米国株、ダウ続伸し201ドル高 連日で最高値更新 ナスダックは3カ月ぶり高値
米国株、ダウ続伸し201ドル高 連日で最高値更新 ナスダックは3カ月ぶり高値
2024年10月15日 5:36
【NQNニューヨーク=横内理恵】14日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前週末比201ドル36セント(0.46%)高の4万3065ドル22セントで終えた。米景気悪化への懸念が薄れていることや主要企業の業績改善の期待から買いが優勢だった。
最近発表された米経済指標が米景気の底堅さやインフレの鈍化を示し、米経済がソフトランディング(軟着陸)できるとの見方が強まった。JPモルガン・チェースなど大手金融機関が前週末に発表した2024年7〜9月期決算が市場予想を上回り、今週から発表になる米主要企業の決算への期待も高まっている。
米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事は14日の講演で、米景気が想定以上に強いことなどに言及しつつも、「短期的に何があるにせよ、来年にかけて緩やかに政策金利の引き下げを提唱するというのが自分の基本線だ」と述べた。「FRBの利下げが続き、米景気や相場を下支えするとの楽観が買い安心感につながっている」(マーフィー・アンド・シルヴェスト・ウェルス・マネジメントのポール・ノルティ氏)との声があった。
ハイテク大手やディフェンシブ株などを中心に物色が活発だった。景気敏感株の一角などへの売りでダウ平均は安く始まったが、次第に上げに転じた。14日はコロンバスデーの祝日で債券・外為市場が休場で薄商いだったため、値動きは大きくなりやすかった。
ダウ平均ではアップルやマクドナルド、トラベラーズが高い。ゴールドマン・サックスやユナイテッドヘルス・グループ、セールスフォースも上げた。一方、アナリストが投資判断を引き下げたキャタピラーやアムジェンは安い。従業員のストライキが長引くなか、前週末に人員削減や新型機の納入遅れを発表したボーイングも売られた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続伸した。前週末比159.748ポイント(0.87%)高の1万8502.685と7月中旬以来、約3カ月ぶりの高値で終えた。半導体のエヌビディアやクアルコム、半導体製造装置のアプライドマテリアルズ(AMAT)の上昇が目立った。アルファベットも上げた。
多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も続伸し、前週末比44.82ポイント(0.77%)高の5859.85と連日で最高値を更新した。