よくわからない!竜剣士の話
初めまして、たけねこと申します。
この記事では【竜剣士】というデッキタイプについて解説します。
初の記事投稿なため読みにくい点や、【竜剣士】を握って3ヶ月程度の新参者なため情報に抜けのある点、間違いなどあるかもしれませんがご了承いただけると幸いです。
【竜剣士】とは
【竜剣士】とは、《爆竜剣士イグニスターP》(以下爆イグP)を中心とし②のリクルート効果を《超天神龍オッドアイズ・レボリューションドラゴン》(以下オッレボ)などのカードを使って複数回使用して展開を伸ばしていくペンデュラムデッキです。
その展開力は極めて高く、展開系デッキの天敵である《増殖するG》を使用された場合でもLOによる勝利を現実的な確率で狙うことができます。
実績の面でも2024年12月のデュエリストカップでは自分含めて6名のプレイヤーが【竜剣士】を用いて上位100名以内に入っており、デッキパワーは折り紙付きです。
混ぜ物について
現在の【竜剣士】デッキは「竜剣士」というテーマのみならず、様々なペンデュラムテーマを取り込むのが主流となっています。そこで、まずは主な混ぜ物と強みについて解説させて頂きます。
超重武者
《超重神童ワカ-U4》《超重僧兵ビッグベン-K》《超重武者バイ-Q》《超重武者装留 イワトオシ》この4種のカードを混ぜたものです。大体の竜剣士デッキには混ざっており、混ぜ物の中では最も強力、必須と言ってもいいほどです。
その強みは端的に言えば「竜剣士」に不足する要素を一手に揃えてくれることです。主に採用される「竜剣士」モンスターは《竜剣士マスターP》《竜剣士ラスターP》《竜剣士マジェスティP》《竜剣士イグニスP》《竜剣士ダイナマイトP》の5種ですが、このうち《爆イグP》のシンクロ召喚に必要なチューナーモンスターは《ラスターP》のみ、またペンデュラム召喚に必要なペンデュラムスケールに関しても半数以上が5以上のいわゆる上スケールであり、下スケールとチューナーモンスターが不足しがちなのです。超重武者を採用すると《ワカ-U4》の1枚でそれら2つを揃えた上で《イワトオシ》を手札に加えることができます。そのため、ほぼ必須級の扱いをされています。
幻奏
《オスティナート》《幻奏の歌姫ルフラン》《幻奏の歌姫クープレ》《幻奏の音姫スペクタキュラー・バッハ》《幻奏協奏曲》の5種と人によっては《幻奏の音姫マイスタリン・シューベルト》を含めた6種のカードを主に採用する混ぜ物です。パワー面は上記の超重武者にも劣りませんが、採用しない構築も実績を出しています。
この混ぜ物の強みは端的に言えば1枚初動の増加にあります。
幻奏以前の【竜剣士】は2〜3枚初動で動くことが基本でしたが、幻奏型では《オスティナート》と《幻奏の歌姫ルフラン》の2種が1枚初動となります。
そのため、他のカードで妨害を踏み最後に《オスティナート》を発動して展開を行う、といったプレイも可能になっているわけです。
また、《ルフラン》は貴重な下スケールであり、《ワカ-U4》同様に自力でEXデッキからスケールに設置する効果を持っている点も重要なポイントです。
さらに、魔法カードを用いてしまうため超重武者との両立が難しいという欠点を《シューベルト》の効果や《SP:リトルナイト》で魔法カードを除外することで帳消しにすることができます。
EXデッキの枠を2枠消費する、という難点もありますがそれを考慮してもなおあまりあるパワーのある混ぜ物です。
マジェスペクター
《マジェスペクター・クロウ》《マジェスペクター・ウインド》《マジェスペクター・ラクーン》《マジェスペクター・ポーキュパイン》の4種のカードを主に採用する混ぜ物です。人によっては《マジェスペクター・ユニコーン》を採用する場合もあります。
また、《ラクーン》はほとんどの構築で採用されているためそれを除いた3〜4種が入っていてようやくマジェスペクター混ぜと言われることが多いです。
この混ぜ物の最大の強みは「竜剣士」ネームにアクセスできる点です。《マジェP》はルール上マジェスペクターカードとして扱うため、《ラクーン》でサーチできます。
