米国株、ダウ続伸し71ドル高 ディフェンシブ株買いが支え S&P500種は連日高値
米国株、ダウ続伸し71ドル高 ディフェンシブ株買いが支え S&P500種は連日高値
2025年2月20日 6:34
【NQNニューヨーク=矢内純一】19日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比71ドル25セント(0.15%)高の4万4627ドル59セントで終えた。ディフェンシブ株の一角に買いが入り、指数を支えた。ただ、トランプ米政権の関税政策への警戒が根強く、ダウ平均は下げる場面があった。
ダウ平均の構成銘柄では、メルクやユナイテッドヘルス・グループ、トラベラーズが上昇した。米連邦準備理事会(FRB)が19日午後に公表した1月28〜29日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、追加利下げに慎重な姿勢を保っていることが改めて示された。債務上限に伴う金融市場の混乱に備えるために、保有する米国債などの資産を圧縮する量的引き締め(QT)の一時停止または減速を検討することが適切とする意見もあった。QTの方針変更の可能性が緩和的と受け止められ、株買いを促した。
ダウ平均は一時240ドルあまり下げた。トランプ米大統領は18日、4月にも公表する輸入自動車への追加関税について「25%くらいになるだろう」と述べた。半導体や医薬品にも追加関税を課す考えを表明した。関税強化が貿易戦争や米国のインフレ再燃につながるとの懸念がくすぶっている。ただ、即時の関税発動は見送られており、株売りの勢いは次第に弱まった。
そのほかのダウ平均の構成銘柄では、ベライゾン・コミュニケーションズやジョンソン・エンド・ジョンソンが買われた。量子コンピューター向けチップを開発したと発表したマイクロソフトも上げた。半面、セールスフォースやホーム・デポが売られた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は小幅に5日続伸した。前日比14.992ポイント(0.07%)高の2万0056.253(速報値)で終えた。テスラやアルファベットが上昇した。
多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は続伸した。前日比14.57ポイント(0.23%)高の6144.15で終え、連日で最高値を更新した。