米国株、ダウ反発し409ドル高 最高値更新 米経済への楽観姿勢支え ナスダックも反発

米国株、ダウ反発し409ドル高 最高値更新 米経済への楽観姿勢支え ナスダックも反発

米国・欧州株概況

2024年10月12日 5:56

【NQNニューヨーク=稲場三奈】11日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比409ドル74セント(0.96%)高の4万2863ドル86セントで終えた。2日ぶりに最高値を更新した。主力企業の決算発表が始まり、市場予想を上回る内容だった金融株を中心に買いが入った。米経済への楽観姿勢も相場の支えとなった。

11日発表の9月の米卸売物価指数(PPI)は前月比横ばいとなり、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(0.1%上昇)を下回った。市場では、「(前日に)9月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回った後で、米連邦準備理事会(FRB)が11月会合で0.25%の利下げをするとの見方を支えた」(オックスフォード・エコノミクスのマシュー・マーティン氏)との声が聞かれた。米原油先物価格の上昇一服もあり、景気敏感株にも買いが入りやすかった。

米経済の先行きに対する楽観姿勢も相場の支えとなった。市場では、「人工知能(AI)関連需要への期待も根強く、割高であったとしても上昇基調を逃したくない投資家が多い」(インタラクティブ・ブローカーズのホセ・トーレス氏)との指摘があった。

個別ではJPモルガン・チェースが4.4%高で終えた。11日発表の2024年7〜9月期決算では、売上高に相当する純営業収益と1株利益が市場予想以上だった。24年12月期通期の見通しも引き上げ、好感した買いが入った。ダウ平均の構成銘柄ではないが、決算を発表したウェルズ・ファーゴも上昇。金融株全般に買いが波及した。

ダウ平均の構成銘柄では、ゴールドマン・サックスが買われた。ボーイングアメリカン・エキスプレスアムジェンなども高かった。一方、セールスフォースアップルは売られた。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は反発した。前日比60.888ポイント(0.33%)高の1万8342.937で終えた。メタプラットフォームズやアルファベット、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が上げた。一方、テスラは8.8%安だった。10日夜に自動運転タクシーの試作車を公表したが、量産やサービス開始の時期など収益の拡大につながる具体的な情報に乏しかったとの見方が多く、売りが膨らんだ。

多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も反発し、前日比34.98ポイント(0.60%)高の5815.03で終えた。最高値を更新し、初めて5800台に乗せた。

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