米国株、ダウ小反発し25ドル高 週末控え持ち高調整 ナスダックは続落

米国株、ダウ小反発し25ドル高 週末控え持ち高調整 ナスダックは続落

米国・欧州株概況

2023年8月19日 5:56 (2023年8月19日 6:08更新)



【NQNニューヨーク=稲場三奈】18日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに小反発し、前日比25ドル83セント(0.1%)高の3万4500ドル66セントで終えた。中国経済の先行き不透明感から売りが先行したものの、値ごろ感の出た銘柄に次第に買いが優勢となった。ただ、週末を控えた持ち高調整の売買が中心となり、相場全体の方向感は出なかった。

ダウ平均は週間で780ドル安だった。週間の下げ幅としては3月6~10日(1481ドル安)以来の大きさだった。

取引開始直後にはダウ平均の下げ幅が200ドルを超える場面があった。経営再建中の中国不動産大手、中国恒大集団が17日、ニューヨークで連邦破産法第15条の適用を申請した。このところ中国の経済指標が総じて低調ななか、不動産企業の経営問題が再燃し、投資家心理を冷やした。

米債券市場では長期金利が依然として高水準で推移している。米景気の底堅さを背景に、米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めが長期化するとの見方が強く、高PER(株価収益率)のハイテク株を中心に、相対的な割高感を意識した売りも出やすかった。

半面、値ごろ感の出た消費関連株や景気敏感株の一角に買いが入り、相場を支えた。市場では「夏季休暇を取る市場参加者も多く、薄商いな日だった」(インガルズ・アンド・スナイダーのティモシー・グリスキー氏)との声も聞かれた。

ダウ平均の構成銘柄では、小売りのウォルマートやクレジットカードのビザが上昇。石油のシェブロン、ネットワーク機器のシスコシステムズなども買われた。半面、バイオ製薬のアムジェンや日用品のジョンソン・エンド・ジョンソンなどが下げた。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4日続落した。前日比26.156ポイント(0.2%)安の1万3290.776で終えた。ネット通販のアマゾン・ドット・コムや交流サイトのメタ・プラットフォームズなどが下げた。一方、前日に5~7月期決算を発表した半導体製造装置のアプライドマテリアルズ(AMAT)は上昇した。

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