米国株、ダウ反落し45ドル安 半導体やハイテク株に売り ナスダックは続落
米国株、ダウ反落し45ドル安 半導体やハイテク株に売り ナスダックは続落
2024年4月18日 5:45
【NQNニューヨーク=戸部実華】17日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、前日比45ドル66セント(0.12%)安の3万7753ドル31セントで終えた。市場予想を下回る決算を発表した銘柄に売りが出て、ダウ平均を押し下げた。半導体関連株やハイテク株に売りが広がったことも、相場の重荷となった。今月に入ってダウ平均は大幅に下げた後で、一部の主力株には値ごろ感からの買いが入り、下値は堅かった。
トラベラーズが7%安となり、指数を下押しした。17日に発表した2024年1〜3月期決算で1株利益が市場予想に届かなかった。来週から再来週には大手ハイテク企業の決算発表が相次ぐ。ダウ平均の構成銘柄では、アマゾン・ドット・コムやアップル、マイクロソフトなど主力ハイテク株が下げ、相場の重荷となった。
インテルも安い。オランダの半導体製造装置大手ASMLホールディングが17日に発表した24年1〜3月期決算で受注額が市場予想に届かず、半導体関連株に売りが波及した。ダウ平均の構成銘柄ではないが、エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)といった半導体株が軒並み下げ、投資家心理の悪化につながった面もある。
米国のインフレ鈍化に一服感が出ており、米連邦準備理事会(FRB)による利下げ開始が想定よりも遅れるとの観測が強まっていることも買い手控えにつながったとの見方があった。FRBが17日午後に公表した米地区連銀経済報告(ベージュブック)では、物価上昇は「平均して緩やかで、(3月に公表された)前回の報告とほぼ同じペースだった」と指摘した。
米国の利下げ観測が後退するなか、市場では「米長期金利が足元で急速に上昇して不安定な動きへの警戒が残っている。来週以降にヤマ場を迎える決算発表前に買われすぎの水準にある銘柄には利益確定の売りが出やすい」(Bライリーのアート・ホーガン氏)との声が聞かれた。
ダウ平均は高く始まり、上げ幅は200ドルを超える場面があった。前月末に比べ2000ドルほど安い水準にあり、一部の主力株には押し目買いが入った。今週決算を発表したユナイテッドヘルス・グループとゴールドマン・サックスがそれぞれ2%前後上昇した。マクドナルドとナイキも高い。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4日続落した。前日比181.878ポイント(1.14%)安の1万5683.373と、約2カ月ぶりの安値で終えた。半導体関連株の下げが目立った。メタプラットフォームズやテスラも売られた。