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香港から見るこの世界【2】日本の状況と未来についての考察
日本の状況と未来についての考察
先日テレビを見ていると、日本は昨年はついに韓国に一人あたりのGDPを抜かれたらしい。
さらに衝撃的だったのは、テロップの表の中で一人あたりの生産効率性で日本はOECD加盟国38カ国中32位。 1位のアメリカは1608万円、32位の日本は877万円とのこと。そしてその番組自体、いかにも「日本はダメですよー。」見たいな旗色で進んでいた。私は別に経済評論をしたいわけではない。ただよく考えてみると、これは円安によるものだ。もちろん日本は急速に少子高齢化しているし、国のもうけを増え続ける働かない高齢者を含んで総数で割るのだから、あらゆる指標はじり貧になるのは明らかだ。それでも日本は非常にレベルの高いものを作っているし、日本人はその能力がある。日本人は全然悪くない。海外におり、子供とその周りのレベルを見ても、やっぱり日本人は優秀だと実感することは多々ある。2024年に発表された実効為替レートを見て、これでピンときた。何と1996年からアップダウンはありながら一貫して下がり始め、昨年11月時点で何と70円台だった。
「いやいやちょっと待てくれよ。今円は1ドル156円をうろうろしてるんやで。為替の影響で実質的な価値の半分以下の価格になってしまうなんて、こんな不公平な事はないだろ。」と突っ込みたくもなる。というか日本人は、ここをみんな怪しいと思わないといけないと思う。何故こんなに差があるの?って。でも分かっている人は分かっている。
その怪しさの裏を、また次回からのNoteで考察して行こうと思う。
ちなみに、国をまたいでのビジネスで一番影響を受けるのは「為替」だ。値段やコストの交渉のテーブルでいくら数十円、数百円の攻防を勝ち抜いても、為替が一気に数円動いただけで、その交渉に掛けた時間と労力が一気に吹き飛ぶ。そんな経験をどれだけしてきたことか。
実は昨年末に休暇でタイのプーケットに行ったのだが、その時、現地のタクシードライバーと長々と話をする時間があった。彼は言っていた。「日本の製品は素晴らしい。家のものは何でも日本のブランドのものだ」と。彼の運転する車も日本車だった。そしてなんと彼は自分の息子に、「ジャーパン」と名付けたらしい。こんなに尊敬されている日本なのに、なぜここまで苦しまないといけないのか。
だが2025年。これからガラッとひっくり返る可能性を感じる。最大のポイントはトランプだ。私はトランプに関しては、別に悪党だとも救世主だとも思ってない。ただ大きな世界シナリオで一定の役割を担って大統領になったのは間違いない。そのアメリカと日本、そして日本と香港の微妙な立ち位置など、これから考察を積んでいきたいと思う。