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【無料】アメリカ遠征手記・シアトルドリーム

週刊男色ディーノです。
今週はどうしても自分のことになってしまいますかね。
アメリカに行ってきましたので。
最近はプロレス界に起こったことを書く感じになってなくてすみません。
いや、謝ることではないんですけども。

というわけで、アメリカ行ってきた手記をここで書こうと思います。
私の日記なんざ売り物にはならないので基本は無料です。

でも、大会の日で掘り下げた記事は申し訳ないですが有料とさせていただきます。
ちなみに、起こったことに関しては無料、私が思ったことに関しては有料という棲み分けです。
私が、というよりDDTという存在や見え方に対して、けっこう発見のあったアメリカ遠征でしたので、自分で言うのもなんですが興味深い記事になると思います。
まだ書いてないけど。

そんな感じで、日記に入ります。


11/8(現地も11/8)
成田空港は、混雑していた。
インバウンドの外国人ばっかり。
カードでほとんどの買い物はできるはずだが、一応現金も持っておこうと両替してみる。
すると、500ドルが77000円を超えることに。
日本の円安具合に引く。

飛行機では、ラッキーなことに隣に誰もいない席を引き当てる。
心置きなく眠れる。
そう思っていつも家でやっているように眠くなるまでゲイムをやっていたら、アメリカに着いた。
機内食が2回出てきたあたりで「これはもしや」とは思っていたが、まさか最後まで眠くならないとは思わなんだ。
まずい。
たぶん緊張している。

そして、事件が起こる。

入国審査で別室に連れていかれた。
たぶん「何しに来た?」みたいな質問に対して
「レスリング」とだけ答えていただけなのに。
ちょっとこっち来い、と身振りで示され、パスポートとスマホを没収された。
こ、これは。
まさかのブタ箱?
前に菊タロー先輩から獄中の様子を聞いていただけに、不安がよぎる。

別室はちょっと広い診療所の受付みたいなところだった。
誰もいない。
こんだけ大量の入国者の中で、連行されたのは私だけのようだ。
カウンターの中には目つきの鋭い、いかつい外国人が2人。
しきりに質問を投げかけてくるが、全然何を言っているかわからない。

また「何しに来た?」的な事を聞かれた気がしたので
「レスリング」と答える。
2人の職員の間でWWE?的なワードが飛び交ったが、さすがに「That`s right!」とは言えなかった。
この時はまだ一人にさせられて寂しい気持ちしかなかったし、別に悪いことは何もしてないので調子に乗っていた自分がいた。
今思えば、この時私が発した一言が若干事態を悪化させたのかもしれない。

「Japanese Asshole Fighter」

これを書いている今だったら、なんであんなこと言ったんだろうと思える。
Gay styleだと余計な誤解されそうだし。
しかし、その時は説明しようと必死だったのだ。
なんか調べようと検索してるような雰囲気あったし。

2人の反応はまさに「?」だった。
通じたのか通じなかったのかすらわからない。
なんかごめん。

それから、一人がどこかに電話しはじめた。
そこから待つこと10分くらい。
日本人らしき女性がやってきた。

ここからは多少の確認時間は必要だったがスムーズだった。
さすがにもう自分がアナルファイターだとは言わなかったが。

こうしてなんとか解放された。
そして、私の開放を待っていてくれた渡米メンバーの何人かが拍手で私を迎えてくれた。なんの拍手?
たぶん、誕生日あたりだろう。
昨日までの私はもう捕まった。
今ここにいるのはアメリカで生まれ変わった私だ。
誕生日おめでとう私。ありがとう私。

というわけで初日のしょっぱなから幸先の悪いスタートを切ったわけだが、現地時間の昼過ぎにはホテルに着く。
その名も「パイナップルホテル」といういささか浮かれた名前のホテルだったが、ケツ論から言うといいホテルだった気がする。
部屋も広いし、コンセントいっぱいあるし。

