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負けるたびに昇進する奇跡の人、ラピン将軍

お疲れ様でございます!!
さて本日も解説の方を始めていくとしましょうか。

今回紹介をする人はロシア軍の将軍である、ラピン君のことです。
私はこの人って、ロシア軍将官の中で最も謎が残る将官なんですよね。

ロシア軍には様々な将官がいます。
優秀な人、無能な人、欲深い人、大人しい人、存在が薄い人・・・
様々な人がいる中で、この人は最も特殊な人だと思うのです。

では今回は、この謎の男に迫っていきたいと思います。

若きラピン君

まずは簡単ながら彼の経歴について・・・

1964年生まれ。81年からカザン化学大学に入学。翌年からソ連軍に入隊。
その後は戦車部隊に移動をし、2009年にロシア軍参謀本部軍事アカデミーを卒業。ここから彼の出世コースが始まります。
2017年に、ロシア軍中央軍管区司令官に就任。
シリア内戦介入など、一応実戦経験はあったみたいですね。

ウクライナ戦争開始

ウクライナ戦争開始から、この中央軍管区を指揮してウクライナを攻撃しています。
この時このラピンの功績が評価されて、ロシア英雄の勲章を授与されていますね(何の功績があったんだ?)
ちなみに今回の話とは関係はないのですが、このラピン君の息子も、この戦争に参加をしていましたが、見事に作戦を失敗しています。
なのに勲章をもらっていますね・・・しかもラピン君が与えています。

色々疑問は残りますが、まあここまでは順調に軍歴を残しています。ですが転機となったのがウクライナ軍によるハルキウ反攻作戦からです・・・

ハルキウ奪還作戦

2022年から始まったウクライナ軍の反攻作戦。凄まじい電撃戦を展開をし、作戦は大成功となったのですが、この時この方面のロシア軍司令官の一人がラピン君でした。

ロシア軍は完全に不意を突かれたとはいえ、そのやられっぷりは歴史に残るような出来事でした・・・

「戦車や装甲車は置いて逃げたが、洗濯機はちゃんと持って逃げる!!」
ロシア軍を表した逃げっぷりですが、まあ本当に酷かったですよ。

第二次リマンの戦い

10月より始まったリマン奪還作戦。
この時ロシア軍には死守命令が出ていたとされていますが、しかしこの時点で士気は相当低かったみたいです。
さらに包囲をされてしまっているので、もう上がる要素がないですな。
そしてこの時の司令官こそがラピン君でした。

「逃げるロシア兵は殺せ!」
そんな命令を出したとのことですが、自分はしっかりと逃げてしまっています。
とんでもない失態を犯してしまったラピン君・・・当然ロシア国内からもかなりの批判が出ます。

反ラピンの二人

その中でも特にラピン君を批判していた二人がこちら。
ワグナーグループのプリゴジンと、チェチェンのカディロフです。
特にカディロフの怒りはすさまじく、
「ラピンのアホを一等兵に降格させて、機関銃を持たせて裸足で突撃させろ!そして血で恥を拭い去れ!」
との素晴らしい提案をします。
これにはクレムリンから注意をされたみたいですが、まあ気持ちは分かりますよ・・・

この後ラピン君は中央軍管区司令官を解任。
大失態をしてしまったために、このまま軍を去るように思えましたが・・・

陸軍参謀総長に就任!

しかしなぜかその後すぐに、陸軍参謀総長に就任をします。
何でこの人、大失態をしたのにも関わらず、また戻ってこれたのでしょうか?
なんとも謎ですが、しかしその後、彼の活躍をする出来事が起きます。

ロシア領に対して攻撃をする自由ロシア軍とロシア義勇軍

2023年5月に、自由ロシア軍とロシア義勇軍の合同部隊が、なんとロシア領に進軍して、攻撃を始めたのです。
これはロシアはかなりショックを受けたでしょうね。
「この戦争は一方的な戦争ではない」
とのことをはっきりと理解と理解したと思います。

勇敢に指揮を執るラピン君

そしてこの部隊を迎え討ったのが、このラピン君だったのです。
彼は拳銃を握り、そして自ら前線に出向き、部隊の指揮を執っていました。
どっからどう見てもPVのような感じのする動画を撮影していましたが、しかしこれで彼の名は再び評価をされたみたいです・・・ロシアってバカなのか?
って言うかこのラピン君が着いた時は、もう敵はいなかったのですけどね・・・

またまた出世

このPVの功績が認められたのかは知りませんが、その後ロシア軍の統一グループ(ウクライナ方面のロシア軍)の副司令官に就任。
さらに2024年3月には、新設されたレーニングラード軍管区の司令官に就任します。

これが彼の経歴になりますが、やはり一番疑問なのは、何故この男は更迭されなかったのでしょうか?
彼は派閥的にはショイグ・ゲラシモフ派閥となり、ロシア軍内部では主流派になるので、いかなる失敗をしても助かるとのことを言う人もいますが、実際にはそうでもありません。

やらかし男其の弐

ラピン君同様に、大失態をしてしまった将官に、ルスタム・ムラドフと言う男がいました。
彼もまたショイグ派にも関わらず、彼はその責任を問われてそのまま消えてしまいましたからね。
ラピン君とは偉い違いです・・・

用無しのおっさん

さらには、ショイグは既に解任をされてしまいました。
それと同時にショイグやゲラシモフに近かった軍人たちも、かなり逮捕をされてしまっています。
っとなると、あのラピン君などはすぐに逮捕をされそうなのですが、今のところは無事に生きています。

謎が謎を呼ぶ男・・・

最後にこのラピン君について、なんとも気になる情報があります。
2022年の大失態時に、ロシア軍内部から彼を批判する声が出ていたのですが、その際に。
「オヤジの七光りで将軍になっただけ・・・」
とのことを言われていました。
しかしラピン君の父親って、ただの労働者だったみたいですけどね・・・

実はその父はかなりの大物労働者だったのか?
実は大物の隠し子だったのか?
それともオヤジってのは、誰か大物のことを指していたのか?
その兵士の勘違いだったのか?

謎の男ラピン・・・彼はこの後どうなるのでしょうか?ロシア軍最高司令官になるのか?あるいは普通に逮捕をされるのか?
非常に気になるところです。

以上が今回の解説でした。
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