米国株、ダウ続伸し654ドル高 PCE物価指数が利下げ観測支える ナスダックは反発

米国株、ダウ続伸し654ドル高 PCE物価指数が利下げ観測支える ナスダックは反発

米国・欧州株概況

2024年7月27日 5:45

【NQNニューヨーク=稲場三奈】26日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比654ドル27セント(1.63%)高の4万0589ドル34セントで終えた。朝発表の6月の米個人消費支出(PCE)物価指数がおおむね市場予想に一致する内容だった。米連邦準備理事会(FRB)が9月にも利下げを始めるとの見方を支えた。前日まで下げが目立っていた一部のハイテク株が上昇したことも、投資家の買い安心感につながった。

6月の米PCE物価指数は前月比で0.1%上昇と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想と一致した。食品・エネルギーを除くコアも市場予想と同じ0.2%上昇だった。コアの前年同月比の上昇率は2.6%と、5月と並んだ。前日発表の2024年4〜6月期の米実質国内総生産(GDP)速報値がインフレ鈍化を示していたことに引き続き、FRBが9月にも利下げを開始するとの観測を強めたとの受け止めが広がった。

市場では、PCE物価指数について「このところ売られていた大型ハイテク株への売り圧力を一掃した」(Bライリーのアート・ホーガン氏)との声があった。ダウ平均の構成銘柄ではマイクロソフトやセールスフォースなどに買いが入った。相対的に出遅れ感のある銘柄や景気敏感株への買いも続いた。米債券市場では長期金利が前日比終値(4.24%)を下回る4.19%台半ばで推移したのも株式相場の支えだった。ダウ平均の上げ幅は800ドルを超える場面があった。

そのほかの個別では、スリーエムが22.9%高で終えた。朝発表の四半期決算で売上高や特別項目を除く1株利益が市場予想を上回ったうえ、通期の1株利益見通しを上方修正した。ビザやキャタピラーホーム・デポなども上げた。半面、メルクIBMは売られた。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反発した。前日比176.157ポイント(1.02%)高の1万7357.882で終えた。メタプラットフォームズやエヌビディアが買われた。

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