退団者が多く出る時って何が起こっているのだろう

どうも。社会派です。
月曜日週の始めという事で、プロレス界で気になったことに対する意見を書いていくという「週刊男色ディーノ」です。
…と思いきや先ほど、坂口征夫選手、征夫ちゃんが引退を発表しました。
これは、ついでに書ける話ではないので今は書かないでおきます。

いや、ちょっとだけ書くと、またしてもDDTは大切なキーパーソンを失うことになったんだな、と。
商品・選手としての征夫ちゃん、というよりも人間としての征夫ちゃんがここでいなくなるのはとても大きい。
選手としてであれば、代わりはいなきゃいけないんですよ。
もちろん、人間なんで同じ選手なんていない。
ただ、興行会社としては一人の選手を失ったとしても、ショーを続けなきゃいけない。
その意味で、代わりはいなきゃいけないんです。
ただ、そうじゃないところで征夫ちゃんは代わりが利かない。
なぜなら、征夫ちゃんはDDTの懐刀だったから。
ここで言う懐刀とは、殺傷能力だけを意味するわけではなく。
これを持っているから持てる自信と安心があるって意味。
奇しくも会見で高木三四郎が言っていた「選手間の精神的支柱」、まさにこれ。
この部分はたぶんファンにもわからない部分で、でも組織には必ず必要となる…
…うん、やっぱちょっとだけにならないんでこの辺にしとく。
ただ、「自分の武器を持つ」という事は、プロレスにおいては特にその武器の攻撃力以上の効果があるって話はいつかしてもいいかもしれない。

というわけで、退団者が多く出る時の団体の感じについて私の意見を述べようと思います。
他団体のことだけでなくDDTについても。
今回は尖った意見ではなく一般論の確認をする感じでしょうか。

---------------
全日本プロレスが今、退団者が多く出ていることで話題になっています。
私は部外者なので全く分かりませんが、数多く離脱者がいるという事実はあるので、内部で何かが起こっているんだろうなとは考えられますね。

そもそも、選手の退団っていうのは2パターンあります。
団体がクビを切るパターンと、選手から辞めるパターン。
言葉にすると、当たり前のことしか言ってない感すごいですが。
まあ、お互いの利害が一致して退団となる場合もあるんだけど、その場合でもどちらかの意向があるわけで。

まず、団体からクビを切るパターンで言うと、不祥事と戦力外通告の2パターンが主です。
この場合は団体が必要としていないから起こるケースが多いです。
ただ、不祥事の場合は団体から突き放した発表になることが多いです。
火の粉が団体に降りかかったら困りますからね。
法的な不祥事、または法的な係争に発展しそうな場合は特に、厳格な処分をすることが多いです。
個人的には「重大な契約違反があったため」という文言があったらそういう事なのかなと勝手に思っています。
逆に、戦力外通告の場合は、円満退社に見せようとすることが多い印象があります。
これは、団体のイメージと選手のイメージの利害が一致するのでそうなるんだろうなと思います。
団体としては「クビを切った」というイメージは避けたい。
選手としては「クビになった」というイメージは避けたい。
そういう利害の一致でしょうか。
ただ、「引退とは言いたくない選手」がこの形を選ぶケースもあるので、確実にそうだとは言いきれない部分もあるので、判断は難しいところです。
そもそも、選手にとって所属している団体を辞めるというのはそんなに簡単な選択ではありません。

私は他の団体は知らないのでことDDTに限った話になりますが、お金を稼ぐためにDDTにいるって選手を今まで見たことがありません。
もうね、お金のことに関してだけで言うと、割に合わないんですよ。
もちろん人にもよるんだろうけど。
じゃあなんでDDTでやってるんだ?って聞かれると。
私に関しては、DDTでしか通用しないからです。
単発だと通用します。
ある団体に私が出場したとしましょう。
その団体にはない色を試合で出す自信はあります。
それは、ある程度今までの私のキャリアで証明しています。
でも、それは単発だからです。
他の団体が私を抱えるメリットはありません。
色が違い過ぎるからです。
だから、仮に私がDDTを退団したとしても他団体から単発でのオファーはあるかもしれませんが、団体の一員として必要とされることは無いでしょう。
私は、DDTに特化した選手なのです。
やってみなきゃわからない部分はありますが、でも基本的にはそうです。
私にある程度の自由を与えてくれる団体があるならば別ですが。

ちょっと私が特殊な例なので分かりやすくはならないのですが、DDTの選手はたぶんお金のためだけでプロレスやってはいないです。
たぶんね。
聞き取りをしたことないからわかんないけど。
ただ、逆に言うとお金ではない部分でのプロ意識を持っています。
お客さんにとっては、稼いでるかどうかはあまり関係ないんですよ。
稼いでほしいと思ってくれるファンはいるだろうけど。
どうやって選手の人生を垣間見せるか。
これがDDTが売ってる夢なんです。
プロレス見ることで得して欲しいんですよ。DDTの選手はみんな。

もちろん、お金を稼ぐことで見せられる夢ももちろん否定しません。
ただ、見てくれた人の人生を豊かにするために自分の人生をささげる選手が集まったのがDDTです。

…冷静になったら、やりがい搾取じゃねえかDDTって会社は!

まあ、見事なやりがい搾取を行った結果、DDTは規模として昔より大きくなりました。
これが搾取されても続けられるモチベーションのひとつではあります。
人生捧げてやる以上は、多くの人に見て欲しいですからね。
これからも見てくれる人が増えて欲しいと思います。

猛烈に話がそれてしまいまは、したが、団体を辞めるってそう簡単なことではないって話でしたね。
他の団体はさておき少なくともDDTを辞めるという事は、要はDDTで夢を見せられる限界が来たってことです。
プロレスが仮にやりがい搾取の業界なのだとしたら。
お金とやりがいが見合わなくなった、会社に搾取されるだけのメリットを感じないという事なので。
言うて他の団体の退団者も、おそらく似た気持ちなんじゃないでしょうか。
お金で割り切れなくなった時にその会社を辞める。
よくあることっちゃよくあることです。

では。
ここから若干踏み込みます。
どういった時に選手は「ついていけない」と思うのか。
人間の受容限度なんて千差万別ではありますが、私が想像できる範囲で考えてみます。
離脱者が多く出る団体には何が起こってるのか。

ここから先は

1,996字

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?