とはいえ、こちとら寝てない上に謎の疲労感が残っている。
夕方には会社の偉い人に飯をおごってもらおうと約束を取りつけ、私はひとまず寝ることにした。

…が。

眠れない。
軽くウトウトまではするのだが、深い眠りまではたどり着けない感じ。
それが3時間続く。
とりあえずちょっと早く起きて、近くのスーパーに行ってみた。
とても大きくてきれいなスーパー。
何でも揃いそうなこのスーパーで、ひとまずハクのおもちゃを買った。
アメリカの魔物がそうさせたのか、
まだ頭が入管ズハイでラリっていたのか。
なぜ初日に、しかも飲み物を含め他に何も買わなかったのかは私にもわからない。

そして夕飯。
予定通り、偉い人におごってもらった。
イエメン料理という、あまりピンとこないジャンルの食事だったが、
思いのほか美味しかった。

部屋に帰って眠ろうとする。
しかし、熟睡できない。
眠っては起き、を繰り返すこと数時間。
いっそ失神するまでゲイムをしようと思ってゲイムを始めると、気づけば朝9:00を迎えていた。
眠いはずなのに目が冴えて仕方がない。
人は、こういう時に良くない薬に手を出すのかもしれない、とちょっと思った。


11月9日(現地時間)

もう眠ることは諦め、MAOさんたちとともに試合会場に。
昼から東京女子の大会、夜がDDTの大会だったため、先に行って東京女子の大会を見た。

私、そういえばnoteでは東京女子について書いたことなかったね。
これを機に書いてみる。有料で。
一言で言うとすれば、東京女子好きな人もちゃんと誇りに思っていいっていう内容です。
で、入れ替え一時間でDDT。
とはいえ、現地の選手が半分くらいはいただろうか。
だからこそ私がやるべきことは明確で。
直近の記事でも書いたけど、

「DDTが世界一バカバカしい団体だ」ということを体現することである。

そして、それはおおむね達成できたんじゃないかと自負するところだ。
対戦相手は現地のゲイレスラー、ランディ・マイヤーズ。
申し訳ないけど私は彼を存じてなく、ゲイレスラーであることもよくわかってなかったという。
ただ、入場がやたら長かったけど盛り上がっていたのでそういうタイプなのだろう。
私が入場している途中にフォールされて試合前にアイアンマンが彼に移動。
試合はヨシヒコが乱入してくれて何とか勝利。
でも試合後にヨシヒコが私を絞め落とし、結局アイアンマンはヨシヒコに移動。
結果的にはそのまま今に至るわけだが。
ベルト云々で考えると結局私は2度負けているので、なんか勝った気はしないけれども
それでもヨシヒコでアホほど盛り上がってたので良かったといえば良かったのだろう。

その他、竹下さんと木下さんのシングルマッチは、大阪の学生時代に紡いできた縁が異国の地で実を結ぶ、というけっこうノスタルジックな戦いが行われた。
たぶん、あの瞬間リング上の2人にしかわからない時間が流れていたんだと思う。
それとは別に試合としても超盛り上がってもいたけども。

佐々木さんは佐々木さんで、なんだかベビーフェイスになっていた。

翔太さんはリング内外でポジションを掴みに行く力が以前に増して上がっていた。
実際、次の日にブライアン・キースとのシングルマッチを行うことになったし。
これはとても重要な力だと思う。

夢虹さんに関して、2日目のvsTAKESHITA戦とともにまた別で記事にしたいと思う。
それくらい夢虹さんの思い入れが半端じゃなかった。
そして、それが海外で爆発した。

そしてMAOさん。
海外でMAOさんを見ることで、MAOさんの見えてるものが少しだけわかった気がする。
それも夢虹さんと同じ記事に書こうかな。

最終的にメインで山下さんがユニバーサルのベルトを獲ったのだけれど。
ベルトを獲ったこともそうなんだけど、それよりもメインをしかもMAOベイリ-との3WAYで一歩も引かず自分を表現できていた事が凄かった。
この試合を見た人は、山下がベルトを獲ったことに文句なんてつけられないはず。
立派なチャンピオンだよ山下は。
次の日ベルト落とすんだけれども。

