米国株、ダウ続伸し703ドル高 コアCPI鈍化、ゴールドマン6%高
米国株、ダウ続伸し703ドル高 コアCPI鈍化、ゴールドマン6%高
2025年1月16日 6:32
【NQNニューヨーク=横内理恵】15日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、前日比703ドル27セント(1.65%)高の4万3221ドル55セントで終えた。上げ幅は2024年11月6日以来の大きさだった。同日朝発表の24年12月の米消費者物価指数(CPI)でエネルギーと食品を除くコア指数の上昇率が鈍化し、インフレ懸念が薄れた。15日朝に24年10〜12月期決算を発表した大手金融株の上昇なども相場を支えた。
CPIのコア指数は前月比の上昇率が0.2%と、24年11月(0.3%)から減速し、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(0.3%)を下回った。前年同月比では3.2%上昇し、伸びが11月(3.3%)から鈍化した。
14日発表の24年12月の米卸売物価指数(PPI)も市場予想を下回っており、堅調な米景気を背景にインフレ鈍化に時間がかかり、米連邦準備理事会(FRB)の追加利下げが遅れるとの過度な懸念が後退した。米長期金利は低下(債券価格は上昇)し、前日終値(4.79%)を下回る4.6%台半ばで推移する場面が多かった。株式の相対的な割高感が薄れたことが主力株の買い安心感につながり、ダウ平均は800ドルあまり上げる場面があった。
四半期決算を発表した金融株の上昇もダウ平均など主要株価指数を押し上げた。市場予想を大幅に上回る増収増益だったゴールドマン・サックスは約6%上昇し、ダウ平均を200ドル超押し上げた。ダウ平均の構成銘柄ではJPモルガン・チェースが上げ、それ以外ではウェルズ・ファーゴやシティグループが大幅高となった。
イスラエルとイスラム組織ハマスが15日にパレスチナ自治区ガザでの戦闘停止で合意し、中東の地政学リスクへの警戒感が後退したのも投資家心理の改善につながった。
金融以外のダウ銘柄ではアメリカン・エキスプレスやホーム・デポが高い。エヌビディアやマイクロソフト、アマゾン・ドット・コムなどハイテク株も上昇した。一方、セールスフォースやボーイング、コカ・コーラなどは売られた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は6営業日ぶりに反発し、前日比466.841ポイント(2.45%)高の1万9511.234(速報値)で終えた。アナリストが目標株価を引き上げたテスラが大幅高となり、メタプラットフォームズやアルファベットの上昇も目立った