そのため《ダイナマイトP》や《イグニスP》との組み合わせ初動になれる他、《ポーキュパイン》をサーチすることで1枚から《軌跡の魔術師(ビヨンド・ザ・ペンデュラム)》になることができ、動きの幅が広がります。
《クロウ》は《ウインド》を経由して4枚目以降の《ラクーン》になれる他、《ウインド》を手札に保持し続けることによって《マジェP》のss時効果への無効系誘発をかわすことができます。
さらに言えば、魔法使い族であるため【竜剣士】ミラーや【60GS】との対面において《魔法族の里》を相手に発動された場合でも盤面を切り返す助けとなります。
共通効果の対象・効果破壊耐性によって先攻の際は無効系の誘発の影響を受けず《軌跡の魔術師》などに繋げられる他、除去系の妨害にも強いため後攻では妨害を踏む手数として働いてくれるでしょう。
総じて、展開の起点となりつつ後攻では手数にもなる、幻奏や超重のような派手なパワーこそないものの優秀な混ぜ物と言えます。
他にも出張採用されるカードはありますが、主流なものはこれらなので基本的にはこれらの中からお好みで1〜2種ほどを混ぜてデッキを構築することが基本となるでしょう。
自分の構築
自分が2024年12月のデュエリストカップで使用した構築はこちらです。戦績データは残念ながらありません。
上の混ぜ物で言えば【超重マジェスペクター竜剣士】ということになります。
手札誘発は《G》を止めるための《灰流うらら》、とにかく粛声がキツかったので思いつきで入れた《マグナムート》の2種4枚と最低限の採用で、後手は手数で押し切る形になります。
その性質上対天盃を想定した先攻盤面を築く現環境では十分に回った相手を捲ることは困難で、基本的には相手の下振れや事故を刈り取る程度になります。
一方で先攻の場合、手札次第かつ誘発の内容次第にはなりますが2〜3誘発を貫通してそこそこの盤面を形成することも珍しくなく、非常に止まりにくいデッキです。
理想盤面
基本的にはこの盤面を目指すことになります。
妨害内容は以下の通りです。
EXリンク(実質リンク召喚不可)
《魔法族の里》(魔法発動不可)
《ファイアウォールドラゴン・シンギュラリティ》のバウンス(融合・S・Xが存在するため3枚バウンス)
《ファイアウォール・ドラゴン》の1枚バウンス
《トライゲートウィザード》の万能無効
《賜炎の咎姫》の1枚破壊
《スプライト・エルフ》で蘇生した《IP:マスカレーナ》の効果による《SP:リトルナイト》のL召喚
↑に伴って素材になり《シンギュラリティ》の効果で蘇生された《トライゲート》の万能無効
《エルフ》によって対象耐性のついた《No.41泥睡魔獣バグースカ》の強制守備表示化&守備表示モンスターの発動効果無効
【天盃龍】の使用する《禁じられた一滴》などによる捲りを拒否し、【ラビュリンス】などの罠型のデッキ相手でも《シンギュラリティ》の3枚バウンスとトライゲートの無効で強く出ることができます。
《バグースカ》を出せずモンスター効果を封じられなかった場合でも捲られる可能性は極めて低く、盤面の強度としては非常に固いと言えるでしょう。
展開面
あくまで個人の意見になるのですが、このデッキの場合展開ルートを詳細に覚える必要は少ないと思います。実際自分は自分の使ってる構築の基本のルートだけ覚えてあとは流れで回してます。
というのも【竜剣士】というデッキ、初動パターンが豊富な割には条件を満たしたらあとはほぼ同じ動き(《爆イグP》のリクルート効果を《オッレボ》で使い回し、《オッレボ》を《エレクトラム》他で使い回す)を行ってリンク値を稼ぐだけなのでルートごとに違いが発生しにくいのです。EXも使い果たすし……
そこで自分が回す上でざっくり想定してる展開ルートと意識しているポイントだけ軽くまとめておこうと思います。
展開例
《軌跡の魔術師》をL召喚し足りないカードをサーチ、P召喚に繋げる。
P召喚した素材を元に《爆イグP》《エレクトラム》を出し、《オッレボ》を手札に加える。