各人の試合の一言感想はそんな感じ。

盛り上がったかどうかで言うと、恐ろしいくらい盛り上がったと言っておく。

大会後の売店は、なかなかの負け戦だったけどな。

大会後はある程度のみんなで食事。
とはいえ大会終了が23時くらいだったため、かろうじてやっていた唐揚げ屋で。
唐揚げのはずが、ほぼヤンニョムチキンだったのはアメリカでは珍しいことではないのだろう。
親子丼を頼んだのだが、おそらくタイ米で炊かれていたためパサパサが過ぎた。
今回も会社の偉い人におごってもらったけども、そろそろアメリカ滞在中全部おごってもらうつもりなのがバレて若干険悪ムードに。
ちなみに、アメリカ滞在2日目にして使ったお金はハクのお土産代とペットボトルのケバい飲み物1本分のみ。


11月10日(現地時間)

実は、この日も眠れなかった。
どうやら私は海外で適応する能力がないらしい。
もしこの年齢にして海外で売れてしまったらどうしよう。
上手く生活していける自信がない。
ついでに言うと、この日の朝行ったスーパーで美味しそうなポキ(魚料理)の量り売りを見つけたけれどもどうやって買えばいいかわかんなかったので店員に聞きもせず諦めたあたり、好奇心よりもコミュニケーション能力不足の方が勝っているようだ。
まかり間違って売れたら困るので「今日の試合でのケツは控えめにしとこう」と心に誓う。

この日、同じ会場での大会は1興行のみ。
DEFY、東京女子、DDTの合同興行。

今大会も、ヤバいほど盛り上がっていた。

私の試合は、昨日の対戦相手のランディと組んで、相手は佐々木&木下。
私は感じていた。
木下くんは、こちら側の人間だと。
案の定、試合中に木下くんの性癖が解放され、試合は3vs1の様相に。
私のケツ、ヨシヒコのケツ、ランディーのケツ、木下くんのケツが入り乱れノーコンテストに。
ただ、これはただの実感なので真偽は定かではないが、タイツを下した際にいつもより風通しが良かった気がしたので、ひょっとしたら控えめになってなかったかもしれない。

とはいえこの日は4人ケツ出してたわけで、そういう意味では私単体では全体の4分の1に過ぎないから控えめと言っても差し支えないとは思う。

この大会から私的に特筆すべき点を抜き出すとすれば、

・竹下vs夢虹
・メインのMAOベイリーvsSINNER&SAINT

だろうか。
簡単に言えば、夢虹が見つかったかもしれないってこと、メインの試合はたぶんタッグ戦では世界有数のクオリティだったってこと。
これらもまとめて有料記事に記そうと思う。
もっと簡単に言えば、超良かった。

とまあ、私目線ではこんな感じの一日だった。

で、問題は試合後。
この日の大会終了時間は20:00くらい。
とうぜん偉い人におごってもらおうと思っていたのだが。
ついにやってきてしまった。
体調不良が。
おそらく、試合が終わって張りつめていた糸が切れたのだろう。
身体が重くて仕方がない。
ホテルの部屋に着くや否や、ベッドで失神してしまった。
そして気づけばホテルの出発時間30分前。
アラームをセットしといて良かった。
これが無ければ今頃私は飛行機に乗り遅れてアメリカに取り残され、
コミュニケーションが取れないまま食べ物も買えず
最終的には数か月後に不法滞在者としてブタ箱にブチ込まれていただろう。
ありがとう目覚まし機能。


というわけで、
ブタ箱未遂から始まりまあまあ体調面で苦労してしまった4日間でした。
ただ、試合としてはちゃんと「バカバカしいDDT」を見せつけたと思います。

ついでに言うと、帰りの飛行機は隣りの席がゴツい外国人で窓際でした。
寝にくいのはまあいいとしても、おなかの調子も悪いので何回かトイレに行ったところ最終的に隣の人に

「Not again」

って言われて意味わかんなかったのですが、帰国後すぐにスマホで調べたところ

「またかよ」

って意味だって事を知りました。
勉強になるなあ!

そんなアメリカ遠征でした。

でも、また行きたいと思ってしまう不思議。
やっぱプロレスラー的には新たな視点が生まれるからね。
そんな感じで思いのほか大作になってしまった今週の週刊男色ディーノでした。

これから有料記事も書きますので是非読んでみてください!

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