米国株、ダウ続落し162ドル安 利益確定売り重荷 ナスダック反落
米国株、ダウ続落し162ドル安 利益確定売り重荷 ナスダック反落
2024年3月26日 5:50
【NQNニューヨーク=川上純平】25日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、前週末比162ドル26セント(0.41%)安の3万9313ドル64セントで終えた。前週に主要株価指数の最高値更新が続き、高値警戒感から主力株に利益確定売りが出た。一部の大型ハイテク銘柄は欧州の規制強化への懸念が株価の重荷となり、米株相場を下押しした。
ダウ平均は前週に761ドル上昇し、心理的節目の4万ドルに接近する場面があった。四半期末を控えていることもあり、主力株には機関投資家の利益確定や持ち高調整の売りが出やすかった。
欧州連合(EU)の欧州委員会は25日、巨大IT(情報技術)企業を規制するデジタル市場法(DMA)に違反した疑いでアップルとアルファベット、メタプラットフォームズについて調査を始めたと発表した。規制が収益を圧迫するとの見方からアップルが1%弱下げた。ダウ平均の構成銘柄ではないが、アルファベットとメタも下落した。大型ハイテク株への売りが投資家心理の悪化につながった。
もっとも、ダウ平均の下値は堅かった。米連邦準備理事会(FRB)が年央にも利下げを始め、米経済の成長が続くとの楽観が米株への買いを誘った。FRBのクック理事は25日の講演で「注意深く政策調整を進めれば労働市場の強さを維持することに努めながらインフレ率を(目標の)2%に戻すことができる」との認識を示した。
インテルが下げた。中国が政府の使うパソコンとサーバー向けの半導体でインテル製などを規制する方針を導入したと伝わり、売り材料となった。スリーエムとホーム・デポも下落した。半面、ウォルト・ディズニーとアムジェンが上昇した。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は6営業日ぶりに反落した。前週末比44.352ポイント(0.26%)安の1万6384.467で終えた。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)やクアルコムに売りが出た。