《爆イグP》とその効果で呼んだ「竜剣士」達を使って《咎姫》《レイジング》《ジーランティス》と繋ぎ、リンク値を稼ぎつつ《エレクトラム》を使い回す。《軌跡の魔術師》は素材に使わない。
《ジーランティス》をL召喚。
ここまでがどの型でもほぼ共通の展開で、ここから先が型(《トライゲート》型、《ファイアウォール》型、《ルクス》型など最終盤面の違い)によって多少分岐します。
まずは自分の使用した《トライゲート》型での展開を書きます。
《ジーランティス》で盤面をリセットし、《軌跡の魔術師》を使って《エルフ》をL召喚。場を開ける。
《爆イグP》や《レイジング》の効果を使いリンク値を稼いで《シンギュラリティ》L召喚。
《エレクトラム》と《爆イグP》で出したPモンスターを素材に《エクシード》L召喚。この時《爆イグP》は墓地に居るように。
《トライゲート》L召喚。
もう1体なんらかの手段で捻出し、《ファイアウォール》L召喚。《シンギュラリティ》効果で《トライゲート》蘇生。
(盤面にレベル4×2またはレベル4+墓地《バイQ》かつエルフ効果未使用の場合)《バグースカ》X召喚。
基本的に《オッレボ》の蘇生効果でリンク値を稼いでこのルートを辿りつつ、盤面を開けたい場合などに《ダイナスターP》や《マスカレーナ》を経由して盤面を整えていく流れになります。《里》は任意のタイミングでサーチしておきましょう。
《ファイアウォール》型、《ルクス》型の場合、概ね次のような流れになります。
(《ルクス》型の場合)《スプライト・スプリンド》をL召喚、《アモルファージ・ルクス》を墓地に送る。
《ジーランティス》で盤面リセット、《ファイアウォールドラゴン》L召喚、《エクシード》L召喚。この際、《ファイアウォール》が2体と相互リンクするように配置する。
(《ルクス》型の場合)《エクシード》で回収した《オッレボ》効果で《ルクス》サーチ。
《ファイアウォール》効果で《オッレボ》または任意のカードと《エレクトラム》回収。
《爆イグP》効果などでP2体を用意しつつ《シンギュラリティ》L召喚。《エレクトラム》を再度L召喚し《アストログラフ・マジシャン》回収。
《エルフ》L召喚、《SP:リトルナイト》L召喚。《シンギュラリティ》効果で《ファイアウォール》蘇生。
《トライゲート》型同様の条件で《バグースカ》X召喚。(《ルクス》型の場合《エルフ》または《エクシード》で《ルクス》を蘇生しておく)
《ファイアウォール》型と《ルクス》型は《ファイアウォール》での《エレクトラム》の回収と再展開がルートに含まれる都合少し回す難易度が高いと言えるでしょう。
展開のポイント
展開する上で意識しているポイントは、以下のような感じです。
星4チューナーと星4非チューナーを揃える
ラグ読みをちゃんと行う
《ラスターP》、《マスターP》を早めに消費する
《軌跡の魔術師》のサーチ優先度
1.に関しては基本的なことと思うかもしれませんが、《ドロバ》を貰う可能性を考えるとたまに気をつける必要があります。例えば《ラクーン》《ラクーン》《バイQ》《ワカU4》《うらら》のような手札の場合、《バイQ》のサーチ効果や《ワカU4》で置いた《ベンK》のサーチ効果から入ると《ドロバ》を受けた時に星4非チューナーが手札・EXに居ない上サーチも封じられるという苦しい状態になってしまいます。
《ラクーン》で最初にサーチをすれば《ドロバ》を受けても《爆イグP》のシンクロ召喚に問題なく繋げられる上もし《うらら》などで止められても《軌跡の魔術師》でリカバリー可能なので致命傷にはなり得ません。
元々【竜剣士】は《ドロバ》に対してはかなり強く出られるデッキなので、だからこそ《ドロバ》を受けても止まってしまわないようにするのは地味ながら大事だと思います。
2.に関しては【竜剣士】に限ったことではありませんが、MDでは相手のラグからある程度誘発の内容を推察することができます。
【竜剣士】はほとんどの誘発を貫通できるとはいえ、《ニビル》や《D.D.クロウ》など1発で致命傷になり得る誘発も少なからず存在しています。そこでラグ読みを行うことによってそれらをケアした展開に切り替えることができるわけです。
