米国株、ダウ続伸し408ドル高 景気敏感株に買い S&P500種は最高値
米国株、ダウ続伸し408ドル高 景気敏感株に買い S&P500種は最高値
2025年1月24日 6:38
【NQNニューヨーク=矢内純一】23日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸した。前日比408ドル34セント(0.92%)高の4万4565ドル07セントと、昨年12月上旬以来の高値で終えた。前日に下げていた景気敏感株やディフェンシブ株の一角に買いが入り、指数を押し上げた。ダウ平均は取引終盤に上げ幅を広げた。
ダウ平均の構成銘柄では、キャタピラーやボーイング、ユナイテッドヘルス・グループなどが上昇した。このところハイテク株を中心に株式相場が上昇していた後で、他の業種に資金を振り向ける動きが優勢となった。
トランプ米大統領は23日、スイスで開催中の世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)にオンラインで出席し、金利の引き下げを求める発言をした。市場では「コンピューター取引の株買いを促すヘッドラインになった」(Bライリーのアート・ホーガン氏)との指摘があった。
トランプ氏はサウジアラビアなどに原油価格の引き下げを求める考えを明らかにし、ニューヨーク原油先物相場が下落した。関税を巡っては踏み込んだ内容がなく、投資家のリスク回避の姿勢が後退した。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、航空エンジンのGEエアロスペースが6.6%高で終えた。朝発表の四半期決算が市場予想を上回り、好感した買いを集めた。一方で、収益見通しがさえなかった空運のアメリカン航空グループは8.7%下落した。
そのほかのダウ平均の構成銘柄では、ウォルト・ディズニー、アムジェン、ビザが買われた。半面、トラベラーズとコカ・コーラが下げた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4日続伸した。前日比44.338ポイント(0.22%)高の2万0053.678(速報値)と昨年12月中旬以来の高値で終えた。メタプラットフォームズやネットフリックスが上昇した。
多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も4日続伸した。前日比32.34ポイント(0.53%)高の6118.71(速報値)で終え、昨年12月6日に付けた最高値(6090.27)を更新した。