米国株、ダウ反落し62ドル安 ハイテクに利益確定売り ナスダックも反落

米国株、ダウ反落し62ドル安 ハイテクに利益確定売り ナスダックも反落

米国・欧州株概況

2023年11月22日 6:26



【NQNニューヨーク=矢内純一】21日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落し、前日比62ドル75セント(0.17%)安の3万5088ドル29セントで終えた。前日に8月中旬以来の高値を付けていたため、ハイテク株などに利益確定売りが出た。21日夕に発表する半導体のエヌビディアの決算内容を見極めたいと、積極的な買いを手控える動きも広がった。

ダウ平均は今月に入り、2000ドルあまり上昇し、前日には8月中旬以来の高値を回復していた。上昇が目立っていた銘柄を中心に目先の利益を確定する売りが広がった。前日に最高値を更新したソフトウエアのマイクロソフトが下げた。

米連邦準備理事会(FRB)は10月31日~11月1日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公表した。参加者はインフレ目標の達成に向けた進展が十分ではないことを示す経済データなどが出てくれば、「追加の金融引き締めが適切になる」と指摘していた。高成長がインフレの再加速につながるリスクにも言及。市場では米国の利上げ局面が終わったとの見方が根強かっただけに、株価の重荷となった。

ただ、「大きな驚きはなく、FRBは慎重に金融政策を進めることで一致しているようだ」(LPLファイナンシャルのジェフリー・ローチ氏)との受け止めもあり、ダウ平均が大きく下げ幅を広げる展開にはならなかった。

今週は23日が感謝祭の祝日の休場で、24日も短縮取引となる。祝日を前に買い持ち高を整理する売りが出やすかった。

個別では、半導体のインテル、金融のゴールドマン・サックス、工業製品・事務用品のスリーエムが下げた。半面、保険のトラベラーズ、通信のベライゾン・コミュニケーションズが買われた。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は6営業日ぶりに反落した。前日比84.552ポイント(0.59%)安の1万4199.982で終えた。ネット通販のアマゾン・ドット・コム、半導体のマイクロン・テクノロジーなどが下げた。

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