例えばP召喚前に《マジェP》を特殊召喚したとして、このタイミングでフィールド魔法のサーチ効果を起動するのではなく適当にL素材としてEXに送った後、P召喚時に使用することによって《ニビル》のラグを検知することができます。《ニビル》が見えたらVVフィールド魔法をサーチすることによって《オッレボ》を手札に握っており、《爆イグP》が墓地にいる状況下であれば《ニビル》貫通展開が可能となります。
また、《イワトオシ》や《バイQ》が墓地に行ったタイミングでラグを検知し、《D.D.クロウ》の可能性が高い場合、《軌跡の魔術師》や《エレクトラム》、《エクシード》を用いて《天空の魔術師》を場に出力すればケアが可能になります。
このように、致命的な誘発も手札次第ではケアすることができるのでラグ読みはしっかりした方がいいです。
3.に関しては、単純にプレイミスを行わない工夫です。
《ラスターP》は「竜剣士」系モンスター以外のF・S・X素材にできない制約を、《マスターP》は通常モンスターのため《シンギュラリティ》や《軌跡の魔術師》などの素材にできないという縛りがあります。
数戦行う程度なら間違えないとしてもランクマッチやDCなど、膨大な数のデュエルを行う場合うっかりミスを行い、それで勝ちを逃す可能性は少なからずあるためその可能性を減らすよう普段から工夫して癖をつけておくのが良いと思います。
4.に関してですが、私は《軌跡の魔術師》のサーチ優先度は次のようにしていました。
展開に足りないカード(チューナーor非チューナー、Pモンスターが不足する場合《ラクーン》)
《EM天空の魔術師》
《オッレボ》
他
《EM天空の魔術師》を《オッレボ》より優先してサーチする理由はズバリ《アストログラフ・マジシャン》は展開に必須ではないからです。
《軌跡の魔術師》で《オッレボ》をサーチした場合、《エレクトラム》でEXに加えるカードは《アストログラフ・マジシャン》になるわけですが、当然《アストログラフ・マジシャン》を展開に絡められると展開はより伸びるとはいえ絡められなくても上の理想盤面から《バグースカ》を抜いたぐらいの盤面は作れます。そしてそれを捲られる可能性はかなり低いです。
なので上振れを狙うよりは万に一つ相手が誘発を隠していて、それが致命傷となる《D.D.クロウ》などである可能性を潰しておくためにも《EM天空の魔術師》でモンスター効果を封じておきたいわけです。
もっとも、《ニビル》対策を最優先に考えるのであれば上で述べたように《オッレボ》をサーチするべきなのでここは環境に合わせて柔軟に変更していいと思います。
誘発受けと当てどころ
前述のように、誘発の1枚や2枚では止まらないことの方が多い【竜剣士】ですが、ではどこに打てば苦しくなりやすいのでしょうか。また、逆に【竜剣士】側はどうすれば貫通できるのかについて、主流な誘発+αを軽く触れておきたいと思います。
ここでの紹介は幻奏出張不採用の自分の身から見てのものなので幻奏出張に対しての当てどころは異なるかもしれません、ご了承下さい。
灰流うらら
【竜剣士】側から見ると基本効き目の薄いカードです。4チューナー+P4非チューナーが揃えば《爆イグP》のS召喚に繋がり、《軌跡の魔術師》や《エレクトラム》にも繋げられる以上、下級やPスケールのサーチ効果に当てて止まる可能性は決して高くないと言えます。
しかしながら動けなくなる、動きにくくなる場合というのも少なからず存在します。対面から見て分かりやすい止めるポイントは主に以下の4つです。
「竜剣士」を用いた初動の場合
VVフィールド魔法などを用いて無理やり《軌跡の魔術師》に繋いだ場合
P召喚前に《マジェスペクター・ウインド》を使用した場合
Gツッパ中の《EM天空の魔術師》の効果に対して使用する場合
1.に関しては《ラスターP》+《イグニスP》や《マジェP》+《イグニスP》、《マジェP》+《ダイナマイトP》など、竜剣士2種の初動で《イグニスP》や《マジェP》の効果を使用してきた場合のことを指します。
