米国株、ダウ続落し151ドル安 アップル株安が重荷 ナスダックも続落
米国株、ダウ続落し151ドル安 アップル株安が重荷 ナスダックも続落
2025年1月3日 6:48
【NQNニューヨーク=矢内純一】2日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続落し、祝日前の前営業日に比べ151ドル95セント(0.35%)安の4万2392ドル27セントで終えた。下げ幅は360ドルを超える場面があった。アップルなど主力株の一部が下落し、投資家心理の重荷となった。半面、経済指標が米景気の底堅さを示したことは相場の支えとなった。
アップルが2.6%下落した。中国で新型スマートフォンを値下げすると明らかにし、同国の需要低迷や利益率の悪化が意識された。ダウ平均の構成銘柄ではないが、テスラは6%安で終えた。2日朝発表の2024年10〜12月期の電気自動車の世界販売台数がQUICK・ファクトセットがまとめた市場予想ほど伸びず、嫌気した売りが広がった。市場では「昨年株価が堅調だったハイテク銘柄には利益確定売りが出やすい状況が続いている」(ジョーンズ・トレーディングのマイケル・オルーク氏)との指摘があった。
午前の取引でダウ平均は360ドルほど上昇する場面があった。2日発表の週間の米新規失業保険申請件数は21万1000件と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(22万5000件)を下回った。米S&Pグローバルが発表した24年12月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値は速報値から上方修正された。米景気が底堅さを保っているとの見方は株買いを促した。
市場では「年末年始で休暇をとっている市場参加者が多く、取引量は少ない」(インガルズ・アンド・スナイダーのティモシー・グリスキー氏)との指摘があった。薄商いの中で、ダウ平均の値動きが大きくなった面もある。
そのほかのダウ平均の構成銘柄では、ボーイングとナイキが下落した。シャーウィン・ウィリアムズとセールスフォースも売られた。一方、エヌビディアとシェブロンが上昇した。マクドナルドも高かった。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は5日続落し、前営業日比29.999ポイント(0.15%)安の1万9280.793(速報値)で終えた。5日続落は24年4月以来。ビッグデータ分析のパランティア・テクノロジーズや情報セキュリティーのパロアルト・ネットワークスが下げた。