米国株15時、ダウ続伸 米利上げ終了の観測が強まる

米国株15時、ダウ続伸 米利上げ終了の観測が強まる

米国・欧州株概況

2023年12月2日 5:07



【NQNニューヨーク=稲場三奈】1日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸し、15時現在は前日比283ドル35セント高の3万6234ドル24セントで推移している。午前に米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が米大学のイベントで発言した。FRBによる利上げ局面が終了したとの市場の観測を後押しする内容との受け止めから、米長期金利が低下。株式の相対的な割高感が薄れたとみた買いが広がった。

パウエル議長は午前に米大学のイベントであいさつし、金融緩和の時期を推測するのは「時期尚早だ」と述べた。「適切であればさらなる金融引き締めをする用意がある」と従来の見方も繰り返した。ただ、市場では「これまでの発言よりやや(金融引き締めに積極的な)タカ派姿勢が薄れている」(ミラー・タバックのマシュー・マリー氏)との声が聞かれ、株買いを促した。

1日発表の11月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数は46.7と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(47.7)を下回った。個別項目では「製造」や「雇用」が落ち込んだ。景気減速を示す内容だったとの受け止めから、FRBによる金融引き締め長期化観測が後退した。

米債券市場で米長期金利が4.2%台前半と前日終値(4.32%)を下回って推移している。米金利低下で株式の相対的な割高感が和らいでいる。

個別では、顧客情報管理のセールスフォースやスポーツ用品のナイキ、建機のキャタピラーなどが高い。半面、半導体のインテルや小売りのウォルマート、ソフトウエアのマイクロソフトは売られている。

ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反発している。

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