これは単純に強力な出張採用カードである《オスティナート》や《ワカU4》を所持していないと考えられるため、妨害を受けるとそのまま沈黙する可能性が比較的高いです。
一部初動を除いてP召喚で貫通される可能性もありますが、《軌跡の魔術師》を使用不可にするなど一定の役割は果たしていると言えます。
2.の場合は、単純にPスケールが揃わない可能性が高いからです。
VVフィールド魔法を用いて《軌跡の魔術師》を展開する場合、単純計算で手札を3枚以上消費しての展開になるためPスケールが上スケールに偏りがちな【竜剣士】では止められるとP召喚に繋ぐことのできないパターンが多いです。
もちろん他に誘発による妨害を受けて手札が残り1枚であれば間違いなく止まると言えるでしょう。
3.に関しては頭数が減少するためです。
《マジェスペクター・ウインド》のリクルート効果はコストとして指定のモンスターをリリースする必要があるため、大抵の場合召喚権を消費しての展開になるマジェスペクター展開でここを止められると《軌跡の魔術師》のL召喚にほぼ繋げられなくなります。
4.に関してはLOに行きにくくなるためです。
【天盃龍】のような誘発の多いデッキの多い昨今、モンスター効果を封じない状態でLOを狙うことには多大なリスクが発生します。展開型の多い環境であれば《ニビル》が降ってくる可能性もあるし、《爆イグP》を《D.D.クロウ》で除外される可能性もあります。となるとLO狙いではなく《里》+《バグースカ》のような妥協盤面で盤面を返す可能性が高く、その場合《無限泡影》や《SP:リトルナイト》などで盤面を返すことができます。
【竜剣士】側の対策としては、貫通できる手札なら順番に叩きつけていけば貫通できるしできない時は他に打つ手がないということなのであまり書くこともありません。
増殖するG
【竜剣士】は最短4回の特殊召喚で全ての誘発を封じることができるため、40枚代のデッキの場合他に誘発を握っていなければLOまで持っていかれます。
逆に言えば、《ヴェーラー》、《泡》、《うらら》などの他の手札誘発と重ね引きしている場合そこそこ引きながら止められる可能性が高いです。4回の間に誘発を引けた場合も同様です。
というわけで基本最初のSSに合わせて即撃ちが安定するでしょう。引いてきた誘発は《軌跡の魔術師》や《エレクトラム》に撃ち《EM天空の魔術師》に触れさせないようにしつつ、素引きに備えてもう一枚あると安心です。
【竜剣士】側としてはここでもラグ読みが必要になってきます。基本的には最速で《軌跡の魔術師》に向かって《EM天空の魔術師》をサーチ&P召喚してモンスター効果の封殺からのLOを狙いましょう。《EM天空の魔術師》に対する《うらら》は対策不可能とはいえ、無効系の誘発は《エルフ》やVVフィールド魔法で対策が可能です。無効系っぽいラグを感じたら《エルフ》を出したり《爆イグP》の効果で《マジェP》を呼んでVVフィールド魔法のサーチを行ったりしましょう。
《EM天空の魔術師》、もしくはそのサーチが止められた場合《里》+《バグースカ》を狙いましょう。《軌跡の魔術師》+マジェP含むレベル4×2で成立するので、こちらも最短4回のSSで成立可能です。ただし、相手の投げてくる誘発が少ないだとか、ハンドがすごく強くてLOを通せる可能性が高い場合にはLOを狙ってもいいでしょう。
原始生命態ニビル
展開系の天敵です……が、特定の手札、場の状況下では対策が可能です。
具体的には《オッレボ》+VVフィールド魔法or効果未使用の《ダイナマイトP》と「竜剣士」Pスケール+《爆イグP》が条件です。
ややこしいのでざっくり言えば、Pスケールを魔法効果で空けて《オッレボ》で《爆イグP》を蘇生できる、という状況下ではニビルを貫通して展開が可能です。
《召命の神弓アポロウーサ》によるニビルケアを避けるため、大抵の場合【竜剣士】がニビルを受けるのはP召喚直後のモンスターが5〜6体並んだタイミングのことが多いです。ここで撃たれると確かに痛手ではあるのですが、条件が整っている場合PスケールSS→《オッレボ》で《爆イグP》蘇生、「竜剣士」リクルート、《エレクトラム》L召喚……と繋いでいくことが実質的な損失はリンク値-2程度に収まると思います。また、幻奏出張型に限り《オスティナート》からP召喚前に《アポロウーサ》をL召喚してケアできるそうです。あんまり使ってないから詳しくはないのですが。
