぶりの高値を付けた。
個別では、シャーウィン・ウィリアムズやナイキ、ボーイングが高い。ユナイテッドヘルス・グループやアマゾン・ドット・コム、ホーム・デポにも買いが入った。一方、エヌビディアやウォルマート、シェブロンは下げた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3日続伸した。前週末比51.184ポイント(0.26%)高の1万9054.835で終えた。メタプラットフォームズやアルファベットが上げた。一方、テスラは下落した。