米国株、ダウ続伸し285ドル高 インフレ懸念後退、アップル時価総額3兆ドル

米国株、ダウ続伸し285ドル高 インフレ懸念後退、アップル時価総額3兆ドル

米国・欧州株概況

2023年7月1日 5:30 (2023年7月1日 6:50更新)



【NQNニューヨーク=横内理恵】6月30日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸した。前日比285ドル18セント(0.8%)高の3万4407ドル60セントで終えた。同日発表の5月の米個人消費支出(PCE)物価指数の伸びが鈍化し、米国のインフレに対する懸念が和らいだ。スマートフォンのアップルは時価総額が2022年1月以来1年半ぶりに3兆ドルを超え、主要ハイテク銘柄への投資意欲の強さを示したと受け止められた。

PCE物価指数は前年同月比3.8%上昇と4月(4.3%)から伸びが縮小した。変動の大きいエネルギー・食品を除くコアの指数も同4.6%上昇と、小幅ながら4月や市場予想(4.7%)を下回った。

米連邦準備理事会(FRB)が重視するPCE物価指数がインフレ鈍化傾向を示したと受け止められ、米利上げ長期化観測がやや後退した。同指数が「インフレ高止まりを示すとの警戒感があった」(ミラー・タバックのマシュー・マリー氏)といい、買い安心感につながった。

アップルはシティグループが29日付のリポートで、投資判断「買い」で銘柄調査を開始したことも好感され、2%高で終えた。ハイテク株全般に買いが波及し、ダウ平均ではソフトウエアのマイクロソフトも上げた。

一方、29日夕に発表した2023年3~5月期決算で1株利益が市場予想に届かなかったスポーツ用品のナイキは売られた。

ダウ平均の6月の上昇幅は1499ドル(4.6%)だった。月間の上げ幅としては昨年11月以来の大きさとなった。

多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は続伸した。前日比53.94ポイント(1.2%)高の4450.38と昨年4月以来の高値で終えた。6月は6.5%、23年上半期では15.9%上昇した。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は反発し、前日比196.592ポイント(1.4%)高の1万3787.923で終えた。昨年4月以来の高値を更新した。ナスダック指数の6月の上昇率は6.6%、23年上半期では31.7%だった。

電気自動車のテスラや動画配信のネットフリックスなどが上昇し、エヌビディアなど半導体関連も買われた。

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