P召喚後も《ニビル》を隠していそうな場合、先に《アポロウーサ》をL召喚して蓋をしておきましょう。その後《EM天空の魔術師》で封じることができればなお良いです。
ここまでまるで効かないかのように書いてきましたが、条件を満たせていない場合はケアはかなり難しいので撃つ側に回った場合P召喚後、マジェPが居ればサーチを見た後即撃ちで問題ないと思います。
D.D.クロウ
《爆イグP》を一度も墓地に落とさず《EM天空の魔術師》を出し、効果を起動しましょう。他にケアする手段はそれこそ《アポロウーサ》ぐらいです。
《爆イグP》を除外されてしまうとほとんどの場合展開を行うことが困難となるため、せいぜい《アポロウーサ》、《咎姫》、《バグースカ》などからいくつかを構えるぐらいしか行えないでしょう。
ですので、明らかに《D.D.クロウ》なラグを検知したら《エクシード》や《エレクトラム》などを駆使してでも《天空の魔術師》を出力しましょう。
《D.D.クロウ》を撃つ側の場合、《爆イグP》に撃つのは絶対としてそれが《天空の魔術師》によって叶わないならば《バイQ》などに対して撃つのが良いでしょう。《バイQ》は《エルフ》の蘇生でリンク値を伸ばしたり《バグースカ》の素材になったりと小回りが効くので、少し困ります。
屋敷わらし
《咎姫》の《エレクトラム》蘇生効果に対して使用しましょう。蘇生できないと《オッレボ》の使いまわせる回数が少なくとも2回は減少するため、展開がだいぶ伸びなくなります。間違っても《オッレボ》の蘇生効果に使用してはいけません、名称ターン1どころかターン1すらないのでただ手札を失うだけになります。
撃たれた側としては苦しいものの《ジーランティス》などを使えばリンク値12ぐらいまでは伸ばせるため、そこそこの妨害盤面は作れるかと思います。
ドロール&ロックバード
《里》のサーチが封じられ、《アストログラフ》で展開を伸ばせなくなります。
逆に言えばそれだけなので、上で述べたように《アストログラフ》抜きでも展開できる【竜剣士】にとっては効き目は薄いと言って良いでしょう。投げる意味がないとまでは言いませんが。
もっとも、同様に上で述べたように《ドロバ》で止まる手札も場合によっては存在するため初動段階でのケアは怠らないようにしましょう。
無効系誘発(エフェクト・ヴェーラー、無限泡影)
Pモンスターが他に場にいない時の《エレクトラム》や《軌跡の魔術師》、《咎姫》、《ジーランティス》、《マジェP》、《ルフラン》、《バッハ》あたりが候補になるでしょう。いずれも初動(《爆イグP》+《オッレボ》を揃える動き)に関わるものとその使い回しに関わるカード、あと《里》です。
候補が多く説明しきれないですが、状況に応じて撃ち分けると良いと思います。
【竜剣士】側としては《エルフ》や《マジェP》の手札効果などである程度ケアはできる他、《エレクトラム》に関しては他にPモンスター2体+Pカード1枚があれば《爆イグP》のバウンス効果で《エレクトラム》バウンスから再展開を行って貫通可能です。
おわりに
ここまで長々と書き連ねてきましたが結局のところ使いこなすには回して回して回して、使い慣れるのが1番だと思います。
回すのが1番カードに対する理解も深まる上、展開ルートを覚えられることにもなるからです。実際自分は展開ルートは回数をこなして掴んだし今でも割と雰囲気で回しているのでまだあまり使っていない《ファイアウォール》型や《ルクス》型、【幻奏】出張の使い方に関しては怪しい部分が多いです。そんな身でも銀アイコン取れるぐらいには【竜剣士】というデッキのパワーは凄まじいものがあると思います。
【竜剣士】は奥が深く、まだ自分もよくわかっていない部分が多いですがこの記事が【竜剣士】を新しく使い始めようとしている人に少しでも役に立てば幸いです。